Rain or Shine~メイおばさんの宝箱

雨が降れば虹が出る、晴れた空には光が躍る。
雨でも晴れでも歩きましょう!
世界のどこかから、あなたへ贈るメッセージ

そうだノマドになろう!

2016-02-28 07:59:09 | メイの教訓
なんとか無事に「シアトルメイ」から「ワシントンメイ」に
スライドしたかのように思えたメイおばさんでしたが
3日目にしてとんでもないことが起こりました。

夕方、突然WiFiが使えなくなってしまったのです。
PCもi-Padもスマホも駄目です。

何事もないことを前提に予定調和
いえひたすら楽観的に暮らしているメイおばさん。

加えていえば、機械とかメカとかPCとかに
からっきし弱いメイおばさん。

さらに加えていえば、メイおばさんに輪をかけて
この手の事にはなんの助けにもならないメイおじさん。

とはいえ、いちおうルーターから線を引っこ抜いて
もう一回やり直すぐらいのことは試してみる価値がありそうです。
とはいえルーターその他もろもろはメイおじさんの仕事部屋にあるのです。

けれども、アメリカのプライバシーというのは
日本のそれとはちょっとばかし違っていて
いくら夫婦間でも、部屋のドアが閉まっていれば
よっぽどの緊急事態以外はノックをするわけにはいきません。

「集中して仕事をしています。」あるいは「昼寝中」(笑)
あるいは他の何らかの理由で
「邪魔をしないでください。」の意思表示ですから。

さてさて困ったメイおばさん
今晩のメニューもネットで探そうと思っていましたし
ブログに書きたいこともしっかりあったのですが、、、、、
さてどうしたものかと考えて、もうこれしかないと思いつきました。

「そうだ、ノマドになろう!」

幸いすぐ近くに二つのノマド候補地があります。
ひとつは「スタバ」ですし
もうひとつは毎日買い出しに行くスーパーマーケットの「Whole Foods」です。


「スタバ」こと「スターバックス」は日本でもかなり初期の頃から
フリーWiFiを使える場所として知られていましたし
「Whole Foods」に至っては電源完備のこんな仕事机&読書机があって
Free WiFiが二時間まで使い放題なのです。


どうせ夕飯の買い出しにいくつもりでした。
ならばちょっと早めに出て
ショッピングカートにPCとコードとマウスを入れて
買い物ついでに2時間居座ってきたらどうかしら。

ということで目下メイおばさん
売り場の喧騒を背中に感じながら
窓に面したなかなか居心地の良いデスクでせっせと打ち込んでおります。


買い物に出る前にゆっくり返事をすればいいと思っていたメールも
全部片付けることができました。

「メイおばさんの料理帖」ブログもアップすることができました。
人間、時間が限られていると思えば集中力も増すものです(笑)。

しかもまだ1時間も残っています。
ふとお隣のカウンターを見ればお兄さんが
売り場で買って来た白ワインをちびちび飲みながらPCに向かっています。

こういう手もあるんです、なにせスーパーマーケットですからね(笑)。
家へ帰って問題が解決しているとは限らないのですが
いやあ、いざとなればまたこのスーパーで2時間過ごせばいいさと
やけに開き直ってしまった「ノマドワーカー」のメイおばさんです。



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シアトルメイからワシントンメイへ

2016-02-26 02:37:27 | メイの教訓

14時10分発アラスカ航空2便は
予定よりも1時間以上遅れてシアトル空港を東に向けて飛び立ちました。
5時間も飛ばねばなりません。

北海道から沖縄に飛んでも時差はありませんが
アメリカには4つの時間帯があります。
昨日まで暮らしていた西海岸のシアトルは日本時間マイナス17時間でした。
今いる東海岸のワシントンはマイナス14時間です。

つくづく思います。
アメリカってなんて大きな国なんだろう、と。

これだけだって混乱するに十分なのに
3月の第二日曜(今年は13日)には早くも「夏時間」に変わって
時計の針を1時間進めなければなりません。

スマホ、ガラ携、そしてi-Pad
賢い私の助っ人たちは
何にもせずとも飛行機から降りたとたんに時を3時間進めて
ワシントンタイムにしてくれました。

腕時計と目覚まし時計は私が手動で進めるのを待っていましたから
すぐに短針を3時間分動かしました。

そんな中で唯一、毅然としてどこへ行こうが、連れて行かれようが
同じ時間を頑なに守っているものがいます。
けれども、その孤高の頑固者のおかげでずいぶん助けられてもいるのです。

それが今私の目の前にあるPCです。
世界のどこへ行こうとも、けなげに日本の時間を連れて来てくれるのです。

ですから私は、「え~と、マイナス○○時間だから今日本は、、、、、」とか
「え~と、プラス○○時間だから今日本は、、、、」とかを
こんがらがってしまった頭で考えなくてもいいのです。

そんなPC時計を見ては
ちょっとゆったりしたり、ちょっと焦ったりしています。

「日本は真夜中だから、メールの返事はもう少し後でも大丈夫。」
「日本は働き始める時間だから今のうちに連絡をしておかねば。」
「今LINEをしたら起こしてしまうから遠慮しよう。」

などなど、、、、、、

シアトル発アラスカ航空2便は1時間以上ものディレーを忠実に引きずって
ワシントン時間で水曜日の深夜
ロナルド・レーガン・ワシントン・ナショナル空港に着きました。

午前様で扉を開けた我が家の冷蔵庫の中にあるのはビールばかり。
店はどこも閉まっています。
仮に日本のように24時間開いているコンビニがあったとしても
疲れたからだで買い物に出るよりは、空腹を我慢する方がまだ楽です。

変なところで律儀なメイおじさんは
空腹の深夜にせっせと荷ほどきを始めました。

仕方がない、面倒なことは明日にしよう主義のメイおばさんも
飢えをビールでしのいで(笑)、深夜にせっせと荷ほどきを始めました。

そうして迎えた朝は、シアトルではなくワシントンDCで
それが何ともさびしいような、とはいえ懐かしいような、、、、、
とても複雑な気持ちです。


さあ、気を取り直して
「シアトルメイ」ではなく「ワシントンメイ」にしなければ、、、、、


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満月に起こされて

2016-02-24 05:33:53 | びっくり!
日本の満月時間は2月23日03時21分
ここはマイナス17時間ですから
え~と、え~と、2月22日の、、、、、

時差の計算にはいつも混乱します。
面倒くさいことはこの際はしょって
とにかく今日(23日)、明け方に不思議なことが起きました。

この「不思議なこと」は、ここにいるとなぜか毎月起こります。
何にも知らずいつものように眠りに就いても
目ざまし時計がなる前に必ず「誰か」に起こされてしまうのです。

誰だと思います?
まんまるいお月様、「満月」です。

横たわったまま窓の外に目をやればいつも満月が「いる」のです。
まるで「さあさメイおばさん、月に一度の晴れ舞台どうぞ見てくださいな。」
とでも言っているように。

いえ、そんな冗談がおこがましいほどに
毅然とし、圧倒的な美しい光で下界を照らしているのです。

加えて言えば月光浴という言葉そのものに
ベッドの上のメイおばさんを包んでくれているのです。

そのたびに心もからだも洗われて
新しい自分になったような気がします。

ダイヤモンドをたくさん身に着けるよりも
ちなみにメイおばさん、一つも持っていませんが(笑)
ずっと幸せな気持ちになるのです。

大げさに言えば宇宙と一体化したような
宇宙の仲間に入れてもらえたような、、、、、、、
小さな小さな自分の存在を教えてもらったような、、、、、、
くだならいことでウジウジと悩んでいるのが馬鹿らしくなるような、、、、、、

もしかしたらこれこそが
私のシアトル暮らしの醍醐味=宝物モーメントかもしれません。

ご一緒に
地球の自転にちょっとだけお付き合いいただけませんか?
とは言うものの、たくさん撮った写真のほとんどがひどいもの。
使い物になりませんでした(涙)。

玩具のようなカメラとメイおばさんの腕ではやっぱり
お月様は無理なのかなあ、、、、、


実はこのほかにも今朝は不思議なことがありました。
小さなハチドリが羽を震わせながら窓の外にいて
こちらを覗きこんでいたのです。
短い間でしたし、ずっと見惚れていたものですから
カメラを向けることもできませんでした。

バードウォッチングが趣味の夫はなかなか信じてくれませんでしたけれど
あまりにメイおばさんが真剣に話すものですから
ぽつりと言いました。

「もしかしたらmigrataion(渡り)の途中でこんな高い所まで飛んで来たのかもしれない。」

なんだかいいことがたくさん始まりそうな予感です。
あまりに単純?

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LANCOMEミステリー後篇

2016-02-22 08:38:44 | びっくり!
さてさてランコム化粧品の「おまけ」にまんまと釣られて
下見&本番と二度もダウンタウンの「Macy’s」まで行ってしまったメイおばさん。

浮き浮きと帰ってみればまあ何としたことでしょう。
袋の中は「おまけ」と73ドル43セントのレシートだけで
肝心の本体であるアイクリームがありません。


まさか「Macy’s」ともあろうものがそんな悪戯をするわけはないでしょうから
たぶん単純なケアレスミスと信じて、、、、、、
とにかく翌朝もう一度足を運ぶことにしました。

ネットで調べれば土曜日の開店時間は午前9時です。
メイおばさん、9時45分に家を出ました。
坂を下って10時ちょっと過ぎには9時開店の「Macy’s」に着きました。

ところがどうしたことでしょう。
1階の化粧品売り場自体が閑散としている中でも
「Lancome」の売り場には人っ子一人いないのです。

仕方がありません、そのうち誰か来るだろうと
空いている椅子に腰かけて待ちましたが
待てど暮らせど人影もありません。

そのうちさすがに気になったのか
おとなりの「Shiseido」コーナーの白衣を着たおじさんが
「マダム、どうかなさいましたか?」と声をかけてくれました。

かくかくしかじか訳を話すと

「マダム、残念ながら『Lancome』の人たちは11時までは来ませんよ。」

あり得ます?
9時には開店している天下の名門デパートで
11時までだあれも売り場にいないなんて。

困り顔のメイおばさんに同情した資生堂おじさん
越境してLancomeのレジの内側に入り何やらごそごそ。

「マダム、これじゃありませんか?」

と見つけてくれたのは、確かにメイおばさんが買ったはずのアイクリーム。
レシートがセロテープで貼ってあります。

「これです、これです!助かりました。」

とお礼を言って、小さな黒いクリームの箱をバッグに入れて
いちもくさん、下りてきた坂を今度は上って帰りました。

20日(土) 10:40 4826歩 我が家に到着。


さてここで一件落着と思いきや、、、、、、、

眼鏡をかけてよく見れば、私のアイクリームにテープで貼られているレシートの控えは
税込56ドル99セント、支払いはVISAで
カード名義はVIOLETA □□□□□□さん。


あの~、私が買ったのは確かにこの商品ですが
73ドル43セントをAMEXでお支払いしたんですけれど、、、、、、、、


いったいどういうことでしょう。
たぶんメイおばさんと同じように、商品を渡すのを忘れてしまったお客様がいて
それがビザカードで支払ったヴィオレタさん。
レシートの日付は2月19日の3:14PM。

気づいたヴィオレタさんが慌てて取りに来た時には
ヴィオレタさんが買った化粧品に
2月19日3:11PMのメイおばさんのレシートが
ぺたりと貼られているんでしょうね。

そしてヴィオレタさんは思うのでしょう。
このxxxxxxxと言うアメリカの名前ではない人は
アメックスのカードで73ドル43セントの化粧品を買ったのね、と。

ねえ、あるまじきこことでしょう?
こんないい加減なことが日常的に(たぶん)デパートで起きるなんて。
呆れ果てて、さすがアメリカ、太っ腹!と感心したくなるぐらい(笑)。

まあ、こうしてひと山越えればまたひと山を繰り返し
だんだん強くなっていくのでございます、たぶん。

今朝、7時前、朝焼けに染まった空に
久しぶりにマウントレイニア(レイニア山)が顔をのぞかせました。


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LANCOMEミステリー前篇

2016-02-21 10:36:19 | びっくり!
「Macy's」(メイシーズ)と言えば、アメリカを代表するデパートです。

全米のデパートの中でも最大の規模を誇るそうですし
19世紀半ばに創業という歴史はまさにアメリカの老舗です。

日本で言えばさだめし「三越」と言ったところでしょうか。
その「三越」でさえデパートとしてデビューしたのは20世紀早々ですから
「Macy’s」がいかに老舗であるかがわかるでしょう。

けれどもメイおばさん
「Macy’s」には苦い思い出がたくさんありすぎます。

シアトルの新居用にと頑張って注文したディナーセットの一部が
見るも無残に割れた状態で届いたり
それを電話で報告するとつっけんどんに「持ってきてください!」

持って行ったら行ったらで「すみません。」の一言を言うでもなく
目の前でザザーッとカケラごとゴミ箱に捨てられて
「電話を繋ぎますからご自身で出荷元に苦情を言ってください。」と
受話器を渡されたり、、、、、、

日本のデパートと比べるからいけないんだと反省し(笑)
おおかたのことはあきらめるようにしていたのですけれど
昨日またもや起きた珍事件には苦笑してしまいましたよ。

そもそもの発端は
バレンタインデー直前の「The Seattle Times」の中の全面広告。
バッグに入れて持ち歩いていたので皺くちゃですが(笑)。

乙女心、いえ女心をくすぐるような色使いでアピールしています。


「今、ランコムで35ドル以上のお買い物をすると102ドル~125ドル相当のギフトが7品も付いてきます。
Macy’sだけの魔法です。」

メイおばさん、どうしようかとだいぶ迷いました。
あまり迷うものですから、それなら行って現物を見てから決めようかと
とりあえず行ってみたのですよ、Macy’sに。

けれども、ここには大きなトリックがありました。
一番安いマスカラは32ドルで3ドル足りないし
その次のものは一気に60ドル以上もするのです。
つまり、「35ドル以上」なんて言ったって、ちょうど良いものはないのです(涙)。

いったんは諦めたメイおばさんですが、やっぱり女心に火がついて

「そうだ、ちょうどアイクリームがなくなりかけているから
 ちょっと贅沢してランコムを買えばいいじゃない?」

という結論に到達し、昨日行ってきたのです、Macy’sに。
いくつかあるアイクリームの中でも一番節約したつもりが67ドル。
9.6%のタックスが付きますから、支払ったのは73ドル43セントです(ドキッ!)。

それでも憧れのギフトセットが嬉しくて
るんるんと家に帰れば、な、なんとしたことでしょう。
本家本元の73ドル43セントのアイクリームがなくて
袋に入っているのは「おまけ」とレシートだけ!

気のせい、気のせい、とばかりに何度ひっくり返してみても
袋からもバッグからもアイクリームの黒い箱など出て来やしません。
三越ならば絶対にありえないことでしょうね(笑)。

さあ、どうしましょう。
ほかもいろいろ寄り道して帰ってきたものですから
気づいたのは夜になってからです。

ああ、「おまけ」に釣られた私が馬鹿だった、、、、、と
本誌よりも付録がほしくて
「なかよし」や「りぼん」を親にせがんで買ってもらった
子供の頃を思い出しておりました。

この後に展開するさらにびっくりする話についてはまた明日。
つくづくアメリカですよ。
こんなことに驚いていたら暮らしてはいけません。

ついさっき
夕方5時15分の夕映えです。


水紋が綺麗でしょう?
こんなに自然が綺麗ならば、Macy'sのお粗末さなんて赦しちゃいましょうかねえ。


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2月20日:丸でも四角でも美味しいスパナコピタ
2月19日:オリーブオイルとギリシャサラダ
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特別?ふつう?~障害に対する考え方

2016-02-19 08:09:43 | 文化の違い
雲は厚く、時として霧が覆うようなどんよりとした天気が続いていたのが
昨日は朝から眩しい光に恵まれました。

そんな日にお客様をお迎えできたのは嬉しいことでした。
窓の向こうの風景が全く違います。


テーブルの上でも光が遊んでいます。


5人のお客様は全員が女性です。
ふとしたご縁で知り合ったシアトルに住む日本の方々で
すでにご主人を亡くされた方もいれば
離別なさった方、再婚なさった方
そして不慮の事故で半身不随になられた方、、、、、、、

そんな中でもみなさん
もう何十年も前にこの国に渡って以来
ここを自分の居場所と定め
日本に帰ることなどこれっぽちも考えずに
しっかりと根を据えて暮らしています。
私なんかとは覚悟が違います。

生まれも育ちも、この国、この町で住むようになったきっかけも
みなそれぞれ違うでしょうし
ここに至るまでだってどれほどの苦労があったでしょうに
そんなことは露とも感じさせずに
みんなめっぽう明るくてよく笑うのです。

新しいことへの好奇心もいっぱいです。
かといって根掘り葉掘り問いただすわけではありません。
心地よい時間が過ぎて行きます。

5人のうちのお一人は
数年前、雪山での事故で意識を失い
ヘリコプターで運ばれた麓の病院で4日もの間
意識不明だったといいます。

その後リハビリに励んではきましたが
右半身麻痺のまま車椅子生活になりました。

画家の彼女にとって右手が使えないのはどんなにか辛かったでしょうが
数多の困難を乗り越えて、今では左手で絵筆を握るようになりました。

「病院で意識が戻った時にね、最初に出てきた言葉は日本語だったの。
 誰一人わからない日本語よ。
 不思議なことにね、英語は全く出てこなくなってしまったの。
 英語が戻ってきたのは随分たってからだつた。」
    
そんなことをゆっくりと話します。
そしておおらかによく笑います。

実は、車椅子のお客様をお招きすることに迷いがなかったわけではありません。
どのくらい特別に扱うべきか。
車椅子での移動で床に傷などできないだろうか、、、、

身障者用の特別バスで車椅子ごと運ばれて来た彼女を
入り口で待っていた私たちは、誰からともなく車椅子の後ろにまわり
ハンドルを押しながらわいわいがやがやとエレベーターに乗り込みました。

我が家のドアを開けて中に招き入れると
これまた誰からともなく車椅子をロックして
杖を利き手に持った彼女がゆっくりと車椅子から立ち上がり
一歩ずつ、一歩ずつ彼女が歩を進めるのを
急かしもせず、ごく当たり前のようにして
みんな一緒のスピードで歩きます。

まずはソファーでくつろいでいたいた時にも
彼女だけは一番端っこの両肘のある大きな椅子に座ります。

「さあ、お食事を始めましょうか。テーブルにどうぞ。」

とお伝えすれば
「あなたはここが楽でいいでしょう?」などとは言わず
彼女に自分の好きな席を選ばせます
ごく普通の人に対するようにさりげなくプライオリティーを与えるのです。


食事の途中で彼女がトイレに立ちました。

「大丈夫、ひとりで行けるから」と手伝いを申し出た私に言って
ゆっくりゆっくりと杖を使って足を運びます。
こうした時も誰も手伝いません。
けれども時折、「大丈夫かな」という眼差しで彼女の後姿に目を走らせます。

しばらくたった時、洗面所から彼女の声が聞こえました。

「誰か、ちょっと来てくれる?」

大急ぎで飛んでいくと

「メイさん、悪いわね。ちょっと水を流してくれる?」

意味がよくわからないままに水洗のレバーを下げました。

「ありがとうね、メイさん。」

そこでようやく事情が呑み込めました。
トイレの水洗レバーは便器に腰掛けて右手にあるのです。
彼女は右手が動きません。

3時半に頼んでいた迎えのミニバスがやってきて
みんなで彼女を下まで送りに出て
無事に車椅子ごと乗り込むのを確認した後で
残された5人は洗い物をしながら
誰からともなく「Handicapped」(障害)の話が始まりました。

「ここでは障害があったって別に特別なことでもないのよ。
 誰もじろじろ見たりもしない。
 バスだって電車だって車椅子のまま乗れるし。
 乗り降りに多少時間がかかったって誰も全く気にしない
 特別手助けもしないぐらいにそれが『普通』なのよ。
 それを『普通』として受け入れているの。
 でも助けを求められば助けるの。」

いい言葉だと思いました。
そして車椅子の友をどう迎えようか、などと思案していた自分が
何だかとても恥ずかしくなりました。


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便利になればなるほど、、、、

2016-02-17 15:30:40 | メイの教訓

こんなどっちつかずの暮らしをしていると
なかなか根を伸ばすこともできませんし
いい具合に根付き始めたとしても
世話をし続けることができません。

膨らみ始めた蕾が花開く日を見届けたいと思っても
諦めなければならないこともしばしばです。

さすがに慣れたつもりでも
ふと寂しくなることがあります。
今日はたまたまそんなことが2つ重なりました。

こちらはまだ火曜日の夜ですけれど
日本はもう水曜日の午後3時半。
あと2時間もすれば、いつもの表参道の店で
学生時代の仲間たち11名のうち10名が集まって
いつもの楽しい集いが始まるのでしょう。

11名マイナス10名=1名の欠員はもちろんこの私。

昨日から今日にかけて
私たちグループの掲示板には頻繁にメッセージが行きかいました。
メイおばさんも書きました。

「『予定通り参加します!』と大声で叫びたいところですが、、、、、
太平洋を越えてシアトルからいつもながらの盛会を祈っています。メイ」

かたや別のもう少し大きな18人グループからは
恒例の一泊旅行の報せが届きました。

江戸時代から続く宿、11代目、西の果て、秘湯、地元の食材、ご主人の打つ十割蕎麦、三頭山、ハイキング、、、、、、

散りばめられた心ときめく言葉と共に、「3月13日から31日までの都合のつく日に○を付けてください。」とエクセルシートが添付されています。

にわかに○のついた予定表付きのメールが飛び交い始めました。
メイおばさんも書きました。

「残念ながら本当に残念ながら参加できません(涙)。
3月後半はXXにいます。東京へは○○頃に帰りますので、どうぞまたお仲間に入れてください!!メイ」

こんな風に情報がリアルタイムで行き交うなんて
その昔、インターネットなどこれっぽちもなかった時代には
まったく考えられないことでした。

国際電話はザーザー雑音がするばかりで聞き取りにくく
3分も話せば何千円にもなって
第一、 よっぽどのことでもない限り電話をかけるなんて思いもしませんでした。
便りがないのは良い報せと太っ腹に信じていました。
いったん外に出たからには肝を据えるのが当たり前でした。

便利になればなるほどなんだか寂しくなるなんて
おかしなもんです。

便利になればなるほど心配ごとも増えるなんて
なんだかおかしなもんです。

道端にクロッカスの蕾を見つけました。
春が近づいています。
それとも私たちが春に近づいているのでしょうか。

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日本のウォッシュレットは最高の贅沢!

2016-02-16 09:33:51 | 文化の違い
日本のウォッシュレットは最高の贅沢!

どきっとするようなキャッチですが
「The Seattle Times」の別刷り版「NWhomes」の一昨日の記事の見出しです。


「NWhomes」はその名の通り、アメリカのNorth West(北西部)の住に関する記事を掲載したもの。
うっとりとするような、そしてどきっとするようなお値段の豪邸の広告なども載っています。


形は通常の新聞を横半分に切ったような、こんな正方形です。


TOTOのウォッシュレットをニューヨークの自宅に設置して以来
それまでのトイレが「Stone Age」(石器時代)にすら思えて
二度と使いたくなってしまったという
配管工事会社を経営するベネットさんの話に始まります。

すっかりウォッシュレットの虜(とりこ)になってしまったベネットさん
どうしても機内のトイレを使う気になれず
ミラノからの9時間ものフライトの間
ひたすら自宅のトイレを思って我慢していたとのこと(笑)。

ベネットさんに限らず、日本のウォッシュレットをひとたび経験し
すっかり心を奪われた人たちが語ります。

暖かい便座、清潔なビデ機能、乾燥機能、、、、、
その結果、トイレットペーパーの消費量も格段に少なくなる。
便器の蓋だって自動で開け閉めされる。
これが「luxury」(贅沢)でなくして何だろう?

宝石商のポーさんの言葉がまたふるっています。

「僕が最初にこの『宝石』と出会ったのは日本だった。
ホテルもレストランも空港も、野球場だってウォッシュレットだった。
そうした公共の場ばかりでなく日本は何百万もの普通の家庭からしてそうなんだよ。」

初めのうちは単なる海外文化への好奇心にすぎなかったウォッシュレットが
次第に注目を集め始め、今やTOTOは全米でも広く知られることになりました。
とはいえ、当初は「トイレのことを口にするなんて」「敏感な部分に噴射させるなんて」
などという抵抗もあった中で、

「正しい情報とその価値を伝えられるセールスマンたちを育てるのに3年かかったよ!
『買ってみてください。使ってみてください。
そうすればどんなに快適なものかがわかります。
健康のためにもいいのですよ!』
と言い続けるしかなかったね。」
(フリードマンさん)

ウォッシュレットを量販店には置かずに、実際に経験できるショールームに置くというTOTOの戦略も高く評価されています。
なんと来春にはマンハッタンにTOTOのテクノロジーを知ってもらうギャラリーを作ることも計画されているとのこと。

締めは、休暇で家族と一緒に日本旅行に出かけたロバートさんの言葉です。

「出発前に日本に行ったことのある友人から言われました。
『とにかくトイレだよ!あれには感動したね』
その時は、たかがトイレに感動も何もあるもんかと思いましたけれど、実際に使ってみてやはり感動しましたよ。
消音装置まで付いていたのにはとにかく驚きました。
もちろん、アメリカに帰って早速ウォッシュレットを注文しましたよ。」

ちなみに、このコンドミニアムはかなりきちんとした設計です。
けれども、家族使用のトイレにもゲスト用のトイレにもウォッシュレットは付いていません。
あったらどんなにいいかしら、、と日々思うメイおばさんです(笑)。

ウォッシュレット、これからは新築される家やコンドミニアムの値段を決める目玉のひとつになるかもしれませんね(笑)。

今朝、窓の向こうは一面の霧でした。

霧が上がってからも今日は一日どんよりとした小雨模様です。

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Happy Valentine's Day!

2016-02-15 06:28:33 | 文化の違い
日本は15日の明け方ですね。
こちらはまだ14日のお昼です。
ということは、目下「バレンタインデー」の真っ最中のはずなのに、、、、

今日の新聞にはこんなにたくさんの広告が入っていましたけれど

「バレンタイン」のバの字も見られません。
ひっそりとしたもんです(笑)。

その代わりに「大統領の日(Presidents’ Day)」のセール広告ばかり。


「大統領の日」とはアメリカの国民の休日です。
2月の第三月曜日ですから今年は明日の15日。

日本の様子はどうだったのかしら、とちょっとネットで眺めてみれば
こんなフレーズが次から次へと出てくるあたり
やっぱり盛り上がっていたのでしょうねえ。

*本命のあの人や彼氏に贈りたい。

*本命や義理チョコ、友チョコにぴったりのプレゼントが必ず見つかる!

*義理チョコや友チョコをたくさん配らなくては!という大量購入派の人にも通販はとてもおススメです。

*恋人の彼には、奮発して高級チョコレートを贈りたいですよね。

この時期は、いつも買い出しに行く近所のスーパーマーケットのカード売り場にも
バレンタインデー用のカードが見られましたけれど、どこかが違いました。


だって、、、、、

妻へもあれば、夫へもあり、子どもたちへもあれば、親へもあり
祖父母へもあれば、友人へもあり、、、、、


プレゼントにはチョコレートでなく赤い薔薇の花束が!
そしてそれを買うおじいさんがいたりして。

なぜなら「バレンタインデー」とは愛を素直に表す日。
女性→男性なんて風向きとは全く関係なしに
老いも若きも、男も女も、どんな方向もあり。
友情も家族愛も夫婦愛も恋人愛もペット愛も、何でもどうぞ。

ところで、日本が「女性から男性へチョコレートを贈る日」となってしまったのは
1932年、モロゾフが愛をテーマにしたチョコレートを発売したのが始まりだとか。
それがどんどんと日本の土壌に根付いていって
いつの間にやら「女性から男性へ」チョコレートを贈る日となったとか。

1969年2月14日の「サザエさん」には
女の子からリボンがけのチョコレートの包みをもらったカツオが
頬を赤らめながら家族に自慢している場面があったそうですよ(笑)。

我が家のバレンタインデーはアメリカ風双方向型です。
感謝の気持ちを表すちょっとしたカードをそれぞれの部屋の前に置いたり
夕飯はレストランに出かけたり。

ところでこちらのカードってどうしてこんなに大きいんでしょう。
右がカード、左が封筒。


左が封筒、右がi-Pad Mini。


良い所も悪い所もあるでしょうが
日本の「バレンタインデー」と、欧米の「St. Varentine’s Day」は
別物だと思っていた方がよさそうです(笑)。

なにはともあれ
Happy Varentine’s Day!!!


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2万人が卒業しない。

2016-02-12 13:31:16 | アメリカ
東京暮らしで朝起きてまず最初にすることは
ささっと着替えて外の郵便箱に新聞を取りに行くこと。
そしてコーヒーを飲みながら、ゆっくりと紙面に目を通します。

「新聞配達」が当たり前ではないアメリカではそういうわけには行きませんから
夫が朝のランニングを兼ねて買いに出た新聞は
夫が一通り目を通した後でようやく私のところに回ってきます。

時に夫はジョキジョキ、いえビリビリと
感心のある記事を切り取ってしまいますけれど
夫と私とはうまい具合に関心事が違いますから全く支障はありません(笑)。

今朝私は、こんな大きな紙面をページごとピリピリしました。


横10X縦14=140人の赤ん坊や子どもたちの写真が載っています。


どの子もみな無垢な笑顔だったり、茶目っ気たっぷりでこちらを見ていたり
真剣に何かを問いたげにどこかを見つめています。

そしてその下に大きな文字でこんなことが書かれています。


「20,000 
 WON‘T GRADUATE」 (2万人が卒業しない。)      
続く小さな字の説明文を読んでみれば

「毎年ワシントン州では平均して88,561人の赤ん坊が生まれるけれど、そのうち23%の子どもたちは高校を卒業できない。ワシントン州の教育システムは改善されなくてはならない。私たちの子どもたちは教育を受ける権利がある。
どうか子どもたちの未来を優先してください。」

どの子もどの子もとびっきりの表情です。
人を貶めようだの、憎悪を拡散しようだの、ましてや誰かを故意に傷付けようだの
そんなことを考えている子供は一人もいないでしょう。
そんなことのために生まれてくる子供は一人もいるわけがありません。

この子たち全員が高等教育の機会に恵まれれば
この広告がアピールするように
世界に平和と愛が戻ってくるほどに単純ではないでしょう。

と思いながらも、それでは何をどうすればよいのかの答がわからずに
朝から頭がウロウロしているメイおばさんです。

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