旅する小林亜星

小林亜星情報満載

鑑定

2007-12-19 23:55:29 | ハイファイ・ローファイ
昼休みにごはんを買いに行こうと公園を通りかかると
携帯で通話してるひとがいた。

「今受け取ったところで、これからカンテイに行きます。
 そうです、カソウケンに持ってきます。」

カンテイ?
官邸?

鑑定→科捜研!

「今受け取ったところで、これから鑑定に行きます。
 そうです、科捜研に持ってきます。」

ドラマ以外で「科捜研」という言葉を聞いたのは初めてだった。

通話が終わると彼はスタスタと駅の方向へ。
黒いコートにビジネス鞄。

午後の仕事をさぼってでも後をつけるべきだったと激しく後悔。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

隣席

2007-12-19 23:42:35 | 大宮サンセット
今はもう隣席ではない、
かつて隣席だったTに
「バザールでござーるカレンダーほしいよー」と
久々にメールしたら

「冬休み中に入籍することになりそです」とリプライ。

「うんこしたい」と大声で言える会社でいっしょに2年間
情勢を覗いながら乗り越えてきた、
隣席だったから腋臭注意報、いや警報を笑いに換えることができた、
けれど最後まで読めなかったとなりのココロ、T。

年下に結婚を先越される嫉妬と
となりのココロを理解できるひとがTに現れたという嫉妬で悶々。

悔しいので
「末永くお幸せに(棒読み)。」とリプライにリプライした。

けれどほんとに結婚おめでとう。
末永くお幸せに。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

座位

2007-12-19 23:20:07 | 初恋クレージー
仕事が大好きな後任さんがやっと時間を作ってくれて
脱衣所にいく神保町「さぼうる」。

10ヶ月ぶりに会って
関係はリセットしてしまったよな気がして
また一から脱がしっこのやり直し。

前回は緊張していたから相好を崩さなかったそうで
今回は皿の上に鎮座したバナナだけで「くくく」と笑っていたので
あたしが笑わせたわけではないけれど、ちょっと嬉しかった。

実は対面座位は苦手だそうで
それは目を合わせて話すことが得意ではないからだそうで
前回あたしがカップルシートから対面座位に変えてもらったことには異議有りだったそうで。

そんな後任さんの顔をよくよく観察すると
黒いリムのくりんから覗く目が意外と大きくて
それがぐあっとより大きくなるところに見惚れた。

後任さんは自分に関するあらゆる事柄を制御していて
全ての感情にブレーキをかけてるローリスクローリターン。

彼が一番最後に腹を抱えて笑った2005年。

2008年に腹を抱えて笑わせるのは
本能が制御不能なハイリスクハイリターンなあたしがいただくことにする。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2007-12-19 12:41:57 | 旅人
善光寺近くの宿坊に着くと
居間では二人の外人がお茶してた。
軽く挨拶してチェックイン。

築100年を超えるというその宿坊は
歩く度に床がみしりみしりと鳴く。

畳は特殊なものを使っているので
外で持ち歩いてた旅行鞄は部屋に持ち込み禁止とのことで

部屋に持ち込む着替え等は紙袋に入れ替えて
居間の横にある巨大ロッカーにリュックを入れて部屋にいく。

4畳ほどの、蒲団を一枚ひいたらいっぱいになってしまう部屋。
と、鏡台。

女将さんが
「今日は外人の男のひとばかりだから不安でしょう。
 この鍵を使って」と

2枚の襖の木枠に開けた穴に
壁からたこ糸でぶら下ってる釘を通すだけの、
おそらくこの日本で今日一番アナログな方法を「鍵」と呼称した。

ま、首尾よく外人の男のひとを口説けたら
どう気づかれずにセックスするかのほうが
あたしには不安だったけれど・・・

女将さんに車で温泉に連れてってもらったあと
居間に戻ると外人の男のひとは三人揃っていた。

どもるどもる、とにかくどもるドイツ人

ガエル・ガルシア・ベルナルと郷ひろみを足して2で割ったよな、
とてもかっこいいオーストラリア在住アルゼンチン人

船越英一郎系
ドイツ人+フランス人のハーフ、かわいいフランス人

フランス人はすべての下着を洗濯した直後だったようで
下半身にはKENZOの真っ赤なバスタオルを巻いてるだけの状態。
チラチラ。

話題はやはりなぜ日本に、なぜ長野に来てるかということと
観光してきた長野のおすすめポイント。

30年も日本に住んでいて、
ここ数年国内はけっこう旅行してきたあたしでさえ
やっと10回目くらいの旅行で長野に来たいと思ったわけで

それだって件のカイロプラクターが長野出身だと知らなければ
ウィンタースポーツ以外で敢えて観光しようとは一生思わなかったかもしれないのに

なぜこの初来日の三人は長野にいるのだろう、
ということが最大の疑問だった。

ドイツ人がどもりながら言った。
「ロンリープラネットが長野に行けと言うから」と。

日本に来る外人は東京、京都、大阪、北海道に行くというイメージ。
実はあたしが思う以上に長野はすごいところなのかもしれない。

船越フランス人はセクシーポーズで
「日本で女性をやっていくのは大変だよね?」と話題提起。

どうやら日本人男性は観察していると日本人女性を対等に扱わない傾向にあるよに
彼の目には映るらしい。

3人の外人が次々とワーワー自分の意見を主張する中で
あたしは全く自分の意見を挟めなかった。

意見というよりは「Depends」というのが本音だったけれど。

23時を過ぎて消灯になり
話し足りないからと、ドイツ人の部屋に集まることにした。

10畳ほどの和室。

ガスストーブのガスは22時に止められていて
部屋にあるのは短小電気ストーブひとつ。

身を寄せ合って話の続き。

船越フランス人が畳の上で
足を組替えるのが気になる気になる。
バスタオルの割れ目の先。

ガルシア郷アルゼンチン人が温泉に行ったとき
更衣室でパンツを脱いだら
掃除のおばさんが入ってきて・・・という話を始めたら

船越フランス人が
「君の大事なところを見たのかい?」とニヤニヤしながら突っ込む。

そしてあたしのほうを見て
「日本人はヨーロッパ人男性のはとてつもなく大きいという幻想を抱いてるよね」と
聞いてきた。

あたしは負けじと

「一度フランス人を試したことがあるけれど
 両手で上下に握って口に入れたけど、まだ下のほうは余ってたよ」

と思い出を切売りした。

フランス人とアルゼンチン人の爆笑と
ドイツ人のどん引きを勝ち取り、

あたしの英語下ネタも世界に通用するのだと誇りに思った。

気付くと24時近くになったので
あたしは下世話なシンデレラから普通の日本人の女の子に戻った。

寝る前にトイレに行くと温度計は6℃を指してした。
自分の部屋に戻ると11℃だった。

隣の部屋の船越フランス人の衣擦れの音と
あまりの寒さになかなか寝付けなかった。

というわけで4P画策は見事に失敗した。

牛に引かれて氏に捧ぐ、
そんな長野の夜。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする