6月17日。コースは日影~日影林道~日影沢林道~日影林道~萩原作業道~一丁平~高尾山~ケーブル高尾山駅です。
まず日影沢林道でキヨスミウツボ(清澄靫)を見ました。例年ここに咲くのですが今年は数がめっきり少なくなっていました。ハマウツボ科の多年草でカシ類やアジサイ類等の根に寄生する葉緑素を持たない植物です。千葉県清澄山で発見されました。花は筒形で先が二つに裂け4本の雄蕊が覗きます。
タチガシワ(立柏:キョウチクトウ科の多年草)が結実して果実が出来ていました。この果実から白い糸の付いた種子が出るのをまだ見ていないので今年は何とか見たいものです。
マタタビ(木天蓼:マタタビ科のつる性落葉木本で雌雄異株)の葉が白くなっていました。
マタタビの葉は花期に白くなるので、この葉の下に花が咲いています。
フジウツギ(藤空木:ゴマノハグサ科の落葉低木で有毒植物)も見頃です。花序の色や形がフジに似ていて、葉がウツギに似ているため。
エビガライチゴ(海老殻苺:バラ科の落葉低木)はまだ蕾でした。
イケマ(生馬:キョウチクトウ科のつる性多年草)も満開です。花の白いのは副花冠で花冠は緑色。よく似たコイケマの花はほとんど開きません。
スズサイコ(鈴柴胡:キョウチクトウ科の多年草)は花が開いていませんでした。訪れたのが午後で晴れていたので已むをえません。
なお、ヤマボウシが満開で綺麗でした。
また、イガホオズキ(毬酸漿)は萎れかかっており花も終わって果実になっていましたが、何とか生き残っており良かった。
ナンテンハギ(南天萩:別名フタバハギ:マメ科の多年草)が咲き始めていました。
クモキリソウ(雲霧草:ラン科の多年草)はちょうど咲いていました。花の形が虫のように見えて面白い。
5号路ではカナウツギ(金空木:バラ科コゴメウツギ属の落葉低木)が終盤ですがまだ咲いていました。花は10弁に見えますが5弁で残りは萼片です。写真では花弁が落ち5個の萼片になった花が多く見られます。また、カナウツギの葉身が5~11cmもあり、コゴメウツギの葉身2~6cmよりかなり大きい。
オオカモメヅル(大鴎蔓:キョウチクトウ科のつる性多年草)があちこちで咲き始めていました。花が直径約6mmと大変小さくて見逃しやすいですが、果実は花に似合わず5~7cmと大きな袋果が普通2個出来ます。
薬王院の本堂前にあるボダイジュ(菩提樹)に花が咲いていました。中国を原産とするアオイ科シナノキ属の落葉高木で仏教寺院によく植えられます。なお、釈迦は菩提樹の下で悟りを開いたとされるが、本種ではなくクワ科のインドボダイジュだとのこと。
ツチアケビ(土木通:ラン科の腐生植物(菌従属栄養植物)で果実が赤いソーセージのようで目立つ。)はまだ早いかと思ったのですが、何とか2輪だけ花を咲かせていました。
最後に2号路にあるオニシバリ(鬼縛り:ジンチョウゲ科の落葉小低木)には赤い果実が出来ていました。
今日出会った昆虫は
日影沢で
ウラキトガリエダシャク(裏黄尖枝尺):開帳30mm前後で翅の裏が黄土色。色が少し薄いですがこれでいいと思います。
ハマキガの1種、ホシノハマキまたはミダレカクモンハマキの何方かだと思うのですが?開張15mmぐらいの小さな蛾です。
イチモンジチョウ(一文字蝶)
一丁平で
オビアツバ(帯厚翅蛾):クルマアツバの1種で開張25~35mm。
ベニシタヒトリ(紅下火取):ヒトリガ科の蛾で開張40~50mmぐらい。後翅の色が鮮やかな赤色で飛ぶ姿は赤い蝶のようです。
最後に日影沢でヒヨドリの親子連れに出会いました。大きな体で親鳥に餌をねだる姿が微笑ましい。雛が4羽と親鳥(右端)が写っています。
以上