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ファミコン通信創刊号・カドカワ/エンターブレイン&蘇るファミコン必勝本(TJMOOK)・宝島社

2018-10-23 05:46:34 | 書籍・漫画

 ファミコン通信創刊号は、カドカワ/エンターブレインより、2016年に発売された雑誌。いわゆるペーパーバックと呼ばれる種類の本で、オンデマインドという形式で発売された。オンデマインドとは、注文を受けてから印刷するという形式の出版方法。在庫を持たなくても良いということから、通常の出版という形より出版社側にリスクが少なくてすみ、いろんな要望に答えやすいということみたい。この本は、そのオンデマインド方式を使って出版されたファミコン通信の創刊号ということになる。


 次に紹介するファミコン必勝本は復刻版ということで、当時の記事を抜粋して編集されていたが、こちらは当時の創刊号をそのまま出版している。ファミ通創刊号は、以前雑誌の付録として縮小版が出されたことがあった。こちらは、それを付録ではなく新しい本としてフルサイズで出版されたという違いがある。付録の復刻版ももっていたはずだが、見当たらない。本棚に保存するという意味では、ミニサイズではないこの本の方が向いているでしょう。


 Amazonのレビューで紙質がとか印刷の質が・・・と書かれていて、評価も星★★☆~と微妙だったため、なかなか手が出なかった。ただ当時の記事そのままのものを手に入れることができる機会とは限られているため、売っているうちに入手しておこうということで手に入れた。個人的には、紙質も印刷の質も気にならない綺麗なものだと感じた。


 もうひとつ評価が低い理由として、権利関係の問題からか当時の広告が削除されていること。広告のあった場所には白抜きでファミ通の文字が入れられおり、これはちょっと気分を損なう。広告こそが懐かしいと思うのだけれど、そこが一番の惜しい点。同じ理由からか、芸能人のインタビュー記事も白抜きにされていて、肖像権などの問題もあるのだろうけど中途半端だとは思った。


 とはいえ、それ以外の記事は綺麗に復刻されており、読んでいて不満はなかった。こちらは当時のPCで話題となっていたザナドゥの記事。ファミコン誌とはいえ、ファミ通創刊時だとまだまたPCゲームの存在感は健在で、無視はできなかったのか。


 ファミ通でおなじみゆるい読者欄も再現されている。当時は、ゲーム雑誌もそんなに何冊もは買えなかったので、ゲーム記事を読んだ後、だらだらと読者欄を読み四コマ漫画を読んで、最後まで味わいつくすのが楽しみだった。後、ファミ通といえば、お馴染みのガバスも創刊号より登場している。


 以上のように復刻版とはいえ、幾つかの欠点は存在しています。とはいえ、当時の創刊号そのままを復刻してくれる企画と言うのは、貴重だと思いますので応援したい。オンデマインドという形式をもっと活用して、より様々な復刻企画が出てくることを願います。


 蘇るファミコン必勝本は、2017年4月に宝島社より発売されたファミコンムック本。1984年~1998年にJICC出版局(宝島社)より発行されていたファミコン必勝本の復刻企画本になります。ここ数年ほどファミコン本バブルで、次々にファミコン本、レトロゲーム本が発売されていますが、どうせ買うならば当時の熱気を再現したものが良いということでこちらを購入した。


 さまざまな復刻本が出ていますが、この本の特徴としては当時の記事をサイズもそのままに掲載している点。個人的には、当時ファミ通は読んでいたけれど、ファミコン必勝本はあまり読んではいなかった。そのため、懐かしさもそれなりなのですが、やはり当時の記事そのままというのは、便乗して企画された下手なレトロ本には太刀打ちできない臨場感があると思います。


 堀井雄二氏のインタビュー記事や、ウィザードリィに力を入れていた必勝本らしく、ウィザードリィ関連の記事も掲載されている。欠点としてはもともとあまり厚い本ではないということもあって、当時と同じのサイズの記事をそのまま載せているため、復刻された記事の量は少なめ。後半部分では、当時の広告や攻略本、紙面に登場したゲストなどを紹介する企画になっている。


 モノクロのページでは、読者欄や当時連載されていたエッセイなどの紹介も。ポケモンで有名になった田尻智氏のパックランドでつかまえても、この本だったんですね。サブカルに強かった宝島社らしい特徴と言えるかも。


 ベニー松山氏のウィザードリィ小説、隣り合わせの灰と青春、風よ。龍に届いているかもこの本から。ファミコン誌が数多く発行されていたなか、各社それぞれ工夫をして紙面に特徴を出していて楽しかった。


 宝島社は、ファミコン必勝本の前に3冊のファミコン攻略のムック本を発行していた。これが好評だったことから、ファミコン必勝本が生まれた。この頃は、ファミコン関連の本だったら何でも売れた、出版社にとってもゲーム会社にとっても夢のような時間だったんでしょう。


 ファミコン必勝本発の数々の攻略本も紹介している。かなりの数に見覚えがある。


 と言うことで、ファミコン必勝本の読者だった方、読者でなくても当時の臨場感を味わって見たい方にお勧め。レトロゲームブームに便乗して発売された下手な企画本よりも、当時ものそのものはやはり込められた熱量が違います。


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