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…漁師アトムの航跡… ~ある沖乗り漁師の綴記~

【5航海目】!

2019年09月17日 | モバイル
9月11日、花咲港での水揚げ後に時化休みが決まった…!

乗組員各々は休みを利用し買い物
根室まで行っての個人仕込みや、他船の同郷仲間達と
中標津観光をしてきた若人もいて
漁期間中の旅の港での時化休みは貴重である…!

自身は、補機のFo・Lo関連のメンテナンス
冷水冷却・氷艙の保冷を終えてから機関室備品と消耗品のチェック
再整理後POPを作り直し、16時頃から早めの夕食
なんだかんだと忙しく朝昼夕一緒…

携帯電話のグループLINE、子供達のトークのやりとりを見る
みんながそれぞれ遠く離れた場所にいるんだけど、
LINE上でのトークは、すぐそこでやりとりしているように感じ、微笑ましい…

伊豆下田の仲間に台風15号の被害状況を聞くと、被害なし との事で一安心。

…12日9時・花咲出港。
台風の影響で、うねりが残る道東沿岸を微速で東へ…
北からの風も強く、各船スロー航走での公海向けである…

13日夕刻、依然として北風・うねり共に、おさまる気配なし…
S/Bせずにスローでの沖だし航海‥

14日朝、8時過ぎに僚船と共に漂泊。

なかなか凪ず、風もうねりも残る中
13時30分頃から漁撈長による水温調査開始‥

15時30分S/B。
日没から南東側に調査も、サンマは見えず、東へ…

23時頃、外国籍船団が操業中のポイントが近い‥
次第にサンマが見えはじめた。

漁灯の明かりに向かってサンマは跳ねて来るものの、
灯付きが悪く、すぐに見えなくなる…

僅かな漁獲で夜明けを迎え、漂泊…

レーダーのモニターには物凄い数の船映‥

15日・16時S/B。
青く澄んだ空にいわし雲が浮かび、
秋の気配を感じる公海の北緯42度‥

風が止み、若干のうねりが残るものの、良い凪となった!

日没前の水平線上360°にサンマ漁船の漁り火が点る…!
LEDが主流となった現在は漁り火の色もカラフルだ…。

日没後、外国籍船の漁り火はほぼ赤色に変わった!

薄群れを回数操業、時に同じ群れを追ってニアミス、並んでの操業となったりもする。

20時頃から、跳ねるサンマの勢いが変わり期待したが、
水面だけで、若干纏まった程度の群れだった…

やっと凪が良くなったのも束の間、すでに次の大時化予報があり
夜明けより荒天準備し、帰途航走。

16日夜半から南風が強まり減速、
時折来る大波で右に左に大きなローリングを繰り返す…

改めて船の復元力の凄さを知る程、揺れに揺れた…!

17日朝、一旦弱まった南風が、西風に変わって強まり、
雨も降りだして北からの冷たい風に…

この航海は行きも帰りも時化続き、
今後も公海での操業が続けば、こういう航海が多くなる…



船は18日に日付けが変わる頃、花咲入港予定。