旅する小林亜星

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雲隠

2007-12-24 23:28:41 | 流れ星
叔母が急逝。
75歳。
さっきまで元気だったのに脳溢血でそのまま。

彼女が身罷ったとき
あたしと母はまだ始発の電車に乗っていて
西の空にそれはそれは大きな月が見えた。

霊安室に横たわった叔母のそばで糖尿病の叔父が、

「彼女のために一日でも長く生きようと思った。
 でももうどうでもよくなってしまった。
 そばにいきたいよ。」と。

18歳から寄り添って60年近く、
色褪せない愛ってあったんだな。
こんなところに。

美容師だった叔母はいつもきれいにしていたけれど
もう動かない叔母は素っぴんで、別人だった。

そして美しい肌をしてた。

彼女は努力して美しくしてたのだと知った。
死に化粧されて、いつもの叔母になった。

どうか安らかに、安らかに。
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