【作業の定義】！

乗船75日が経過し、乗船時のメンバーが全て交代、休暇に入った。
期間雇用の身ではあるが、一連の流れを視てきた…。

船上では各当直の他に甲板作業があり、
似たような作業であっても内容や工程はその船特有と云うのが必ずといっていい程ある…
漁船もそうであるように…

船内はいつも同じメンバーが揃って継続していくのは稀であり
新しく加わるメンバーと云うのは、早くその船内に慣れようと気を張る…！

船内と云うパズルがあったとしよう、埋められているピースを１つ代えなければならない時
そこに埋めるピースは形成しなければ合致しない…

…乗る船を変えると云うのは、慣れた船から慣れない船への移動であり
いろんな違いはある程度覚悟し、1日も早く慣れて歯車にかみ合うように
普通は努力する、どんなベテランであっても…

例えば・極端にだけど
作業が遅いと言われるのが嫌で急いだ結果　作業が雑な人…
逆に作業が雑だと言われるのが嫌で丁寧にした結果　作業が遅い人…
などと受け取られてしまう場合もあるので、最初の一歩は難しい…。
これは漁船でも同様な事例を経験したり・見たりしてきた…

先ずは慣れる事から始まるが、それらを定義と捉える…

時に一線を画す場合もみられるけど…

「郷に入れば郷に従う」

余程の事がない限り、船内の歯車を狂わせる事があってはならない…

各々、各個人によって感受性も異なり
身を置く環境下にも左右されるけど、
「その船のその作業の定義」を掴む事は必要で、
ノウハウの他にも、その定義に応用を効かせられるようになるのは大切だと思う…。

仕事に対する意志は、根本的に自分を見失わない事に尽きるが

慣れ親しんだ職場であっても何等かの理由で新たな職場に移る事もある…

ノウハウも定義も日々学び、実用していきたいものである…
人生一生勉強だな…！

【再会】！

4月4日、川崎港で仮バース。
蓄積していた不調箇所を
やっと修理する手筈が整った…！

海水系統の配管の腐蝕箇所を応急し、月日の経過により蝕まれ方が激しくなっており
外すのにも一苦労…

新替えを依頼し、出来上がる間を利用して、受注していて届いた電子部品も交換。

積み込んだ洗い油の移送作業中に、懐かしい方の訪船があった…！

10年前の大震災後の7月に漁船から一時離れ、

初めて内航船(LPGタンカー)に乗船
その時、右も左も解らない私に若いながらもいろいろ教えてくれ、

辛い環境で一緒に働いた当時の一等機関士…

たまにLINEとFacebookでの繋りはあったけど…
懐かしい方と再会し、

感激と当時を思い起こして涙が出そうで平静を装うのが大変だった…

作業中だったので、最低限の会話しか出来なかったけど
いつかゆっくり話す機会があればいいな…


新替配管の出来上がり時間が予定より遅れ、取り付け後試運転

作業を終え、ほっとしたのはもう22時と云う時間だった…

それでも、蓄積していた補修作業箇所が復旧した事と
懐かしい再会があった事でモチベーションは上がった！

さぁまた明日から頑張ろう…！

【The fast rope broke】！

霧の街 釧路

画像は釧路東港耐震岸壁、西港の荷役岸壁とはかなり違うけど、それでも振れる…




これまで幾度も入港した港であるが、

長さ・仕様・総屯数・業種の異なる船での今回の入港は微妙だった…

低気圧の影響で波の高い状況…。
サンマ漁船乗船時も時化持ちの悪い港として

花咲・釧路・銚子は要注意の港…。

荷揚げ地の釧路西港は、特に船が落ち着かなかった…
荷役接岸で船の振れが落ち着かず

The fast rope broke.！
もやい綱が切れた！
それも3度…

2度荷役を中止し離岸、錨を下げたが、それでも船は揺れる…

接岸する位置により多少振れ方が変わるのか、

船の仕様にもよるのか、(本船は揺れ易いようだ)　

もやい綱の使用度合いの違いもあるのか
際再度接岸しての荷役。

前の船は1度の切断で済んだようだ…

航行中にかかわらず、接岸していても振れが激しいと船は危険度が高まる…
もやい綱が切れる時の勢いは物凄く、事故に繋がらずに済んだものの

こういう時は何を優先すべきか判断する方々は難しいのだろう…

It´ s safe　or　safe and sound.
「無事安全に…」。。。

荷役を含め、予定通り運航させる事も、

安全を優先させる事もその時の状況判断は現場にいてこそだろう…。

荷役地の海況がいつも同じとは限らないのだから…

荷役は予定より遅れたものの釧路港を出港し、室蘭で荷を積み込み

船は川崎向け…。

南下中の三陸～南三陸沿岸、凪の良い午前中にも関わらず春漁漁船が見えない…

聞けば、イサダが見えず漁に出ていないとの事だった…