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進化する魂

フリートーク
AKB48が中心。
気の赴くままに妄想をフル活用して語ります。

放射線がカラダに与える影響

2011-04-01 14:51:58 | ブログ情報(News Release)
日本において、今回ほど大学の果たす役割が大きくなった時はない。
大学に蓄積されている叡智が有用だということを示す機会が多分にある。
日本の報道機関がインテリジェンスの不足から信頼を失った一方で、自分たちのインテリジェンスを表明し信頼を得た大学の研究チームがいる。
ITの進化がこれを可能にした。

しかし、他方では大学がある特定の利権者・団体に偏っていることもよくわかった。
ただ、これについてはよく考える必要がある。

私はこう考える。

今まで大学の叡智を求める者は、少数の形が欲しい利権者・団体に限られていた。
実際、私が過去に経験した「産学官共同」という名のつく事業や研究プロジェクトは、国から予算を獲得するための"形式"であったという側面が大きい。
特に国内にとどまる産業についてはこの傾向が強い。
もちろんグローバルで競争している先端分野でのオープン・イノベーションの潮流もある。
しかし一方には、古めかしい構造が残っているということだ。

自分の力を必要としてくれるところで努力したいと思う。
これは人間であれば仕方がないことだ。
人間であれば誰しも評価されたいものだ。
だから、プロスポーツ選手は自分を一番評価してくれるところに移籍する。

これまで日本社会が大学の役割を求めていなかったのだ。
今後は求めていけばいい。
みんなで求めていいところなのだ。
大学とはそうあるべきなのだ。

個人的に有用な情報源として利用しているのは、特に東大病院放射線医療チーム(チーム中川)と東大物理学科長の早野氏だ。
震災直後の混乱極まる状況下において発生した福島第一原発に関する放射線汚染について、彼らの冷静な状況分析が非常に役に立った。
(他にも大勢いるんだけど)
彼らもこれほど社会から求められたこともないだろうから、やりがいを感じているに違いない。
社会が求めるから、彼らもチーム体制を整え、より正確で有用な情報提供を目指す。
実に優位なポジティブ・フィードバックだ。
このようにして社会として求めていけば、大学も変わるのだ。


閑話休題。


チーム中川がわかりやすく「放射線がカラダに与える影響」について説明している。
当Blogで繰り返し空間放射線量の推移と予測を取り上げているが、福島第一原発での対応次第ではあるものの、このまま封じ込めれば空間放射線量は減少傾向が間違いなく、5月中旬には飯館でも無視できるレベルに落ちる。
これ以上の放射性物質の飛散を抑え込めれば5月中旬には空間放射線量が無視できるレベルになる
少なくても福島第一原発周辺以外の人々が「確定的影響」を気にする必要はない。
「確率的影響」は積分値(被爆の累積量)が重要なので、出荷制限を実施するとともに5月中旬以降まで退避していれば影響を極小に抑えることができる。
(出荷制限のやり方は慎重に選ばなければならない)

個人的に専門家の意見を待ちたい項目としては、「(これは知ったところでどうしようもないが)福島第一原発で格納容器の破損や燃料漏れは起きているかどうか」「福島第一原発で燃料漏れが起きているとしたら、今後どういう結果をもたらすと予想できるか」「これ以上の放射性物質の拡散が防げるのかどうか。再臨界がなければ防げるのか。」あたりですね。


放射線がカラダに与える影響には、2つのタイプがある(東大病院 チーム中川)
http://tnakagawa.exblog.jp/15130220/

放射線が生物に与える影響には、「確率的影響」と「確定的影響」があります。「確率的影響」は、ズバリ、「発がん」のことです。放射線による発がんは、がんの発生に関わる遺伝子(DNA)が放射線により障害を受けることで起こります。

[中略]

「確率的影響」=「発がん」が起こる確率は、ごくわずかな量の被ばくであっても上昇し、被ばくした放射線の量に応じて増加すると考えられています。これ以下の線量であれば、大丈夫という“境目”=「しきい値(閾値)」がないのです。しかし、実効線量で100~150mSv(ミリシーベルト)未満の放射線被ばく(蓄積)では、発がんの確率が増すかどうか、はっきりした証拠はありません。

[中略]

さて、実効線量で100mSv~150mSv(ミリシーベルト)以上の被ばくになると、発がんの確率が増していきますが、100mSv(ミリシーベルト)で0.5%の上乗せにすぎません。200mSv(ミリシーベルト)では1%と、線量が増えるにつれ、確率は“直線的に”増えるとされています。

しかし、日本人の2人に1人が、がんになりますので、もともとの発がんリスクは約50%もあります。この50%が、50.5%あるいは51%に高まるというわけです。

もう一つ、「確率的影響」と区別しなければならない生物に対する放射線の影響とは、「確定的影響」です。こちらは、白血球が減ったり、生殖機能が失われたりするものです。この「確定的影響」は、放射線で細胞が死ぬことによって起こります。逆に、(確率的影響である)発がんは、死なずに生き残った細胞に対する影響と言えます。「発がん」以外のすべての影響は、確定的影響です。

私たちのカラダは60兆個の細胞から出来ており、毎日、毎日、その1-2%が死ぬと言われています。60兆個の1%とすると、毎日6,000億個が死ぬ計算です。しかし、そのことを私たちは何も“感じて”いません。

放射線によって、“自然死”以上に細胞が死んでも、被ばく線量が高くなって、死ぬ細胞の数が、あるレベルに達するまでは、障害は見られません。生き残っている細胞が、組織や臓器の働きを補(おぎな)えるからです。

死亡する細胞が増えて、生き残った細胞が、死んだ細胞を補えなくなる放射線の量が「しきい値(閾値)」です。放射線の量が、しきい値に達すると障害が現れますが、それ以下であれば大丈夫というわけです。わずかな量の放射線を浴びても発生する確率的影響と、ある程度の放射線を浴びないと発生しない確定的影響(白血球の減少、生殖機能の喪失など)は違うのです。

3月24日、3人の作業者の方が、足の皮膚に等価線量として数Sv(シーベルト)、言い換えれば、数千mSv(ミリシーベルト)、つまり、数百万μSv(マイクロシーベルト)の放射線を浴びたと報じられました。3Sv(シーベルト)以下であれば、皮膚の症状(放射線皮膚炎)はまず見られません。しきい値に達しないからです。

白血球が減り始めるのは実効線量で250mSv(ミリシーベルト、蓄積)程度からです。この線量が、すべての「確定的影響」のしきい値です。つまり、これ以下の線量では、確定的影響は現れないと言えます。

そして、私たち一般市民が実効線量で250mSv(ミリシーベルト)といった大量の被ばくをすることは想定できません。私たちが心配すべきは、「確率的影響」つまり、発がんリスクの上昇です。その他のことは、問題になりません。このことを皆様との共通認識としておくことはとても大事なことと思いブログに記載いたしました。


地道にやるべきことを淡々とやる。すべてはその積み重ね

2011-04-01 13:46:09 | ブログ情報(News Release)
地味で、やって当たり前と思われていることでも、しっかりと地に足をつけて対応していくことが重要。
FUKUSHIMA後にFUKUSHIMAがあってはならない。

日本社会では反省がなされないまま結果責任論ばかりが取り上げられて、結局、誰かが腹を切って水に流されて御終いになることが多い。
高過ぎる授業料となったが、しっかり反省できるかどうか。
ここを注視していかなければならない。
それが日本のためだからだ。

実用発電用原子炉の設置、運転等に関する規則及び研究開発段階にある発電の用に
供する原子炉の設置、運転に関する規則の一部を改正する省令について(概要)
(経済産業省 原子力安全・保安院)
http://www.nisa.meti.go.jp/oshirase/2011/files/230330-7-3.pdf

(1)電源機能喪失時における原子炉施設の保全のための活動を行うために必要な計画を策定すること。
(2)電源機能喪失時における原子炉施設の保全のための活動を行うために必要な要員を配置すること。
(3)電源機能喪失時における原子炉施設の保全のための活動を行う要員に対する訓練に関する措置を講じること。
(4)電源機能喪失時における原子炉施設の保全のための活動を行うために必要な資機材を備え付けること。
(5)上記の措置について定期的に評価を行うとともに、評価の結果に基づき必要な措置を講じること。