2017年12月16日公開 119分 G
2020年4月4日放送
結婚を約束し幸せの絶頂にいた20代のカップル・尚志(佐藤健)と麻衣(土屋太鳳)。しかし結婚式の3カ月前、麻衣が原因不明の病に倒れ昏睡状態に陥ってしまう。尚志はそれから毎朝、出勤前に病院に通って麻衣の回復を祈り続ける。数年後、麻衣は少しずつ意識を取り戻すが、記憶障害により尚志に関する記憶を失っていた。2人の思い出の場所に連れて行っても麻衣は尚志を思い出せず、尚志は自分の存在が麻衣の負担になっているのではと考え別れを決意するが……。(映画.comより)
YouTube動画をきっかけに話題となり、「8年越しの花嫁 キミの目が覚めたなら」のタイトルで書籍化もされた実話の映画化です。
職場の先輩・室田(浜野謙太)から合コンに誘われ麻衣出逢った尚志。その日腹痛に悩まされていた尚志の態度を麻衣が誤解して注意したことがきっかけで付き合い始めた二人は順調に愛を育み、交際一年後にプロポーズ。麻衣が憧れる結婚式場で二人が出会った3月17日の予約をウェディングプランナー(中村ゆり)に申し込んで結婚の準備を始めた矢先、突然麻衣が病魔に倒れます。発病時の描写がなかなか迫力ありました。
彼女が罹患したのは300万人に1人という難病「抗MNDA受容体脳炎」で、卵巣にできた腫瘍が原因でした。一命はとりとめたものの、昏睡状態が長く続きます。といっても手が動いていたり、突然痙攣発作が起きたりと目が離せない状態なんですね この病状描写も(実際の症状は知らないけれど)真に迫って見えました。
このまま目覚めないかもしれない麻衣に会うため、尚志はバイクで片道二時間かけて病院に通い続けます。麻衣が目覚めることを信じて、携帯の動画で麻衣や自分の近況を撮って彼女の携帯に送ったり、式場を敢えてキャンセルせずに回復を待ち続ける尚志に、麻衣の両親(杉本哲太・薬師丸ひろ子)は「あなたの人生を壊したくない」と別れるよう促されます。
落ち込む尚志を心配した職場の社長(北村一輝)が、気晴らしにと小豆島に誘います。「彼女が辛い時にそばにいたい」と吐露する尚志の背中を押して励ます社長! 男前やん 物語に登場する周囲の人たちは誰もかれも優しく二人を見守ってくれていました。
尚志の強い決意を受け止めた麻衣の両親も、共に病と闘うことを許し彼に感謝します。このとき3人の間に家族の絆が生まれているようでした。
それからまた時が過ぎ、遂に奇跡が起こります。麻衣が目覚めたのです。ところが彼女は両親のことは覚えていましたが、尚志との記憶が欠けていました。一生懸命リハビリに付き合い傍にいてくれる尚志に感謝しつつも、他人としての違和感が拭えず苦しんでいる麻衣に気付いた尚志は、自ら身を引く決意をするのです。どちらの気持ちもわかるので、なかなかに辛いシーンでした。
仕事を辞め、小豆島で働き始めた尚志。麻衣は退院し自宅療養になりました。ある日、あの式場の前を通りかかった麻衣を見てウェディングプランナーの女性が話しかけてきます。尚志が密かに毎年3月17日に式場の予約を入れ続けていたことを聞かされた麻衣は、思い出せなかった自分の携帯のパスワードが「0317」だと気付いて開けると、そこには尚志から送られた無数のメールがありました。
自分が倒れてからの日々、尚志の変わらぬ想いを知った麻衣は、彼に会いに島を訪れます。自分を信じて待っていてくれたことへの感謝と、記憶は戻っていないけれど、またあなたに恋をしたと告白した麻衣に、尚志は改めてプロポーズするのでした
麻衣が倒れてから8年が経った3月17日、あの式場で参列者に見守られながら式を挙げる二人。その後、男の子にも恵まれ幸せな日々を送っていると伝えて映画は幕を閉じます。
いや、もう尚志の不器用だけど真っ直ぐで一途な想いが全てですね
麻衣が、思い出せない過去にこだわることを止め、今を見つめ未来へ共に歩く人として改めて尚志を受け入れ再び恋をした、そのことが一番