2020年12月11日公開 113分 G
いまから1800年前、中国大陸では中華統一をめぐって「魏」「蜀」「呉」の三国が群雄割拠していた。そんな世に、民の平穏を願う武将・劉備(大泉洋)が立ち上がる。劉備ら各国の武将たちは激動の時代を駆け抜け、やがて魏軍80万と蜀・呉連合軍3万という、圧倒的兵力差が激突する「赤壁の戦い」が巻き起こる。人々を憂い、人望も厚い人物として知られる劉備だが、実は……。(映画.comより)
「勇者ヨシヒコ」「銀魂」シリーズなどコメディ作らせたら右に出るもののない福田雄一監督が、これまたコメディに定評のある大泉洋を主演に迎えて、あの有名な中国の「三國志」に独自(過ぎる?)の解釈を加えた歴史エンタテインメント作品です。
今年、自分で「観たい!」と強く思って劇場に足を運んだ最初の作品がコレ ってもう師走じゃん
内容については本や「レッドクリフ」などの映画、さだまさし「私家版三国志英雄伝」などでお馴染みなので省きますが、今作も流れは忠実に作られていました。問題は登場人物のキャラですね 自分の中にあったそれぞれのイメージが鮮やかに崩れ落ちます。それが耐えられない人は観ない方が無難です でも絶対観て損はないと思う。
歴史なんて、後世の権力者が自分の都合の良いようにでっちあげるものだとしたら、こういう解釈があってもいんじゃね?
福田組常連の面々も勢ぞろいして、とにかく楽し気に演じているのが伝わってきます。それでいてワイヤーアクションなども登場し、戦いの名場面ではシリアスで本格的。笑いとの落差がまた最高です。
「あ、ここアドリブじゃない?」と思うような演じている俳優さんのプライベート暴露的セリフもちょこちょこ出てくるのも面白い
劇場は一席おきでマスク必須ですが、初日初回からほぼ満席状態。上映回数も「鬼滅」ほどではないけど、そこそこあって、ヒットの予感
クスクス、ぷ~!!っと噴き出して、コロナで明けコロナで暮れた今年を笑い飛ばすにはもってこいな作品でした。主題歌は福山雅治。
主な登場人物は以下の通り
“蜀国”
劉備玄徳(大泉洋):仁徳と義を重んじる武将で多くの人々を惹きつけた人望の持ち主
諸葛亮孔明(ムロツヨシ):明晰な判断力と予見力を持つ軍師?
黄夫人(橋本環奈):孔明の鬼嫁。実は戦略のアイディアは彼女の発案だった?
関羽(橋本さとし):巨大な刀と見事な髭の豪快な武将
張飛(高橋努):短気で豪快な猛将
趙雲(岩田剛典):鼻につく自称イケメン将軍
董 卓(佐藤二郎):酒池肉林の暴君
呂布(城田優):赤兎馬を駆る鬼神、でも基本おバカ
貂蝉(渡辺直美):歌舞に優れた絶世の美女として劉備に送り込まれ、董 卓と呂布の仲を裂く
“魏国”
曹操(小栗旬):知力・政治力・統率力に優れた野心家だが女好き?
荀彧(磯村勇斗):曹操の軍師
夏侯惇(阿部進之助):曹操軍の冷静沈着な隻眼の将軍
“呉国”
孫権(岡田健史):呉の若き君主。人の意見にすぐに流されるおバカ
周瑜(賀来賢人):容姿端麗な曹操軍の最高司令官、でも基本熱血バカ
黄蓋(矢本悠馬):呉の老将
魯粛(半海一晃):呉の軍師
小喬(山本美月):無邪気で世間知らずな周瑜の夫人
黄巾(山田孝之):「三國志」誕生のきっかけとなる「黄巾の乱」を起こした人物。黄金の三角比について延々と説くが・・。
蘇我宗光(西田敏行):「三國志」の新解釈を講義する歴史学者