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大スターの真似をした謎の中国人レスラー

2017-05-05 06:25:06 | 日記
国民的英雄が突如来日

 毎週金曜日は「甦れ!金曜8時の昭和のプロレス」の日、今のテーマは「昭和に活躍
した10人のマスクマン」です。
当時シングルで活躍していた外国人マスクマン10人を選んでいますが、これに当て
はまらないながらどうしても語りたい覆面男達がいます。
そこでランキングベスト3に入る前にちょっと寄り道を。
 マスクを被ったのが意外過ぎる理由だったり、何が不満か試合開始直前にマスクを
脱ぎ捨ててしまったり、変なエピソードを残した5人の紹介です。
今週は番外編第5位「変身が無茶過ぎたマスクマン」です。

 実力も人気も無いのに番外編に顔を出した理由は、被ったのがあり得ないマスクだった
からです。
何とエル・サントのマスクを被って新日本プロレスに登場したのでした。
 サントはメキシコの国民的な英雄。
プロレスの傍ら数多くの映画の主役も務めました。
日本で言うならさしずめ力道山と石原裕次郎を足して2で割った様な存在で、40年
以上にわたってメキシコの人々に愛されて来ました。

 その二代目が何の前触れもなく突然日本に現れました。
1973年9月の新日闘魂シリーズのパンフレットにはこう記載れています。
<エル・サント 神格化された銀色のマスクとタイツの聖者は、リングから消えた。
そして登場したのが、この二代目エル・サント。>
 同シリーズはジョニー・バレンタイン、ジュニ・パワーズ、ビクター・リベラの主役
3人が登場する、当時の新日として華やか過ぎる顔ぶれでした。
その中に混じって戦績はと言えば、単なる人数合わせと言う意外にありません。
 サントを名乗るだけの理由は無いし、本人の承諾も無いし、もちろん実力も無いのだから
当然の結果です。

何の為の変身

 二代目の正体はメキシコ生まれの中国人ハン・リー、サントのマスクとコスチュームを
まとったナンチャッテ仮面でした。
とは言えマスクとコスチュームはどちらもサント本人の物。
どの様な経緯があったかは知りませんが、サント直々に譲り受けた品だと言います。
 超有名人から衣装をもらって有頂天、どこかでこれを使えないかな、そうだ太平洋の向こう
側の島国だったら分からないだろう、そう考えたのかもしれません。
 それにしても変身する相手が悪過ぎました。
今の様なネット社会ではないとは言え、レスラー同士の情報網を舐めてはいけません。
国民的な英雄に化けた話はすぐに本国に伝わりました。
帰国したハン・リーを待っていたのは、メキシコマット界追放の厳しい処分でした。

 ハンは都合5回の来日をしていますが、偽サントを演じたのはこの時だけ、それ以外は
全て素顔で登場しています。
本人の為にもファンの為にもメキシコ国民の為にも、こんな変身しなければ良かったのにと
思わずにはいられません。

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