独逸

ホームステイしてるドイツ人の高校生Tは
ステレオタイプなドイツ人で17歳。

アンバランスに高い鼻と
ブロンドな頬の産毛が印象的だ。

青い眼をした、かわいいかわいいカレシによると

フルーツジュースや炭酸飲料をがぶ飲みしたり
おかしやヨーグルトをバカ食いしちゃったりと

高校生っぽい難点はあるものの

カレシにとってはいい遊び相手のようだ。

あたしもあたしの17歳のころに比べると
彼は格段に大人だと思うし

物怖じせずにカレシパパママの友達とか
大人との会話をそつなくこなすところは尊敬に値する。

彼のコミュニケーション能力が
彼の英語をほぼネイティブまで上達させたのだと思う。

大人だなと思っていたら

２年前に交際期間３ヶ月で別れたという、
童貞を捧げた相手のことが忘れられないと言い出して

彼女のことが大好きだったのに
友達と遊べなくなるからっていう理由ですごく冷たくしちゃったんだ、

なんて俺はバカなんだろう！と

急に子どもの顔をして見せたりするギャッパー。

あたしにはなんだか弟みたいな存在で
仕掛けられた下らないいたずらに辟易したりもするけれど

かわいいと思う。

そんなTに先日Kiwiの彼女ができたらしく
外出から戻ると

「Tが彼女と部屋で二人きりなんだって」とカレシがこっそり耳打ち。

おー、NZでの初Hかと思いきや
まだ手を出してなかったらしい。

ちょっと大振りなKiwiの彼女は
どこぞでTの携帯番号をゲットしてコンタクトしてきたらしい。

今年７月には帰国するTとしばしの関係を楽しむつもりなんだとか。

二人ともなんて大人な付き合いをする。
今週末に彼女のうちでセックスをするんだとか。

ところでTとカレシとあたしが３人ともNZにいるのは
遅くても５月まで。

「数ヶ月後にはうちら３人ともNZにはいないんだよ
　不思議だよね」

とカレシが言って

あまりにも３人で遊ぶことが日常なこのごろ、
カレシには日本で会えるとして

Tには多分もう会うことがないんだと思うと
どれだけ寂しくなるのか想像もつかない。

前のカレシがコンドームをはめるのに３日もかかったと、
呆れていたKiwi女子との土曜日のセックスがうまくいけばいいと

姉心に思う。