Rain or Shine~メイおばさんの宝箱

雨が降れば虹が出る、晴れた空には光が躍る。
雨でも晴れでも歩きましょう!
世界のどこかから、あなたへ贈るメッセージ

それでもやっぱり生きた花が好き

2014-09-30 00:35:15 | ライフスタイル
花が好き。
でも、葉っぱも茎も根っこも好き。

たぶん
無造作に花瓶にさされた花や葉でさえ
水を吸って、生きて
そして萎れていくという、プロセスが好きなのかもしれません。
部屋のどこかで誰かが、何かが一緒に生きているという
感覚が好きなのかもしれません。

だから
どんなに美しくても
どんなに豪華でも
決して萎れも、枯れもしなくても
造花はちょっと苦手です。

こんな移動暮らしでは
水もやらなくていい、取り換えなくてもいい
どれだけ留守をしていたっていつも変わらず美しい
そんな花の方が合っているのかもしれませんが
それでも生きた花を買ってしまいます。

パイクプレースマーケットまで一走り
またダリアの花束を二つ買ってきました。
今度は10ドルのをひとつと、5ドルのをひとつ。

ほかのお買い物もあったので
ガラガラひきずるカートの上に大きな方の花束を差し込んで
小さな方だけを手に持ってパイク通りを歩いていたら
誰かが後ろから「マダム!マダム!」と走ってきました。

まさか自分のことではあるまいと思いながら
そのまま前を向いてガラガラと歩き続けていたら
「マダム!マダム!」と息せき切った女性が私の肩を叩きました。

「落としましたよ!」

なんとカートから花束が滑り落ちたのに気付かずに
どんどんと歩いて行く私を
花を持って一生懸命追いかけて来てくれたのです。

相も変わらずドジ全開のマダムです(笑)。

10ドル&5ドル=15ドルの花たちは
今、至る所にあります。

窓の前にも


テーブルの上にも


暖炉の上にも


台所にも。


面倒でも、毎日水を取り換えて
それでもそのうち萎んで捨てられて行くのでしょうが
やっぱり生きている花が好き。

でもね、心惹かれないわけではないのです。
インテリアのお店や友人たちの家の
こんな、決して容色衰えぬ美女たちにも。


でもね、やっぱり最後はこう思ってしまうのです。
どう思うのかですって?




上は友の家の素敵な、でも食べられないオレンジ。
下はメイの家の粗末な、でも食べられるオレンジ。
食べられるオレンジの方がいいかなあ、、、、って(笑)。


ご訪問をありがとうございました。
どうぞ良い一日でありますように!

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来たるべき日がやってきて~PCの故障

2014-09-28 05:45:12 | 言葉
カーキーク・ビーチで憂さを晴らしたはずだったのに、、、、
ああ、人生ってどうしていつもこうなんでしょうか。

またまた大きな憂さが降って湧きました。
ブログの更新ができなかったのもそのためです。

突然ですよ、まったく突然ですよ。
パソコンの画面がこのまま止まってしまって
動かなくなってしまったのです。


もちろんシャットダウンすることもできませんから
強制終了するのですが
立ち上げるとまた同じことが起きるのです(涙)。
変なマークがオレンジ色に点滅してます。


慌てながらつぶやきました。

「落ち着いて、落ち着いて。
いつかは起きるそんな事態に備えて、どこへ行くにもちゃんと予備の新しいPCを持っているじゃない。今だってそうでしょ?引き出しの中に入ってるでしょ?」

でも、いかにも素人の考えそうな(笑)、こんな心配事が浮かびました。

1. どうしよう、書類のすべてをUBSにコピーしているわけじゃない。

2. どうしよう、新しいPCでも写真を取り込むことができるだろうか。インストールするCDRは東京だし。

3. どうしよう、ブログももう続けられないかもしれない。

でもね、こんなことでもなければいつまでも慣れ親しんだ古いPCを使い続けていたのです。きっと神様が「メイ、いいかげんにしなさい!」と強制執行に出たのかもしれません。

というわけで、今これを書いているのは慣れないPCです。
でも、ありがたいことに、すぐに使う仕事の書類は前日に作った状態でUBSにコピーしていました。もうひとつありがたいことに、写真をカメラに取り込むことができることもわかりました。ブログを書くために必要なIDやパスワードも手帳のすみっこに書いてあるのを見つけました。

このブログ「メイの宝箱」ですが、実は家族にも知らせていません。
知らせているのはごく限られた友人たち、片手の指に入るぐらいです。

なぜかと言えば、読む人の顔が浮かんでしまったら、書きたいことも書けなくなります。そしてもうひとつ、もしメイに何かがあった時に、心を託した信頼する友人たちからこのブログのことをたいせつな家族たちに伝えてほしいからです。メイが生きてきた道のり(大げさ!)、日々考えてきたこと(大げさ!)を遺書のように、遺言のように伝えてほしかったからです。

それなのに、ありがたいことに
本当にありがたいことに、実名も職業も何にもわからないメイという
ただのおばさんの書くものを読んでくださる方が
今ではたくさんいらっしゃるのです。

私はやっぱり書きたいし、伝えたいし、こぼしたい、、、、、、、、

ということで
新しいPCからの新規まき直し第一弾をお送りします。

あああ、人生、何があるかわかりません。
いえいえ、当然あるはずのことから単に逃げていただけなのですけれど(笑)。

ついでに言えば、立ちいかなくなった使い慣れたPCは
明日の10時半にある方が修理のために取りに来てくださることになりました。

まだまだ新参者のシアトルコミュニティーで
親しくなったミミさんが紹介してくださったのです。

「マイクロソフト(本社はここシアトルにあります。)で仕事をしていて辞めたばかりの、腕利きの日本人青年がいるわよ。頼んでみたら?」
いつもこうして人の輪、人とのご縁に助けられています。

ところで
相変わらず我が家は家具の増殖中!
すべて夫の趣味です。
私は何にもない方が好きなくらいなのに。。。。。



ご訪問をありがとうございました。
一つ押してくださるととても嬉しいです。
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憂さなんて飛んで行くカーキーク・パークの展望ビーチ@シアトル

2014-09-26 00:27:24 | シアトル

花より団子で
昨日は「Carkeek Park(カーキーク・パーク)」の
栗拾いのことを書きましたけれど
今日は団子ではなくて花の方(笑)。

豊かな森と、その間を縫うトレイル
鮭の上る川と草原、果樹園だけではありません。
このパークには素晴らしい展望ビーチもあります。

観光案内には載っていませんけれど
もしもシアトルで時間があったら
ぜひいらっしゃってみてください。

タクシーならばダウンタウンから片道約30ドル。
でも、それだけの価値はあると思います。

海に張り出した展望台の上で
目の前に広がる海とオリンピック半島の山々が
茜色に染まるのを見ているうちに
この世の憂さなんて、もうどうでもよくなっちゃいますから(笑)。



ご訪問をありがとうございました。
どちらでも一つ押してくださるととても嬉しいです。
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栗拾いに行きませんか?~カーキーク・パーク@シアトル

2014-09-25 01:24:44 | ライフスタイル


いい季節にシアトルに来ました。
夏がまだ残る中で、秋が顔をのぞかせています。
夏と言えば夏、秋と言えば秋にも思えるような
よく晴れて爽やかな日には
エレベーターで出会っただけの見ず知らずの人が
こんな言葉をかけてきます。

「What a beautiful day!」
(何て美しい日でしょう!)

そして私が答えます。

「Yes, indeed! Have a nice day!」
(本当にそうですね! どうぞ良い一日を!)

そしてまたこんな言葉が続きます。

「You, too!」
(あなたもね。)

この町の良いところはたくさんありますけれど
そのひとつは、摩天楼のダウンタウンからちょっと走れば
自然の中を歩くことができることでしょうか。

たとえば、私の家からも
I-5を北東に20~30分も走れば着く
「Carkeek Park」(カーキーク・パーク)があります。
何て、したり顔で言ったって
何を隠そう、私、つい一昨日知ったばかりなんですが(笑)、
たちまち虜(とりこ)になりました。

先週末の、あるディナーパーティーで知り合ったばかりの
シアトルに長く住むミサコさんから
翌朝、こんなメールが届きました。

「メイさん、昨夜はお会いできて嬉しかったです。
 お迎えに行きますので、よろしかった明日
バードウォッチングと栗拾いに行きませんか?」

ま、ま、ま
何てシアトルらしいお誘いでしょう!
どうしてNOなんて言えましょう!

連れて行っていただいた先は
220エーカー(0.9平方キロ)の広さに
豊かな森と、その間を縫うトレイル
草原、湿地、鮭が帰ってくるクリークと
オリンピック半島の山々を抱く素晴らしいビーチがある
「Carkeek Park(カーキーク・パーク)」です。

さてさて、今日はどちらから書こうかしら?
息を吞むように美しい夕暮れのビーチ?
それとも栗拾い?

やっぱり花より団子かしら。
栗で行きましょう(笑)。

このパークの中には果樹園があります。
リンゴの木々に混じって大きな栗の木があります。
リンゴも栗も、落ちたものなら自由に収穫していいという不文律があるようです。
ミサコさんも、いつもこの季節は
リスさんたちが落としてくれた栗を拾いに行きます。
そして栗ご飯を作ります。

「メイさん、栗の割り方はね、両足を使うの。
 あなたが履いているような靴じゃだめだから 
 私のスニーカーを貸してあげるわ。」

それでも私は師のようには上手に割れませんでしたし
まだこの時期は緑の若いイガばかりで
栗ご飯にできるようなものは見つかりませんでしたけれど
栗拾いは、十分に心ときめく体験でした!



持って帰ってきた栗たちは
目下、味覚ではなく
視覚で私たちを楽しませてくれています。


ミサコさん、リスさん、栗さん
ありがとう。


ご訪問をありがとうございました。
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雲の中の蜘蛛

2014-09-23 23:29:41 | 日記
おはようございます。
たった今の出来事です。
出来事というか、小さな命の発見です。

日本がもうすぐ日付が変わろうとしている時間
シアトルは火曜日の朝が始まったばかりです。
これを書いている今は午前7時34分。
外が少しずつ明るくなってきました。

いつものように目覚めて
いつものように深呼吸をしながら外を眺めました。
6時45分頃だったでしょうか。

小さな点を見つけました。
埃かとばかり思っていたら
何とその点が動いているのです。

しかも、その動き方と言ったら
風に吹き飛ばされそうになりながら
ゆらゆらと揺れて、それでも一生懸命に少しずつ移動しているのです。

ほら、ここです、ここ。


小さな小さな蜘蛛さんでした。
丘の上の、しかも30階の部屋のガラス窓は
この小さな子にとってどんなにか高いことでしょう。
羽もないこの子はいったいどうやってここまで来たのでしょう。
そしてここで何をしようとしているのでしょう。


見えますか?
雲の中に浮かぶようにも見える小さな蜘蛛が。


大きくても小さくても
力があっても無力でも
私たち、同じ地球の同時代の仲間です。

朝から元気と感動をもらって
さあ、これから私は朝一スイミングです。

地球のこちら側のみんな、良い一日だといいね。
地球のあちら側のみんな、よい眠りを!

どちらでも一つ押してくださるととても嬉しいです。
どうぞ良い一日でありますように!

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草原を走るキリンのような馬~アイダホ州ハガーマン

2014-09-22 00:48:47 | 旅の知恵



「この町には何百万年も前の化石層があるのです。
これについては明日に譲るとして」

という初心に戻って(笑)
今日こそ、アイダホ州Hagerman(ハガーマン)の化石についてのおしゃべりです。

この、人口872名(2010年)の小さな町に
どうして人々が浪漫をかきたてられるのかと言えば
そこに何百万年も前の化石層(Fossil Beds)があるからです。

どのくらい昔?と言えば「Pliocene」と言われる時代。
日本語では「鮮新世」。
こんな言葉、英語でも日本語でも知りませんでしたけれど
とにかくとにかくものすご~い大昔。

どのくらい大昔かと言えば
500万年前から258万年前の
新世代の第五の時代、新第三紀の第二の世代ですって。

そんな時代に生きていた草食・肉食180種類の動物と
35種類の植物の化石が
このハガーマンの町で見つかったのです。
しかもそのうち8種類は世界中でここだけ。
43種類はここで初めて。

「Fossil Beds」(化石層)に行くには
町から車で山道を登って行きます。
いくら「人々の浪漫を駆り立てる」などと言ったって
実際には見渡す限り私たち二人っきりでしたけれど(笑)。
だからなおさら「浪漫」です。

観光バスが並んでいて
入場券を買って、柵で囲まれた中に入り
あちこちでみんなが写真を撮っていたり
馬の真似をしていたりしたらかなり興ざめ。

ここで一番有名なのは
「ハガーマンホース(Hagerman Horse)」と呼ばれる
馬の頭蓋骨の化石です。

なにしろこれまで200体もの完璧な化石と
その他、数えきれないほどの化石の一部が見つかったというのです。
今でも毎年3千以上もの破片が見つかっていると言います。

ところで
馬というのは北米が起源なんですって。
そして最初の馬は、まるでキリンのような骨格だったのですって。


別にここまで来たところで
キリンのような馬に会えるわけでもありませんし
掘って化石を見つけることもできませんし
売店も、休憩所も
なんに~もないただのだだっぴろい
だ~れもいない丘の上ですが
だからこその「浪漫」です。

心地よい風が想像力を運んでくれて
目をつむれば
Golden Rod(セイタカアワダチソウ)繁る草原を
キリンのような馬たちが走ります。



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過ぎ行く夏と来る秋のシアトル

2014-09-20 22:50:00 | シアトル

「この町には何百万年も前の化石層があるのです。
これについては明日に譲るとして」
なんて書きながらお約束を守れなくてごめんなさい。

実は昨夕から
ニューヨークに本部を置く、ある国際教育関連の財団の
3日にわたる年次総会がここシアトルで始まりました。
全米の理事たちと、日本側の幹部の方々が一堂に会しています。

昨日はオープニングとアジェンダの承認、会長の報告
そして場所を移してのディナー。
今日は朝8時半から夜8時半までびっしりのプログラムです。

ちょっとばかり縁のあるメイも末席に座っています。
久しぶりに会う元同僚や友人もいて嬉しい機会です。
ですから今日も頑張って暗いうちに起きました。
これを書き終わったらすぐ会場のホテルに向かいます。

そんなわけでバタバタとして
化石のことを落ち着いて書く時間がありませんでした。
お詫びに取り急ぎ
シアトルの秋模様の写真をお贈りします。

ここシアトルはまだまだタンクトップの若者たちが
元気よく町を歩くかと思えば
時にセーターを着たくなるぐらいに
夏と秋がまだ混在しています。


過ぎ行く夏のシアトルも
来る秋のシアトルも
どちらもとてもチャーミングです。

さあ、外がようやく明るくなってきました。
だいぶ霧がかかって、海も山も見えませんし
摩天楼のてっぺんも隠れていますけれど
そのうちきっと晴れるでしょう。


さあ、急いで支度をしなければ、、、


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眠れる化石の町~アイダホのハガーマン

2014-09-19 06:54:03 | 旅の知恵

西へ西へとひたすら走り抜けるのが目的の移動とは言え
途中で全く足を止めなかったわけではありません。

たとえばここは七日目の
アイダホの小さな町、国道30号線に面したHagerman(ハガーマン)です。

どのくらい小さいかと言えば
2010年の国勢調査の人口が872人、380所帯。
それでも2000年の656人に比べれば
216人も増えました!
その94%が白人です。

そんな小さな町がどうして有名なのかと言えば
そして、そんな小さな町にどうして私たちが立ち寄ったのかと言えば
実はこの町には何百万年も前の化石層があるのです。

これについては明日に譲るとして
とにかくこのHagerman(ハガーマン)という町は
人っ子一人いるでもなく
まるでSleeping town、眠れる町のようです。

日溜りの目抜き通りに立ち止まって旅の情報交換をするのは
アメリカ各地からやってきた
私たちのように「青年の化石」みたいな人たちばかり(笑)。


この眠れる町がどのぐらい眠っているのかと言えば
こんな具合です。

「City Hall (市役所)」は、月曜日から金曜日の9時から12時、13時から16時。
けれども1時を過ぎてもドアの開く気配もありません。


頼みの綱の「Visitor Center(観光案内所)」は9時から17時まで。
ただし火曜日と水曜日はお休みです。
そしてなんと私たちが行ったのは水曜日(涙)。


博物館に行こうと思えば
開館は水曜日から日曜日の13時から16時。
けれどもここもまた、1時になっても中には人の気配もありません。


派出所らしい小さな建物は
「Please call again. (またのお越しを)」ですって(笑)。


みんな眠ってます、この町。
なんだかいいなあ、住みたいなあ、、、、、


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3年後にはどこで何を~ニッキから出された宿題

2014-09-18 09:41:35 | 

ところどころ文字がにじんだ
その絵葉書が東京の家に届いたのは
8月も終わりにかかる頃でした。
裏の写真は南フランス、ベジエの町の大聖堂です。

「メイさん、無事にバルセロナを通り抜け、フランス(南)に着いてから五日目。時差ボケで夜ねむれません。永住カルテの切り替え無事に終えて、友達とベジエの大聖堂を訪れました。やっぱりフランスは何を見ても建築が古いしすばらしい!明日はスイミングです。♡ニッキ」

ニッキは私のシアトルの友。
ひょんな縁で昨年の感謝祭のパーティーで知り合ってから
まだ1年もたちません。
それなのに、おたがいもうずっと長い間知っているような気がします。

「メイ、私はPCなんて持って行かないし、電話も繋がらないからね。
 だけどきっと無事に過ごしているはずだから心配しないでよ。」

そんな言葉通りに届いた絵葉書は妙に懐かしく
たとえ途中でにじんでしまったとは言え、一文字一文字手で書かれた字は
PCの手軽なメールと違って
ニッキのぬくもりと息づかいが伝わってくるようでした。

そんなニッキが
私たちが大陸横断を無事成し遂げて
シアトルに着いたのとほぼ同じ頃に
4年間も住んでいたことのある
南フランスの小さな村から帰って来ました。

そして
まだ調理器具も食器もテーブルクロスもろくにそろっていない我が家の
最初のお客になりました。
なんて嬉しかったことでしょう。

日本の喫茶店で食べるようなナポリタンが食べたいと言うので
女二人の昼餐は
ナポリタンとベビースピナッチのサラダ、コンソメ仕立ての野菜スープ
そして前夜の残り物のお豆腐と白菜の煮物となりました。
デザートはニッキが持ってきてくれたアイスクリームです。


ドストエフスキーとヘッセとパウロ・コエーリョが好きだというニッキからは
いつもたくさんのことを教えられます。

「えっ、メイ、パウロ・コエーリョ知らないの。
 駄目よ、読まなきゃ。
 『アルケミスト』なんて私の手引書みたいなもんよ。
絶対読んでね。図書館に行けばあるわよ。」

と宿題を出されました。

「私ねえ、3年後には南フランスに帰る。
 今回行ってよくわかった。
 私の本当にやりたいことはあそこにある。
 『ママはまったくガス風船みたいだ。紐を離したらどこに飛んで行っちゃうかわからない。』と息子から怒られたけれど、もう自由に生きていい年齢になったもんね。」

本当にやりたいこと?
私が本当にやりたいことって何なんだろう。
私は3年後にはどこで何をしているんだろう。

またまたニッキから宿題を出されたようです。


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パイクプレースマーケットの芸人たち@シアトル

2014-09-17 03:19:19 | シアトル
今やシアトルの名所とまでなった
エリオット湾に面した「Pike Place Market」ですが
スターバックス一号店の前はどんな時にも
写真を撮る人たちでいっぱいです。

そこでは、いつも腕のいいストリートミュージシャンたちが
音楽を奏でています。

この町のミュージシャンたちの居場所は
どうも決まっているようで
久しぶりに帰って来ても、同じ場所で同じ人たちが
演奏をしています。

たとえば「ノードストローム(Nordstrom)」というデパートの前の歩道では
中国人らしきおじさんが、胡弓を奏でています。

スタバ一号店の喧騒を過ぎて
坂道と交わる最初の角にはいつでも
白髪を長く伸ばして一本に結び
笑顔も見せず、媚びもせず、ただ黙々と
オルガンを弾き続ける男性がいました。


私はこの人の弾くバッハが好きで
よくたたずんでは、じっと聞いていました。


あそこの角へ行けば、あの通りへ行けば
あの人があんな音楽を聞かせてくれる
というのが、この町のある種の喜びでした。

バイオリンもあれば、バンジョーもマンドリンも胡弓も
ドラムスもあれば、バケツを並べてドラム代わりにしている若者もいたりして
それこそクラシックからジャズ、ロック、フォークまでを広いジャンルで聞くことができます。

それなのに、、、、、

しばらくぶりに行ったパイクプレースマーケットのあの角に
あのオルガン弾きのおじさんがいませんでした。

その代わりに妙に賑やかな人だかりができています。
遠くから覗いてみれば
同じように白髪を後ろで束ねた初老の男性が
羽の先が赤いインコの芸を見せているのです。


オルガンの時にはなかった賑わいです。
あのオルガン弾きはどうなさったのだろう
何かあったのかしら、と不安になりながら
ふと気づくと、インコ芸のおじさんの後ろ姿があのオルガン演奏家の姿に
重なります。

そんな、まさか、、、、、、

あの方は孤高を保ち、チップを置いた人に礼を言うでもなく
ただ黙々とオルガンを弾き続けていた。
でも、この方は取り巻く人たちを冗談で笑わせている。
わかりません。
と言って、真相を知りたくもありません。

お花を買いに走ったパイクプレースマーケットで
ほかにも発見がありました。

結婚式をあげる、あげた? 花嫁とその友人たちです。


そして、人混みの中の花屋さんで
ヒマワリに羽を休めて蜜を吸う蜂さんです。


パイクプレースマーケット
その歴史はとても興味深く、切ない想いすら搔きたてます。
3月にこんな記事を書きました。
パイクプレースマーケットの歴史です。
 
http://blog.goo.ne.jp/aniwania/e/c3072c0ac9d38eeffdb4741ca04119df

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