湯殿川沿いをウマノスズクサを探して歩いているとウマノスズクサはまだ数本茎を伸ばしていただけでしたが、その代わり蛾の1種ヒゲナガガ科のクロハネシロヒゲナガ(黒翅白髭長)が飛んでいるのに出合いました。先日裏高尾の駒木野公園で出会ったツマモンヒゲナガの仲間です。髭が長い方が雄で短い方が雌です。日中から飛ぶ形も蛾らしくない蛾ですね。
雄
雌
コガモがまだ残っていました。もう夏鳥が来ているというのにまだ残っていてもいいのかな?
野草では湯殿川の土手に
マツヨイグサ(待宵草)が沢山咲いていました。アカバナ科マツヨイグサ属の越年草で萎んだ花が赤くなるのが特徴。
マツバウンラン(松葉海蘭)もあちこちで咲いています。オオバコ科マツバウンラン属の越年草でアメリカ原産の帰化植物。
川沿いの水のない田圃にはキツネアザミ(狐薊)の群落が出来ていました。キク科キツネアザミ属の越年草でタムラソウと同じく葉に棘がないのが特徴。
河原にオランダガラシ(クレソン)が満開です。
途中の道端にいわゆる雑草のノミノツヅリ(蚤の綴り)の小さな白い花が咲いていました。よく似たノミノフスマは花弁に切れ目があるのに対し、ノミノツヅリにはありません。葉が小さいので蚤の衣服に例えて、「綴り」とは継ぎはぎした衣服のこと。
片倉城跡公園では
カザグルマ(風車)が早くも咲いていました。キンポウゲ科センニンソウ属の落葉性つる性多年草で日本在来種。花期は5~6月。
ササバギンランに続いてヤビツギンラン(ヤビツ銀蘭)らしき花が咲いていました。花を開いてみないとはっきり言えないのですが距が退化して全くないギンランの品種で神奈川県のヤビツ峠で見つかったものです。
バイモ(貝母)は果実になっていました。
畑にはネギ坊主が咲いており、ジャガイモも花を付けていました。
ジャガイモ
樹木の花も種々咲いていました。
片倉つどいの森公園ではハンカチノキが満開です。ミズキ科の落葉高木で中国原産。
花は大きな白い苞葉がハンカチのように垂れ下がる。
花弁はなく中心部に多くの雄花と1個の雌花が1個の球形を作り2枚の大きな苞葉に包まれる。この花は子房が膨れてきています。
片倉城跡公園では
トチノキとベニバナトチノキの花が咲いちました。
他にはカマツカも咲いていました。
別の公園の周りに植わっているハクウンボク(白雲木)も満開でした。エゴノキ科の落葉小高木。
ある墓地の中に植栽されている雄株のユズリハ(譲葉)に花が咲いていました。ユズリハ科の常緑高木で雌雄異株の面白い花です。雄花は花弁も萼片もなく雄蕊が6~12個あります。
雄花:赤いのは雄蕊の葯でまだ咲いて(開いて)いない。
雄花の雄蕊
畑地にカナメモチ(要黐)が咲いていました。バラ科カナメモチ属の常緑小高木で名前は材が固いから昔扇の要に使われていたため名付けられた。
以上