月の晩にひらく「アンデルの手帖」

writer みつながかずみ が綴る、今日をもう一度愉しむショートショート!「きょうという奇蹟で一年はできている」

私は、紛れもなく動物の進化系。だって腕に白い毛が…!!

2012-08-04 14:32:08 | 今日もいい一日
気づいたのは、6月。

大阪中央病院で手術の説明を受けた直後。
なにげなく鉛筆を落としたので拾い上げ、もう片方の手をなんとな~く見た時、白く光る何かが視界にはいった。

麻酔科の先生が退室したあと
もう一度、さっきの腕のあたりをみると、それはまぎれもなく、動物の毛。
白くやわらかく、たよりなく風にひらひら、そよぐ毛だ。
4、5センチはあった。

わぁ、手から白いひげがはえている。


びっくりした。
びっくりしたけど、
もう一度よく考えて見ると、
私は、たしか以前、
くちびると鼻の右側

動物のヒゲの部分にも
長い毛が生えていたことがあって、
前世は、ネコかライオンか…などと
笑い話にしたことがあった。

それで、この際、もう少しだけ告白すると、
あごの下にも
実は白く長~いヒゲが
数本密集してあるのだ。

なんで、こんなことを、今私はここで告白しているのかと言えば、

その腕の毛!
ここ数日間、いや、日ごとに元気なく、細く、か細く、いまにも切れてしまいそうに弱々しくなってきたから…。
なんでだろう…。消えそうだ。

あれから不注意で切ってしまったりしないように大事にしてきたのに。

そう、白い毛だけではない。あの時、子宮筋腫の手術前に
MRIで自分の身体内部の陰影を見た時も
おしりの上に、しっかりと小さな骨がある一定の長さ、
ちゃんと写っていて、
これって!なに?尻尾?尻尾のなごり?
とビックリして
丁寧に筋腫の話をしていただいている医師に聞いて見たかったけど、
「尻尾ですかね、この陰はやっぱり…」といっそうマジな口調になりそうだったので、
恥ずかしくてきけなかなったのだ。


よく、自分が生まれてきた役割とはなんだろう。

とか、時々、考えたりするのだけど、それも生まれる前の動物のところから、考えたほうがよいのかしら。ふん!
思いあまるなよ、お前!
なに、おごり高ぶって!
しょせんお前は動物だ、
自然のままに、気持ちよ~く
自分らしく生きることだと、
と、過去の私が戒めてくれてかしら。

クーラーのかからない熱い部屋で
そんなくだらないことを思い巡らせる真昼である。