一昨日
とりこんだ洗濯物の中に
こんな小さなお客様が紛れ込んでいました。
あまりの暑さに涼を求めてでもいたのでしょうか
いきなりお部屋の中に運ばれて
何が何だかわからないのでしょう。
絨毯の上ですくんだように動きません。
あまりに綺麗な色なので
しばしうっとり眺めていましたが
いつまでたっても動きません。
動かぬお客をそのままに
洗濯かごを戻しに行って戻ってみたら
おやおや、どこにも姿が見えません。
いったいどこに行ったのでしょう。
絨毯の上はもちろんのこと
ベッドの下をのぞいたり
机の上まで見ましたけれど
どこにも姿が見えません。
いったいどこに消えたのかしら。
それとも夢でも見ていたのかしら。
お腹は空かないかしら。
喉は乾かないかしら。
それから一日たちました。
二階の部屋に電気をつけたら
とつぜん何者かがブンブンと羽音を立てて
光の輪の中を飛び回っているではありませんか。
目を凝らして見れば
行方不明のあの子です。
けなげにも
光を目ざして
階段を上り飛んで来たのでしょう。
それまでどこに隠れていたのやら
とにかく無事でほっとして
そっと優しく手の中に入れ
とんとんと階段を駆けおりて
庭に放してあげました。
こんな時
明治生まれの祖母はよく言ったものでした。
「おととい来い！」
子供心に不思議に思って小さな少女は聞きました。
「ねえねえ、おばあちゃん
『おととい』なんて来られるわけないよ。
だって『おととい』はもう過ぎちゃったんだから。」
すると祖母が言いました。
「『もう来るんじゃないよ』という意味さ。」
まぎれこんできた小さな緑のお客様を
私の手のひらから放つ時は
「おととい来い！」とはどうしても言えなくて
名残惜しげに口にしたのは
「またいつでもおいで！
明日だっていいからね。」
訪問をありがとうございました。
どちらでも一つ押してくださるととても嬉しいです。
どうぞ良い一日でありますように！
ライフスタイル ブログランキングへ
海外旅行 ブログランキングへ
