国民的英雄が突如来日
毎週金曜日は「甦れ!金曜8時の昭和のプロレス」の日、今のテーマは「昭和に活躍
した10人のマスクマン」です。
当時シングルで活躍していた外国人マスクマン10人を選んでいますが、これに当て
はまらないながらどうしても語りたい覆面男達がいます。
そこでランキングベスト3に入る前にちょっと寄り道を。
マスクを被ったのが意外過ぎる理由だったり、何が不満か試合開始直前にマスクを
脱ぎ捨ててしまったり、変なエピソードを残した5人の紹介です。
今週は番外編第5位「変身が無茶過ぎたマスクマン」です。
実力も人気も無いのに番外編に顔を出した理由は、被ったのがあり得ないマスクだった
からです。
何とエル・サントのマスクを被って新日本プロレスに登場したのでした。
サントはメキシコの国民的な英雄。
プロレスの傍ら数多くの映画の主役も務めました。
日本で言うならさしずめ力道山と石原裕次郎を足して2で割った様な存在で、40年
以上にわたってメキシコの人々に愛されて来ました。
その二代目が何の前触れもなく突然日本に現れました。
1973年9月の新日闘魂シリーズのパンフレットにはこう記載れています。
<エル・サント 神格化された銀色のマスクとタイツの聖者は、リングから消えた。
そして登場したのが、この二代目エル・サント。>
同シリーズはジョニー・バレンタイン、ジュニ・パワーズ、ビクター・リベラの主役
3人が登場する、当時の新日として華やか過ぎる顔ぶれでした。
その中に混じって戦績はと言えば、単なる人数合わせと言う意外にありません。
サントを名乗るだけの理由は無いし、本人の承諾も無いし、もちろん実力も無いのだから
当然の結果です。
何の為の変身
二代目の正体はメキシコ生まれの中国人ハン・リー、サントのマスクとコスチュームを
まとったナンチャッテ仮面でした。
とは言えマスクとコスチュームはどちらもサント本人の物。
どの様な経緯があったかは知りませんが、サント直々に譲り受けた品だと言います。
超有名人から衣装をもらって有頂天、どこかでこれを使えないかな、そうだ太平洋の向こう
側の島国だったら分からないだろう、そう考えたのかもしれません。
それにしても変身する相手が悪過ぎました。
今の様なネット社会ではないとは言え、レスラー同士の情報網を舐めてはいけません。
国民的な英雄に化けた話はすぐに本国に伝わりました。
帰国したハン・リーを待っていたのは、メキシコマット界追放の厳しい処分でした。
ハンは都合5回の来日をしていますが、偽サントを演じたのはこの時だけ、それ以外は
全て素顔で登場しています。
本人の為にもファンの為にもメキシコ国民の為にも、こんな変身しなければ良かったのにと
思わずにはいられません。
毎週金曜日は「甦れ!金曜8時の昭和のプロレス」の日、今のテーマは「昭和に活躍
した10人のマスクマン」です。
当時シングルで活躍していた外国人マスクマン10人を選んでいますが、これに当て
はまらないながらどうしても語りたい覆面男達がいます。
そこでランキングベスト3に入る前にちょっと寄り道を。
マスクを被ったのが意外過ぎる理由だったり、何が不満か試合開始直前にマスクを
脱ぎ捨ててしまったり、変なエピソードを残した5人の紹介です。
今週は番外編第5位「変身が無茶過ぎたマスクマン」です。
実力も人気も無いのに番外編に顔を出した理由は、被ったのがあり得ないマスクだった
からです。
何とエル・サントのマスクを被って新日本プロレスに登場したのでした。
サントはメキシコの国民的な英雄。
プロレスの傍ら数多くの映画の主役も務めました。
日本で言うならさしずめ力道山と石原裕次郎を足して2で割った様な存在で、40年
以上にわたってメキシコの人々に愛されて来ました。
その二代目が何の前触れもなく突然日本に現れました。
1973年9月の新日闘魂シリーズのパンフレットにはこう記載れています。
<エル・サント 神格化された銀色のマスクとタイツの聖者は、リングから消えた。
そして登場したのが、この二代目エル・サント。>
同シリーズはジョニー・バレンタイン、ジュニ・パワーズ、ビクター・リベラの主役
3人が登場する、当時の新日として華やか過ぎる顔ぶれでした。
その中に混じって戦績はと言えば、単なる人数合わせと言う意外にありません。
サントを名乗るだけの理由は無いし、本人の承諾も無いし、もちろん実力も無いのだから
当然の結果です。
何の為の変身
二代目の正体はメキシコ生まれの中国人ハン・リー、サントのマスクとコスチュームを
まとったナンチャッテ仮面でした。
とは言えマスクとコスチュームはどちらもサント本人の物。
どの様な経緯があったかは知りませんが、サント直々に譲り受けた品だと言います。
超有名人から衣装をもらって有頂天、どこかでこれを使えないかな、そうだ太平洋の向こう
側の島国だったら分からないだろう、そう考えたのかもしれません。
それにしても変身する相手が悪過ぎました。
今の様なネット社会ではないとは言え、レスラー同士の情報網を舐めてはいけません。
国民的な英雄に化けた話はすぐに本国に伝わりました。
帰国したハン・リーを待っていたのは、メキシコマット界追放の厳しい処分でした。
ハンは都合5回の来日をしていますが、偽サントを演じたのはこの時だけ、それ以外は
全て素顔で登場しています。
本人の為にもファンの為にもメキシコ国民の為にも、こんな変身しなければ良かったのにと
思わずにはいられません。
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