杏子の映画生活

新作映画からTV放送まで、記憶の引き出しへようこそ☆ネタバレ注意。趣旨に合ったTB可、コメント不可。

ウルフマン

2010年09月05日 | 映画(DVD・ビデオ・TV)
2010年4月23日公開 アメリカ 102分

19世紀、イギリス・ブラックムーア。人気舞台俳優のローレンス(ベニチオ・デル・トロ)は弟のベンの婚約者グエン(エミリー・ブラント)から彼が行方不明との知らせを受けて25年ぶりに実家の城に帰るが、そこで無残に引き裂かれたベンの遺体と対面することになる。自ら犯人捜索を始めたローレンスは、謎の狼男に襲われ自らも満月の夜に残虐な殺人を働くウルフマンとなってしまう。父ジョン(アンソニー・ホプキンス)はあえてローレンスを凶行に走らせたうえで警察に引き渡すという不可解な行動をとるが・・。

1941年製作の古典のリメイクです。1890年代のロンドンとブラックムーア村に時代設定を変えていますが、『フロム・ヘル』に登場するアバーライン警部(ヒューゴ・ヒューゴ・ウィーヴィング)が出てくるのが興味深いです。けれどジョニーが演じた警部は耽美派の知的探偵系でしたが、今回は脇役ということもあり、何だか華がない

ちらしや解説ではローレンスが弟となっていましたが、ブルーレイの字幕では彼が兄でベンが弟になってた。内容的にもそれが正しい気がします。

この映画の感想を一言で書けば・・・なんちゅう親父だ!!かな。
その昔、自らの好奇心(探究心)が招いた人狼という結果を恥じるどころか積極的に謳歌しているような態度と、妻や子を手にかけて何の罪悪感もない鉄面皮には呆れてしまいます。こういう「イッちゃってる」役をさせたら本当にお上手なアンソニーおじさま

襲われたローレンスを救ってくれたのは流浪民の老婆マレーバ(ジェラルディン・チャップリン)ですが、彼ら流浪民と人狼の関係もいまいちよくわからないままでした。

捕まったローレンスが送られたランベス精神病院の拷問のような「治療」と無知な医師による見世物のような公開治療もダークなおぞましさがありました。

しかし、おっさんくさくて地味なローレンスは全く趣味じゃない。そんなローレンスに婚約者を失って動揺しているとはいえ、グエンが恋心を抱くようになるのも素直に共感できなかったです。ラストバージョンは公開されたものの他に2種あって、特典に入っていましたが、やはり公開されたバージョンがベストだと思いました

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