北陸電力が志賀原発1号機で起きた臨界事故について発表した内容。
事故:平成11年
発表:平成19年
志賀原子力発電所1号機臨界事故 事実関係 (北陸電力)
http://www.rikuden.co.jp/shika1rinkai/jijitsu.html
事実関係
平成11年6月18日、志賀1号機は、第5回定期検査(平成11年4月29日停止~7月23日起動)のため停止中でした。
同日未明、原子炉停止機能強化工事の機能確認試験の準備として、制御棒関連の弁を操作していた時、
2:17 想定外に制御棒3本が引き抜け、原子炉が臨界状態となりました。
2:18 原子炉自動停止信号が発生しましたが、引き抜けた制御棒3本はすぐに全挿入されませんでした。
2:33 弁の操作により制御棒が全挿入となり、臨界状態が収束しました。
事故後に、所長以下関係者が発電所へ集まって対応を協議しましたが、約2ヵ月後に控えていた2号機着工などに影響があると考え、最終的に所長が外部へ報告しないことを決断しました。
事故に関するデータを改ざんして必要な記録を残していませんでした。
特に秀逸なのが「根本的な原因」の説明だ。
根本的な原因
これらに対しては、現在は注意喚起やダブルチェックにより改善が図られています。
試験を担当した電気保修課が、作業票に試験手順を記した試験要領書(手順書)を添付しませんでした。このため、弁操作を指揮する当直長は、事前に試験手順をチェックできず、また、試験に係わる操作内容を理解できませんでした。
試験関係者の連携不足から、異なる手順で試験を実施しました。
電気保修課は、手順書や作業票の審査段階で、臨界防止に関する検討が不足していました。
制御棒駆動系の系統圧力が高くなったことを知らせる警報が、他の作業のために除外されていました。
経営層の責任
経営層が事故隠しを防げず、その後8年間それを見つけることができませんでした。
工程優先主義
発電所は2号機建設工程遵守を必達と考え、何よりも優先させる意識を形成させました。
真実究明からの逃避
未経験の事故への対応の困難さや直前のトラブル対応もあり、虚偽の理屈付けで改ざんしました。
意思決定に係る閉鎖性と決定プロセスの不透明性
価値観を共有する発電所関係者のみで決定しました。意思決定ルールが不明確で、各職位の当事者意識も低かったため、適切な決定が行われませんでした。
議論できない組織風土
当時は「言いたいことを言えない」、「言っても無視される」ような組織風土がありました。
その後、北陸電力の体質は変わったのでしょうか?
事故:平成11年
発表:平成19年
志賀原子力発電所1号機臨界事故 事実関係 (北陸電力)
http://www.rikuden.co.jp/shika1rinkai/jijitsu.html
事実関係
平成11年6月18日、志賀1号機は、第5回定期検査(平成11年4月29日停止~7月23日起動)のため停止中でした。
同日未明、原子炉停止機能強化工事の機能確認試験の準備として、制御棒関連の弁を操作していた時、
2:17 想定外に制御棒3本が引き抜け、原子炉が臨界状態となりました。
2:18 原子炉自動停止信号が発生しましたが、引き抜けた制御棒3本はすぐに全挿入されませんでした。
2:33 弁の操作により制御棒が全挿入となり、臨界状態が収束しました。
事故後に、所長以下関係者が発電所へ集まって対応を協議しましたが、約2ヵ月後に控えていた2号機着工などに影響があると考え、最終的に所長が外部へ報告しないことを決断しました。
事故に関するデータを改ざんして必要な記録を残していませんでした。
特に秀逸なのが「根本的な原因」の説明だ。
根本的な原因
1.臨界事故が発生した原因
これらに対しては、現在は注意喚起やダブルチェックにより改善が図られています。
現場作業管理上の原因
試験を担当した電気保修課が、作業票に試験手順を記した試験要領書(手順書)を添付しませんでした。このため、弁操作を指揮する当直長は、事前に試験手順をチェックできず、また、試験に係わる操作内容を理解できませんでした。
試験関係者の連携不足から、異なる手順で試験を実施しました。
電気保修課は、手順書や作業票の審査段階で、臨界防止に関する検討が不足していました。
設備上の原因
制御棒駆動系の系統圧力が高くなったことを知らせる警報が、他の作業のために除外されていました。
2.事故を隠し実施すべきことをしなかった原因
経営層の責任
経営層が事故隠しを防げず、その後8年間それを見つけることができませんでした。
工程優先主義
発電所は2号機建設工程遵守を必達と考え、何よりも優先させる意識を形成させました。
真実究明からの逃避
未経験の事故への対応の困難さや直前のトラブル対応もあり、虚偽の理屈付けで改ざんしました。
意思決定に係る閉鎖性と決定プロセスの不透明性
価値観を共有する発電所関係者のみで決定しました。意思決定ルールが不明確で、各職位の当事者意識も低かったため、適切な決定が行われませんでした。
議論できない組織風土
当時は「言いたいことを言えない」、「言っても無視される」ような組織風土がありました。
その後、北陸電力の体質は変わったのでしょうか?