愛と情熱の革命戦記

猫々左翼の闘争日誌

キューバの経済困難―外貨が足りない!

2010年07月29日 22時44分14秒 | ラテンアメリカの政治革新、文化等
 先日、27日に「モンカダ兵営襲撃記念講演」で聴いたことですが、現在キューバは深刻な経済困難を抱えています。とくに、外貨不足がキューバ経済に重大な困難をもたらしています。旧ソ連が崩壊した直後は、サトウキビのバーター貿易などの旧ソ連からの「援助」が急になくなったことが当時のキューバにおける経済困難の主要原因でした。

 旧ソ連が崩壊したことによる経済困難をキューバがどのように乗り越えていったかというと、自然の環境を活かした観光産業に力を入れて外貨を獲得していったことです。これにともなって、経済の官僚主義の傾向を改善するということがあって市場を取り入れていきました。もちろん、これは部分的であってキューバが市場経済を通じて社会主義へという立場にたっているということとはちがいます。

 現在のキューバにおける経済困難は、直接的には観光客の足が遠のいていったことによります。なんでこういう事になったかというと、きっかけはリーマンショックによるアメリカ発の世界同時不況です。早い話が、世界のみんなのお財布の中が寒くなって消費が冷え込んで観光旅行どころではなくなっていったということです。観光立国でやってきたキューバはもろにこの影響を受けました。

 キューバ政府は、すべての国民にたいして最低限度の生活を無条件に保証しています。だから、キューバには餓死する人がまったくいません。また、キューバでは医療費が無料であって、貧しさのために医療から排除されて治せば治るような病気や怪我で死ぬような人がまったくいません。

 以上のことは、キューバ革命政権がかちとった成果として極めて重要です。ところが、現在キューバでは、すべての国民にたいして最低限度の生活と医療からの排除される人がいないということを今後維持できるのかどうかというところまで、経済困難が進んでいます。

 他にもキューバ経済に困難をもたらす要素が、キューバ自身が抱える弱点をふくめていろいろあるかと思います。

 キューバ共産党の議長であるラウルは、キューバの共産青年同盟にたいして経済困難を乗り越えていくことが(共産党の)党員として、革命家として最大の任務だと説いています。キューバ革命政権は、今後どのようにして現在直面している経済困難を克服していくのでしょうか。旧ソ連が崩壊したときには、革命政権は弱者の犠牲によるやり方はいっさいとらない、という考えと信念に基づき当時の困難を乗り越えていきました。

 すべての国民に最低限度の生活を保証できるかどうかということは、革命政権の存在意義に関わることです。革命政権がどのように困難を克服していくのかということを私は、今後とも注視していきたいと思います。

 個人的な考えですが、キューバ革命政権のすべてを肯定的に捉えるわけではないとはいえ、キューバ革命は私にとって希望です。キューバ革命政権が国民を飢えさせないで事態を打開することを願い、期待したいところです。

追伸
 外国のことだから外交上の節度を守りながら今でも現在進行形のキューバ革命を一個人として支援できるような何らかのことはないでしょうか。私はこう考えてしまいます。


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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
キュウバ革命について。 (琵琶)
2010-07-30 08:47:42
私もキューバのこれからに、心を痛めています。
何か、出来ることがないでしょうかね!
返信する
キュウバ革命について。 (琵琶)
2010-07-30 08:49:32
私もキューバのこれからに、心を痛めています。
何か、出来ることがないでしょうかね!
返信する

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