月の晩にひらく「アンデルの手帖」

writer みつながかずみ が綴る、今日をもう一度愉しむショートショート!「きょうという奇蹟で一年はできている」

夏の雨の匂い

2012-08-06 23:16:50 | 今日もいい一日
カミナリの音が聞こえ、
屋根にパラパラと雨が当たる音がしたので、急いで外に出てみる気になる。

雨。
久しぶりの雨。見にいかなくっちゃ。

やっぱり、夏の夕方に降る雨は
とても気持ちがいいな。

土の匂いや、樹々から発される生気のようなものがあたりの空気とまじって、何もかも、いきいきさせるようだ。


緑からも、さわさわと、
さーと、風が吹く。

しばらくして、小降りになって。
やがて雨があがると
昼間の熱せられた空気が
ふと、思い出したかのように
足元のほうに
もわもわとした蒸気になって

夏の街のにおい。例えば、車のガス、土と昆虫たちのにおい、人の活気など
街の体温のような。ものまで
発散させている


ひんやりとしたマイナスイオンの風に
生ぬるい、においが、交差する。夕立のあと…。

夕食の買物にいかなくっちゃ。

途中の花壇で
黄色く揺れている花。


やっぱり夏の花は黄色が似合うね。
なぜだろう?
キラキラの強い光に近い色だから、
青い空に映えるからかな。
お花がおしゃべりしているみたいで
かわいい。

夕ごはんには、
ピーマンや🍅、オクラなどたっぷりの
野菜と桃が四個で、398円だったので
即買い!それから、
ナッツと鶏肉、天然物の太刀魚を買った。

私は、紛れもなく動物の進化系。だって腕に白い毛が…!!

2012-08-04 14:32:08 | 今日もいい一日
気づいたのは、6月。

大阪中央病院で手術の説明を受けた直後。
なにげなく鉛筆を落としたので拾い上げ、もう片方の手をなんとな~く見た時、白く光る何かが視界にはいった。

麻酔科の先生が退室したあと
もう一度、さっきの腕のあたりをみると、それはまぎれもなく、動物の毛。
白くやわらかく、たよりなく風にひらひら、そよぐ毛だ。
4、5センチはあった。

わぁ、手から白いひげがはえている。


びっくりした。
びっくりしたけど、
もう一度よく考えて見ると、
私は、たしか以前、
くちびると鼻の右側

動物のヒゲの部分にも
長い毛が生えていたことがあって、
前世は、ネコかライオンか…などと
笑い話にしたことがあった。

それで、この際、もう少しだけ告白すると、
あごの下にも
実は白く長~いヒゲが
数本密集してあるのだ。

なんで、こんなことを、今私はここで告白しているのかと言えば、

その腕の毛!
ここ数日間、いや、日ごとに元気なく、細く、か細く、いまにも切れてしまいそうに弱々しくなってきたから…。
なんでだろう…。消えそうだ。

あれから不注意で切ってしまったりしないように大事にしてきたのに。

そう、白い毛だけではない。あの時、子宮筋腫の手術前に
MRIで自分の身体内部の陰影を見た時も
おしりの上に、しっかりと小さな骨がある一定の長さ、
ちゃんと写っていて、
これって!なに?尻尾?尻尾のなごり?
とビックリして
丁寧に筋腫の話をしていただいている医師に聞いて見たかったけど、
「尻尾ですかね、この陰はやっぱり…」といっそうマジな口調になりそうだったので、
恥ずかしくてきけなかなったのだ。


よく、自分が生まれてきた役割とはなんだろう。

とか、時々、考えたりするのだけど、それも生まれる前の動物のところから、考えたほうがよいのかしら。ふん!
思いあまるなよ、お前!
なに、おごり高ぶって!
しょせんお前は動物だ、
自然のままに、気持ちよ~く
自分らしく生きることだと、
と、過去の私が戒めてくれてかしら。

クーラーのかからない熱い部屋で
そんなくだらないことを思い巡らせる真昼である。




夏は空が広い

2012-08-03 17:45:38 | 今日もいい一日
八月、ベランダから顔を出すと、

きれいな稜線の山々と水色の空が今日も広がっていた。



夏は、ひとしきり空が広い。
そして、水のような空も、こんもりとした街路樹と山々の緑も
明度がどの季節よりも明るくて
キラキラしたいい感じの色になる。
だから好き!

ベランダから東を望めば、低い丘の間から街が広がっていた。
近くは宝塚だが、その向こうに淀川が、そして梅田のビル街があって、
双眼鏡を使ったら奈良平城京のぼうぼうとした緑の平野だって見えるに違いない。

想像をふくらませると愉しくなってきて、空と緑と、ビルの街を
いいもんだな、と見ている。

今、わたしのおかれている仕事の危機的状況などまったくもって、
知らん顔の夏の光!

今日は宝塚の観光花火大会の日。
8時になったら、夏の恒例のお祭りが
はじまるはずである。