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…漁師アトムの航跡… ~ある沖乗り漁師の綴記~

【船員保険任意継続】!

2014年03月08日 | 私事

秋刀魚漁大型船に従事している多くの乗組員とその家族の

ここ数年の悩みに、漁期終了後の保険料があります!

私が船に乗船した30年程前、気仙沼港は「鮪漁専門船」や

「トロール漁船」「兼業船」などに、多くの方々が従事していました。

当時は個人の所要がないかぎりは「年間雇用」が当然でした…

時代の流れと共に、漁業をとりまく環境が厳しさを増し

減船などによって、経営者も船も乗組員も大きく減ってしまいました。

私が携わる「秋刀魚漁」は「兼業船」の流れを組み、

以前は秋刀魚漁の他に鮭鱒漁などの「流し網漁」「鮪延え縄漁」など、

漁期によって漁種を変えて年間を通して従事、

兼業船は次第に、流し網漁、鮪延え縄漁から撤退し、

現在、流し網漁と秋刀魚漁を兼業する船は少なくなってしまいました…

そして秋刀魚漁の切り揚げが「漁期終了」となり、一旦雇用が終わります!

秋刀魚漁のみ稼働する船が多くなった現在、漁期終了で雇用が切れると

まず、船員保険も切れる!

最初に健康保険の加入手続きが必要となり、「船員保険任意継続」

「国民健康保険」に加入しなければ安心できない…。

そこでほとんどの方々が、当然どちらかに加入しますが

「船員保険任意継続」に加入している方々が多いようです…

「船員保険任意継続」に加入する場合の保険料は

標準報酬月額から算出されます!

退職時の健康保険については

1.任意継続健康保険

2.国民健康保険

3.ご家族の健康保険(被扶養者) のいずれかに加入する手続きが必要です。

任意継続健康保険

加入していた健康保険の保険者(協会けんぽに加入されていた場合は、

お住まいの協会けんぽ支部にお手続きください。)

国民健康保険

 
お住まいの市区町村の国民健康保険担当窓口

ご家族の健康保険(被扶養者)

ご家族が加入する健康保険組合にお尋ねください。

by 全国健康保険協会HP     全国健康保険協会 船員保険

秋刀魚漁のみ従事している方々は8月~12月までの乗船期間で

短期間労働での収入になりますので、標準報酬月額は上がる…

ですので毎月の保険料は高く、40歳以上は介護保険、

それに国民年金を合算すると、次の漁が始まるまでの期間を

月々支払い続けると、かなりの額になる…

この支払いがネック(悩み)で、せめて半分なら と

多くの方々が口にしている…

漁を終えた後、各自 仕事を探して働きますが、

なかなか見合った収入には至らず、秋刀魚漁で得た収入を

切り崩して支払いに充てています…。

消費拡大 を唱える政府は、いろんな事を改革しようとしていますが

保険料の標準報酬月額などの算定などの見直しなども

検討していただきたいと思う!

「年間雇用」(年間を通して漁に従事できた時代)から

「漁期終了」(短期間しか漁に従事できない)というように

兼業船漁師をとりまく環境は大きく変化して久しいのである…!

「亭主(漁師)元気で留守がいい」 と云うのが生活にはよいのでしょうが

現在はそうもいかず、漁を終えた後でも景気よく消費拡大とはいかない!

秋刀魚漁の漁期終了後からすぐ、手続きのための支払いもあり、

その額も大きいので大変だ  多くの方々の代弁である…!