Rain or Shine~メイおばさんの宝箱

雨が降れば虹が出る、晴れた空には光が躍る。
雨でも晴れでも歩きましょう!
世界のどこかから、あなたへ贈るメッセージ

感謝祭からブラックフライデーへと~流れ続ける魔法時間

2013-11-30 10:59:18 | シアトル


毎年11月の第四木曜日の「Thanksgiving」(感謝祭)から一夜明けた今日も、また特別な日です。
店々も閉まり、日本の元旦のように静まり返っていた町が、一転して大賑わいを見せるのです。
この11月第四金曜日は「Black Friday」と呼ばれます。

えっ?
暗黒の金曜日?
と早合点したくなるぐらいに、ふつうはブラックと言えばあまり良くないものを表す時に使われますよねえ。

たとえば、
「Black Monday」(ブラックマンデー)と言えば
史上最大の株価暴落が起きた26年前の10月の月曜日。

最近よく聞く「ブラック会社」と言えば
なるべくならば働きたくない会社。

「ブラックユーモア」ならば
あまり聞きたくない後味の悪いジョーク。

でも「Black Friday」は違います。
クリスマスに向けての大セールが始まる
人々がそわそわとする金曜日なのです。
街は大きな買い物袋を持った人たちでごった返し
店は黒字=blackの稼ぎ時。

セールばかりではありません。
今日は朝から心浮き立つパレードが
ダウンタウンの目抜き通りを練り歩きました。
もちろん車は進入禁止です。

仮装した人たちも
被り物の人たちも
蝶々も、てんとう虫も、カタツムリも。

キルトを身に付けたバグパイプの一団は
見事な統制で奏で、歩きます。


制服を着た黒人の少女たちは踊りながら行進し
愛らしい恐竜に乗った坊やは手を振ります。


パレードをする人たちも
道の両側からそれを眺める人たちも
みんなにこにこと楽しそう。
悪い人なんてどこにもいないよう。


まるでディズニーランドのパレードのように
子供だろうが大人だろうが
男だろうが女だろうが
みんなの目をキラキラとさせる魔法時間が流れます。


スターバックスの前では
スタバのエプロンをつけたお兄さんが
路上の人たちにコーヒーを配ります。


ここまで書いたら
何だか窓の向こうでドーン、ドーンという音が!

何? 何?
と、ちょっと不安になって目を上げたら、、、、

花火でした!!!
あっという間に終わってしまいましたけれど
机の向こうの夜空に花が咲きました。

あまりに突然のことで
メイのカメラとメイの腕では
こんな写真しか撮れませんでしたけれど


嬉しいことに
感謝祭の朝からブラックフライデーの夜へと
魔法時間がまだ流れ続けています。

できることなら来年もまた
この時期にこの町にいたい、、、、

追記
こんなメールが届いていました。
アマゾンからです。
12月1日午後11時59分(ただし太平洋時間=西海岸時間)まで、すべての本が30%引きですって。
これまた、魔法時間の贈り物。

ついでに言えば、アマゾンはシアトルで生まれた会社です。
目下本社ビルをダウンタウンの一等地に建設中。

「Dear Amazon.com Customer,

Browse Black Friday Deals in Books for everyone on your list. Best of all, take an extra 30% off any book (up to $10 total discount).」


ご訪問をありがとうございました。
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人前で話す文化~アメリカの生徒たち

2013-11-28 03:52:33 | 文化の違い


シアトルのダウンタウンにあるこの私立学校は
リベラル・アーツに基づいた文武両道の教育を
少人数制でしっかりと行っています。

「International perspection」の上にたって
「Independent」で「Creative thinking」ができる生徒を育てること
そんなことがこの学校の方針にも書かれています。

つまり
国際的視野の上に立って
自立し、自分自身の頭で考えられる人間になること。

時に「名門」という冠の付くこの学校は
6年生から12年生までが在籍しています。
ということは日本のシステムでいえば
小学校6年生から高校3年生まで。

先日、
高校3年生の授業にゲスト講師として招かれました。
大学進学を控えた生徒たちへのキャリアを考える授業です。

歴史に裏付けされた重厚な建物の玄関を抜けると
そこは広い廊下です。


カバンを放り出し、床の上にペタンと座って本を読んでいる子もいれば
男女に関係なく長々と寝そべっている子たちもいて
日本の学校ではまず見られない光景に驚きます。


驚きは続きます。
生徒たちは真剣にこちらの言うことを聞こうとし
ノートにペンを走らせます。
私語もありません。
スマホをいじっている子もいません。


驚きはまだまだ続きます。
話し終わって、型通りに「質問のある人は?」と投げかければ
あちこちで一斉に手が上がります。
そのそれぞれが、きちんと的を得た質問です。
時には、こちらがあたふたと慌てるぐらいに鋭い質問を投げかけてくる子もいます。
日本の高校3年生の教室とは大違いです。

日本では
「質問はありませんか?」と言ってもし~んとしていて
なぜか終わったあとで、個別に質問をしに来たりします。
大学生ですらそうです。

ここらへんにも「Public speaking」(人前で話すこと)が、ごく当たり前の習慣&スキルとして身についているアメリカの子供たちと、1対1あるいは少人数の仲間うちでは話せても、大勢の前で自分の考えを述べることを臆する日本の子供たちとの差が表れているようです。

面白かったのは
教室にかかったこんな注意事項。

自分の頭で考え、きちんと構築した質問を論理的に述べる生徒たちには何ともそぐいませんが、、、、

そうでした、、、、ここは小学校6年生も使う教室でした(笑)!

いくつかを、ちょっとご紹介いたします。

ま、別にこの学校だけではなく
日本の学校にも

ま、別に子供たちだけではなく
私たち大人にも
言えることですけれど(笑)。

Focus
*Listen  *Participate  *Independent
(目標:聴くこと、参加すること、依存しないこと)

Effort
*Improve  *Support  *Take initiative
(努力:改善すること、協力すること、イニシアティブを取ること)

Interaction
*Polite attitude *Respect *Foster
(人との関係:丁寧な態度、尊敬、与えること)

いよいよ明日はThanksgiving(感謝祭)。
街も人も、心なしか、そわそわと浮足立っているように思えます。
メイも今日は、明日のお料理の仕込みに大忙しです。

実は早々と4日前の週末に
もうこんな感謝祭の集まりがあったのですが(笑)。



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「Las Vegas」? いえ「Last Vegas」です!

2013-11-26 23:30:02 | 映画


私の大好きな旧友たちです。
などと言いたいぐらいに、年齢を重ねてもみんな今なおとっても素敵!
しかも全員がオスカー俳優という実力派です。

左から
モーガン・フリーマン (75歳)
マイケル・ダグラス (68歳)
ロバート・デ・ニーロ (69歳)
ケヴィン・クライン (65歳)

アメリカでは11月1日からこんな映画が公開されています。
「Last Vegas」です。
いえいえ、間違えたわけじゃありません。
「Las Vegas」ではなくて、「Last Vegas」


コメディータッチでありながら
最後に妙に暖かいものがじーんと心を潤す映画です。
何を見ようかと迷った末に、見てよかった、とつくづく思わせてくれた映画です。

ある日突然、58年来の幼馴染から、三人の親友たちにかかってきた電話。何と最後まで独身を謳歌していたプレイボーイが娘のように若い女性と結婚をするというのです。しかも場所はラスベガス。

電話を受けたのは

「You are my sunshine.」を調子っぱずれで歌いながら、孫の赤ん坊を抱いてブランコに揺られる男(モーガン・フリーマン)

妻と幸せな暮しを送っていながらも、浮気のひとつもしてみたいとひそかに思っている男(ケヴィン・クライン)

1年前に愛妻に先立たれ、家に閉じこもっては鬱々としている男(ロバート・デ・ニーロ)

そして
「I got a news. I’m getting married!」(知らせがある。結婚するんだ!)
と電話をかけたのは
お金にも仕事にも恋にも恵まれて、せめて最後は結婚のひとつもしてみようかと、31歳の金髪美人と婚約した男(マイケル・ダグラス)

「やれやれ」とばかりに、それぞれの場所から飛行機に乗ってラスベガスに着いた親友4人組が繰り広げるのは、まるで若かりし頃に戻ったかのような馬鹿騒ぎ。

結局、、、、、、

マイケル・ダグラス扮するビリーは、飛び切りの若い美女との婚約を解消し、閑散としたクラブで歌っていた、年相応に皺も刻まれた大人のシンガーと結婚をすることになるのです。

こう書けば、いかにドタバタ喜劇かがわかるようなものですが、ただのドタバタ喜劇にならなかったのは、やはり4人の名俳優たちの力量でしょうか。どんなにあがいても若い頃には戻れない、時間は誰の上にも同じように流れていく、そして流れて行く時間には喜怒哀楽たくさんのことがあるのも同じ、、、、笑いの間に流れるそんなペーソスが、心の柔らかな部分にひたひたと染み入ります。

久しぶりに4人一緒に時を過ごした後で、ベガスの空港で別々の場所へと向かう飛行機に乗り込む時に、誰かが言います。タイトルの「Last Vegas」の「Last」と、「Next year」の矛盾。見事な決め台詞です。

「Next year Disney World. 3 nights!」
(来年はディズニーワールドだぜ。3泊な!)

「Last Vegas」はこの年代にさしかかった人たちには、おそらくぐっと来ることでしょう。
そうではない人たちだって、ラスベガスの華やかさの中で舞い上がる4人組を十分に楽しめることでしょう。
残念ながら日本での公開日はまだ未定のようです。


今住んでいるダウンタウンの家は、歩いて5分のところに2つのシネコンがあります。
映画好きには何とも嬉しいことです。気が向いたらふらりと行けるのですから。


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柘榴(ざくろ)にうっとり~サロメと雅歌とお料理と

2013-11-26 04:02:10 | グルメ


若かりし頃、まるで禁断の果実を口にしてしまったように
背伸びをしながら何度も何度も読んでは
ビアズリーの黒白の挿絵と共に
くらくらと幻惑されていた本がありました。
まるで、そのセリフのすべてを覚えてしまうぐらいに。
もっとも今ではほとんど忘れましたが(笑)。

それが
オスカー・ワイルドの「サロメ」でした。

中でも、王女サロメが狂おしいぐらいに恋してしまった
囚われ人のヨカナーンに向けて放つ言葉の
いかにもワイルドらしい耽美的な美しさは
まだ少女に毛の生えたぐらいのメイにとっては
うっとりとするぐらいに衝撃的でした。

王女はヨカナーンの肌の白さを
あらゆるものを引き合いに出してほめたたえ
それが拒絶されるや
今度はその髪の黒さをほめたたえ
またもやそれが拒絶されるや
唇の赤さをほめたたえます。

さまざまなものをたとえに出してその赤さをうたう中で
ひときわ印象に残ったのが
たしかこんな言葉でした。
本は東京に置いて来てしまいましたので、記憶をたどります。

『おまえの唇は象牙の刃を入れた柘榴の実。ツロの庭に咲く薔薇より赤い柘榴の花もお前の唇ほどには赤くない。』

以来、赤く熟した柘榴の実を見ると、何だかドキドキとしてしまいます。日本ではあまり見かけることもありませんが、トルコやスペインの町では、赤い柘榴を高く積み上げて、目の前で絞ったジュースを飲ませてくれる屋台も店もあちこちにあります。

この季節、ここシアトルでは、ルビーのような光沢のカリフォルニア産の柘榴が、マーケットの果物売り場でひときわ存在感を放っています。

それならば、柘榴を使ったお料理を作りましょうと、買ってきて、包丁を入れてみれば、白いまな板が真っ赤に染まります。

種の取り方を知らないうちは、一生懸命ナイフでこそぎ落していましたけれど、知ってしまえば実に簡単。4つ割りにして、木べらで外側をポンポン叩けば、面白いように小さな赤い粒の雨が落ちます。


こちらは、11月13日の「The SeattleTimes」の「感謝祭料理特集」に出ていた「Sticky Pomegranate Chicken Wings」。


柘榴ジュースや生姜、レモン、砂糖、醤油などでからめたチキンウィングをオーブンで焼いて、焼き上がりを柘榴で飾ります。簡単なのに、甘さと酸っぱさが絶妙に組み合わさった素敵なお料理になりました。柘榴が簡単に手に入るなら、ぜひ東京でも作りたい料理。パーティーにも最適です。


かたやこちらは、5月にイスタンブールの料理教室で習ったプディングです。
アーモンドをつぶしてピューレを作り、牛乳と一緒に米粉で固めます。一切火を使わないこれもまた簡単でおいしいデザートです。できあがりにはピスタチオと柘榴の実をパラパラと。


あらあら、お料理ブログみたいになってきちゃいましたね(笑)。
かくかく、この魅惑的な果実を使ったお料理はまだまだたくさん開拓できそうで、楽しみ楽しみ!

最後におまけ。
旧約聖書の中の「雅歌」の中から。
これもまたメイの好きなものです。

「唇は紅の糸。
 言葉がこぼれるときにはとりわけ愛らしい。
 ベールの陰のこめかみはざくろの花。」

「あなたのくちびるは紅の糸のようで、その口は愛らしい。あなたのほおは顔おおいのうしろにあって、ざくろの片われのようだ。」


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季節が移ろい 花も移ろい~パイクプレースマーケットの季節

2013-11-25 07:00:15 | シアトル


シアトルはこの数日、珍しく明るい青空と眩しい太陽の日に恵まれています。
と言っても、東京に比べれば、気温はかなり低いのではないでしょうか。
たとえば今日、日曜日の予報は、最低気温37度、最高気温が50度です。
ということは、摂氏に直せば3度と10度。

一昨日の朝の散歩では、日陰の道に薄氷が張っていましたので、夜中に気温は零度を下回ったのでしょう。

けれども、「寒い!」と言うと、シアトルっ子の友人たちは、たいていこんな風に答えます。

「いい季節になったわねえ。空気が澄んでいて気持ちがいいわ。」

シアトル生活ビギナーのメイにはまだまだの境地です(笑)。

ところで、毎年11月の第三木曜日と言えば?
そう、なぜか私たち日本人が大好きなボジョレーヌーボーの解禁日
今年はいかがでしたか?

そして、毎年11月の第四木曜日と言えば?
そう、クリスマスと並ぶ大きな祭日、「Thanksgiving」(感謝祭)。

17世紀初めにイギリスからこの新大陸に移住してきた人たちが、最初の収穫の恵みを神様に感謝しながら親しい人たちと一緒にご馳走をいただいた、というのが起源だとか。何はともあれ、何かに感謝をするお祭というのは素敵ですね。

アメリカは、今週木曜日の感謝祭からその後に待っているクリスマスへと向けて、気分はすでにホリデーモード。とりわけ感謝祭の今週は、お招きされたり招いたりの日々が続きます。

昨日の朝、海に面したパイクプレースマーケットに急ぎ足でお花を買いに行きました。
開いてまだ1時間もたたないというのに、すでに大賑わいです。


魚屋さんにも八百屋さんにも、少しずつ季節の移ろいが見られはするものの、それが一番現れているのがお花屋さんです。9月10月のシアトル暮らしでは、マーケットの正面入り口から右側にずらりと並ぶのがいくつものお花屋さんでした。お花の種類だって目移りしてなかなか決められないぐらいでしたのに。


それがどうしたことでしょう。あれほど華やかに並んでいたお花屋さんが姿を消してしまって、ようやく見つけたのは右側中ほどの一店だけ。しかも、どの花束もみんな同じ葉牡丹(flower cabbage)です。若干違うところがあるとすれば、アクセントにさされているオーナメントでしょうか。オレンジ色の小さな造花だったり、人工のピンクやシルバーの木の実だったり、乾燥した麦穂だったり。


これはメイが9月~10月の滞在の間に買った花


これは花をかかえて帰ってきた秋服のメイ


これはメイが昨日買った花


これは花をかかえて帰ってきた冬服のメイ


季節が移ろい
花も移ろい
メイも移ろい、、、、、、

ところで、マーケットの駐車場の車の中で
いい子でお留守番をしているこの子ですが


メイが花を抱えての帰りがけには
眠くて目がとじそうでした。


時間の移ろいは
季節にも、花にも、メイにも、ワンコにも、、、、、


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かもめよ かもめ~シアトルの窓辺にて

2013-11-24 04:23:55 | 日記


かもめよ かもめ
お願いだから
そんなに軽やかに目の前を飛んで
私を誘惑しないでおくれ

私はまだもう少し
ここで考えなければいけないことがある

かもめよ かもめ
お願いだから
茜色の空をそんなに気持ちよさそうに横切って
私を誘わないでおくれ

私はまだもう少し
ここで悩まなければいけないことがある

かもめよ かもめ
お願いだから
私の心を騒がせないで

おまえが目の前をよぎるたびに
私はそわそわとしてしまう

私だってたまにはシリアスな哲学者になって
人生の来し方行く末
思いめぐらさねばならない時があるのだから

毎日 夕日と共にやって来て
お日様が海の向こうに沈み始めると
いっせいに同じ方向へと飛んでいくおまえたち

そっちにはまだ
夕日に染まる美しい空があるというのなら
いつか私も一緒に行こう
考えることなんてきっぱりやめて


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Walking Seattle 第21番~湖畔の優美な暮し後篇『不思議の国のメイ』

2013-11-23 03:35:36 | シアトル


110年近くも前に建てられたビクトリア朝の家でのランチの後は
34番通りをパイン通りへと向かいます。

パイン通りとの交差点まではほんの5分。
ここからパイン通りを湖の方向に右折して歩き続けると
まるでアリスになったかのように
不思議なことが起こります。

シアトルダウンタウンの真ん中を抜けて北東へと延びる
人も車もたくさん行き交う賑やかでお洒落な目抜き通りが
いきなりこんなことになるのです。


これだけだって
このウォーキングツアー、行ってみるだけの価値があります(笑)。

「これがパイン?嘘でしょう?道、間違えてる?」
と、不安になっても
あまりに静かな通りには
それを尋ねる人っ子ひとりいやしません。

車など全く通れない細いパイン通りは
両側に木々が茂るくねった下り道となり
大きな道路を横切って
またもや下へ下へと細く伸びて行きます。
自転車だって無理です。

この橋、本当に渡っちゃっていいんですか?
これ、本当にパイン通りですか?


やっと少し広い道に出ました。
左側は緑したたる中、上へと瀟洒な家々が重なり
右側は湖面に向けて、下へと豪華な家々が並びます。
窓の外に広がるのは
四季折々のさぞ素晴らしい眺めでしょう。


なるほど、これが21番ツアーのタイトルにもあった「Gracious Living by a Lake(湖畔の優美な暮し)」というとだったのか、と気がつけば

どうやら
家の玄関まで細い私道で結ばれたこの大きな家は
シアトル生まれのスタバことスターバックスを
世界に知らしめた会長&社長&CEOのハワード・シュルツさんが住んでいた家?


だって本にこう書いてありますもの。

「One of these, to your right, is the former home of Starbucks boss Howard Schultz.
You can tel it by the private driveway Shultz had added.」
これらの家々のひとつ、右側にあるのがスターバックスのボス、ハワード・シュルツの元の家です。シュルツが付け足した家までの私道でわかるでしょう。

「華麗なるギャツビー」の映画を思い出させるような家々の間を抜けて
ビレッタ公園(Viretta Park)の階段を下り
ワシントン湖通りに沿って北へ歩くと
右側に小さな公園「デニーブレーン(Denny-Blaine)」の入り口があります。

足元に気を付けて下へと下りれば
そこに待っているのは、対岸にシアトルのダウンタウンを見晴らせる
小さな隠れたビーチです。


1990年代にはレズビアンたちが
ここでトップレス姿で日光浴をしていたそう。


道路に戻ってし美しい家々の間をしばらく歩きます。
みごとに黄色く染まった木から
ヒラヒラと葉っぱの雨が降り注ぎます。
ほら、メイの手の上にも。


五差路にさしかかったら右から二番目の道(McGilvra Blvd)を辿れば
メンバーになるためには10年は待たねばならないと言う
名門「シアトルテニスクラブ(Seattle Tennis Club)」が
閑散と建っています。


本当に「閑散と」なんです。
駐車場は一杯でしたけれど人影が全く見えません(笑)。
皆さん、どこでテニスをしているのかしら。

いよいよ次の目標は
「マディソンパーク(Madison Park)」という
カフェや銀行や店々がならぶ静かな町です。
ここでほっと一息、スタバで熱いコーヒーを。

本当はこの後、43番通りまで北に歩いて
そこから今度はUターンして
元来た道と平行に走る36番通りを南に下って
最後のゴールまで行くこのツアー。

さすがにメイはちょっとくたびれました(涙)。
そこであきらめました。
「湖を見たい! 湖のそばに行きたい!」という当初の目的は
充分すぎるぐらい叶えたのですから。

そして、、、、、

歩き進める途中で
たまたま後ろからやってきたダウンタウン行きのバスに飛び乗っちゃいました(笑)。
ほっ!

町に戻れば
あのパイン通りが元通りこんな大きくなって
夕焼けに染まっていました。


家に戻って歩数計を見たら
なあんだ、たったの1万4千192歩。
あんなに歩いたと思ったのに。

時間は16時28分。
家を出て、家に戻るまで4時間28分の
素敵な冒険旅行でした。


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Walking Seattle第21番~湖畔の優美な暮らし前篇

2013-11-22 10:01:53 | シアトル
右手の窓の遠く向こうに輝くユニオン湖へと
方位磁石を頼りに東へ東へと歩くつもりだったのに
もっと足を延ばしてその先の
ここからは見えもしない
もっと大きな湖、ワシントン湖へ行こうと突然思い立ってしまったのは
手元にある魅力的なガイドブック「Walking Seattle」のせい。


21番「Madrona and Madison Park:Gracious Living by a Lake」
(マドローナとマディソンパーク:湖畔の優美な暮し)
に導かれるままに
本を片手に家を出たのがお昼12時。

指南によれば
出発点は34番通りと東ユニオン通りが交差する地点。
ダウンタウンからそこまで行くには2番バスに乗ること
と、あるにもかかわらず
何だかとっても歩いてみたい空だったので
歩き出してしまいました。

自分がこんなに歩くのが好きだったなんて
思いもしないことでした。

9番が10番になって
10番が11番になって
歩けば歩くだけどんどんと景色が変わって
素敵な発見がたくさんあります。

とは言っても
実は途中でちょっとへこたれて(笑)
バスを待とうかと思ったりもしたのですが
9番から34番まで歩くなんて
めったにあることじゃないでしょうから
とにかく歩き続けることにしたのです。

でもそれでよかったのです。

だって
18番から19番へと行く途中の坂のてっぺんで
この時期3分の1の確率でしか見えないという
雪をかぶったカスケイド山脈が遠くに広がったのですから。
標高4392メートルの最高峰、「Mt. Rainier(レニエ山)」がわかります。


湖面の向こう側に
高くそびえるシアトルの摩天楼が見える所だってあります。


こうして
ユニオン通りを上ったり下ったりしながら
19番から20番へ
20番から21番へ
ひたすら歩き続けます。

途中で美しい花々に出会えば足を止め
大きく息を吸って
また歩き始めます。


そしてやっと
歩き始めて1時間後に
このウォーキングツアーの出発点である
34番通りに着いたのでした。


さあ、ここからがツアーの始まりです。

ちょっとは休憩したっていいでしょう。
だってバスにも乗らず、1時間も歩き続けたのですから。

それにこの21番ウォーキングツアー
ここから始まって湖畔を北へと進み
また南へ戻って
終点までが3.75マイル(6キロ)
そこからまた1時間
歩いて帰らねばならないのですから。

それにもう1時過ぎ
ランチタイムの時間です。

ほら
ガイド本にだって書いてあるじゃないですか。

「One favorite is the Hi-Spot Café, a breakfast and lunch place, a 1904 Victorian home.」
最初のお勧めは1904年に建てられたビクトリア調の家「ハイスポットカフェ」での朝食または昼食です、と(笑)。

教えの通りに中に入れば
そこは本当に、レストランというよりも落ち着く古い家。


フレンチオニオンスープとハウスサラダのコンボをいただきました。


すっかり元気になって、さあ、ここからが始まりです。
ため息も驚きも、スキップしたくなるぐらいの喜びも
たくさんたくさんつまったメイの小冒険旅行です。

(続きはまた次回)

昨日のブログ、気持ちが急いて間違えちゃいました。
右の窓から見えるのはワシントン湖ではなくてユニオン湖でした。
ごめんなさい。今修正しました。


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 ゲイコーナーの本屋さん そして輝くユニオン湖へと

2013-11-21 03:56:30 | シアトル
昨日ご紹介したウォーキングシアトル第26番「Pike-Pine」(パイクとパイン)のゲイコーナーについて少しだけ。


ここの本屋さんには、その分野の本がたくさん(ありそう)。
中には店主らしき初老の男性だけ。
とは言え、入る勇気がなくて、外から眺めるのが精一杯。それが、なかなかどうして、ハードカバーで厚みもある、きちんとした書籍がたくさん並んでいるんです。
古今東西の歴史本や研究書などもある様子です。


ショーウィンドウに展示された本のタイトルだけ見ても、、、
(  )の中はメイの勝手な邦訳ですが。

*Coming out to parents (両親へカミングアウトするには)
*Acts of disclosure (開示の法則)
*Mom, Dad, I’M GAY (母さん、父さん、僕はゲイです。)
*There’s something I’ve been meaning to tell you.(あなたに言いたいことがある。)

以前このブログでも書きましたが、この夏、私たちのところにカミングアウトした二人の青年から結婚式への招待状が届きました。式が行われるのは10月半ばのサンフランシスコです。何とかお祝いに駆けつけたかったのですが、残念ながら、前々からの東京での予定を動かすことができずに参列できませんでした。

アメリカの最高裁判所の同性婚を認める判決については、簡単ですがここで書きましたので、よろしかったらご覧くださいね。

《男女》&《男男》の門出
http://blog.goo.ne.jp/aniwania/e/be031b1417d35e80ec8d682d3328101a

今日は朝から青い空と明るい太陽です。
何日ぶりかしら。
少なくともメイが来てから初めての好天気です。

となれば、書を捨てて外にでるしかありません!
締切仕事は帰って来てからだってできるはず、と意を決めて
日焼け止めを塗って、ウォーキングシューズを履いて
行ってきます!

どこに?
とても気まぐれですが、あまりに美しく輝いているので。

何が?
右手の窓の向こうに遠く見えるユニオン湖です。

行ったことはありませんけれど
方位磁石を頼りに何とかたどり着けるでしょう。

どんなに美しく輝いているかですって?
リアルタイムでこんなです。

ズームイン開始!




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ウォーキングシアトルその1「Pike & Pine」~ゲイコーナーを抜けて

2013-11-20 07:02:36 | シアトル
夫が本屋でこんな本を見つけてきました。
「Walking Seattle」です。
35の町歩きコースが紹介されています。


著者によればシアトルはこんな町です。

「歩くのには最高の町だ。全てを兼ね備えている。美しい緑も山も海も湖も、広い通りも狭い路地も、こじんまりした家も大層な邸宅も、古い建物も新しい建物も。」

35のコースはどれもみな面白そうです。片手に広げた本が案内してくれる通りに歩いて行くというのも、まるで宝探しゲームのようにワクワクします。気に入った所があれば好きなだけ歩を止めることも自由ですし、一息付きたかったらカフェで、お腹が空いたら途中のレストランに入ればいいのです。

9月最後の日曜日、私たちが最初に選んだのは、5番目の「Pike-Pine」でした。
歩行距離は2マイル(3.2キロ)、難易度は中級(半分は上り坂、半分は下り坂)とあります。

これはダウンタウンからパイク通りを東に上り、ある所で左折、つまり北に方向変換をして、パイク通りと平行して並ぶパイン通りを西に下るという、まず絶対に迷うことのない明らかに初心者向けコース(笑)。


そればかりではありません。私たちが住んでいるのがパイク通りからものの30秒の所ですので、このコースはうってつけ。ふだん行き来している馴染みの道でも、きちんと心して歩いてみれば、「ウワーオ!」と声を上げたくなるぐらいの発見がたくさんあるものです。

さてさて「シアトルウォーキング」第26番、「パイクとパイン」について、手短かにご紹介しますね。

まずはパイク通りをどんどんと上って行きます。海とダウンタウンから遠ざかる方向ならば出発点はどこでもかまいません。私たちは「10th Ave」からでした。

ある時期には「AUTO RAW」(自動車街)とも呼ばれていた通りの左側には、いまだに自動車ディーラーの大きな店が並びます。けれども、メルセデスもBMWもアウディもVWも看板はそのままに他の場所に移転して、いまではただひとつ、ボルボだけが残っています。ここらへんからザワザワと感じる荒廃の予感。


「荒廃」と言うのは的外れでしたけれど、「ザワザワ」の予感は正しかったかもしれません(笑)。だって、、、、、、

とにかく不思議な雰囲気の店ばかりが右側に続きます。
ゲイバー、ゲイカフェ、手相占い、タロット占い、全米で有名だと言う「Sex Toy Store」、
怪しそうな本ばかりがウインドーに並ぶ本屋さん、、、、、
なにしろここは有名なゲイコーナー。


気になりながらも歩を進めれば、目の前にはドームを抱いた「First Convenant Church」が現れます。このプロテスタントの教会は、もともとはスウェーデンからの移民により百年以上も前に建てられました。


中には入れませんでしたので、先へと歩いて大きな建物に出会いました。
これがシアトルに住むユダヤ人の拠点と言われる教会「Temple De Hirsch Sinai」です。
日曜日でしたので、子供たちがたくさん日曜学校に出入りしています。中も自由に見せてもらえます。図書館も売店もあります。


「16th Street」から「Pine Street」へ入ったら、今度は元来た方向へと下ります。上りの「Pike Street」に比べたら、だいぶ大人しく、だいぶお行儀の良い町並みですが、それだけに、いつかゆっくり覗いてみたい店や、食べてみたいレストランなどもたくさんありました。


この、私たちには2時間だったショートツアー、何が面白かった、いえ衝撃的だったかと言えば、やはりゲイコーナーだったでしょうか。
と言っても、まったく危ない雰囲気ではありませんのでどうぞご安心を。
みんなあっけらかんとしています。

この本はお勧めです。
いったいいくつのコースを体験できるかはわかりませんけれど、「次はどれにしようかなあ」とページを広げる楽しみもあります。

Walking Seattle
35 tours of the Jet City’s parks, landmarks, neighborhoods, and scenic views
By Clark Humphrey
Wilderness Press
$17.95

いずれまたゲイコーナーそして第二弾ツアーについてもご報告しますね。


ご訪問をありがとうございました。
どちらでも一つ押してくださるととても嬉しいです。
どうぞ良い一日でありますように!


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