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ペンギンギン~愛しのラプソディゲーム・タカトクトイス ~後編

2009-09-06 18:31:44 | 電子ゲーム


 ということでタカトクトイスの『ペンギンギン』の後編、ボードゲーム編です。LCDゲーム版の『ペンギンギン』は、ネットでもちらほら紹介されているのですが、こちらの情報はほとんど皆無です。25年以上昔のボードゲームですから、さすがに需要はないと思いますが、リクエストを頂きましたので簡単な遊び方などを解説します。TVゲーム(ビデオゲーム)+ボードゲームという組み合わせは、この後のFCブームの時期にナムコが『ドルアーガの塔』や『ドラゴンバスター』のボードゲームを出したり、セガが『アレックスキッド』のボードゲームなどを販売していました。ただ電子ゲームの場合には、あまり記憶にないように思います。それらに先駆けること数年、タカトクの先見性はどうだったのでしょうか。


 基本的には、電子ゲームをボードゲームに落とし込んだような内容になっています。外周はペンギン達の周回コース、内側の赤いマスは親子ブルドッグの回廊コースになっており、子ペンギンの収容所です。内側の1~10まで番号が振ってある囲いは子ペンギンの檻で、ここに子ペンギンチップを(裏向きに)おきます。親ペンギンは、ペンギンハウスより出発して、ルーレットの目により時計と逆周りに進みます。ブルドック親子のスタート位置は、それぞれのイラストのところです。(お互いが交差してすれ違うように置きます)。プレイヤーは2~4名で子ペンギンの数を競い、ひとりが3匹以上子ペンギンをペンギンハウスにつれて帰った時点で終了となります。


 青いマスには、体力カード(ブルの攻撃を回避できる)を裏返しで置き、止まった場所にカードがある時には、カードをもらえます。(この場合、マスの指示には従わない)。使ったカードは、また空いているマスに裏向きに置きます。ブルドッグカードはこの位置に置き、ルーレットでブルドッグの顔マークがでた時にめくります。(親ペンギンは、顔の横の数字だけ進める)。ブルドッグにやられてしまうと、親ペンギンはペンギンハウスに戻ります。


 ルーレット内側の数字が、扉の開いている檻を示しています。(一箇所だけではなく、見えてる数字全部)。丁度扉が空いている時に、マスに止まれば子ペンギンを助け出せます。※未開封のため、写真では子ペンギンチップを檻に置いてません。この中に双子ペンギン(2匹とカウント)や、子ブルドッグ(ペンギンハウスへ戻される)が紛れています。子ペンギンチップは、2個は背負えませんので、子ペンギンを助け出したら、一度ペンギンハウスへ戻ることになります。監獄を巡回しているブルドッグは、すれ違うとやられてしまいますが、後ろ向きの場合にはすり抜けられます。この時点で、体力カードを使ってブルの攻撃を回避することになります。


 体力カードには、①無敵(ブルとのすれ違いやブルの弾を無効化)、②回避(すれ違い時に使用)、③弾の防御、回避(ブルの弾を無効化)、④攻撃(ブルをぶっ飛ばせる)、⑤催眠術(ブルを誘導できる)、⑥ジョギング(ルーレット2回まわし)、⑦鍵(檻を開ける)、⑧スカ(効果なし)などの種類があり、これはTVゲームでいう所のパワーアップアイテムといったところでしょうか。ブルドッグカードの方には、銃の発射や振り向き(Uターン)など、ブルの行動が指示されています。ブルは、プレイヤーが操作しないNPC(ノンプレイヤーキャラクター)扱いです。


 ということで、内容物です。親ペンギンフィギュア×4個、親ブル×1個、子ブル×1個、子ペンギンチップ×10、ルーレット、体力カード、ブルドッグカード、取り扱い説明書。どうもこれ未使用品っぽいです。FCソフトや電子ゲームであれば、それなりに意味があるかと思いますが、ボードゲームではあまり意味がありません。ボードゲームは、キャラクターのフィギュアなどと比べると、プレミアの付き難い(ほとんど付かない)ジャンルなのだそうです。以前、タカラの『ヒーロークエスト』というTRPG風ボードゲームを紹介しましたが、こちらは15,000円~20,000円ほどでオークションで取引されています。これは開発が英国Games Workshop(ゲームブックのI・リビングストンとS・ジャクソンの会社)のもので、元の売り値が6,800円もしたマニアックなものですから、普通のボードゲームとは少し事情が異なっています。ペンギンギンの当時の価格は、LCD版の半分の1,500円でした。


 これは、ボードの裏側です。フタをパカっと開けると、ボードが折りたたまれて入っており、このどこかで見たことのあるペンギンが歓迎してくれます。いいのでしょうか、といってみたところでタカトク社はすでに84年に倒産しています。タカトクは、『超時空要塞マクロス』や『超時空世紀オーガス』のスポンサーで、この頃に変形するバルキリーなどを販売していました。また『タイムボカン』シリーズのスポンサーでもあり、Z合金という超合金のような玩具も出していました。同じく『ガンダム』や『ザブングル』、『ダンバイン』のスポンサーだったクローバー社は、前年の83年に倒産しています。少子化の流れの中では、いずれにせよ避けられなかったのかもしれませんが、これらのメーカーがもう無いというのは、少し残念な気がします。

参考:ペンギンギン説明書 Wiki タカトクトイスの項 うっしーのおもちゃぐら


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8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ありがとうございます♪ (そよかぜ)
2009-09-13 00:24:22
記事にしてくださってありがとうございました
早速プリントさせて頂き、娘と遊んでみました。
娘もとても喜んでおりました
子ペンギンを助け出した後、おんぶして帰るのが
とっても可愛くて娘も駒を動かすのを楽しんでいました
私自身も4歳の娘相手に本気で遊びました
ボードゲームって何だかいくつになってもワクワクします。
おかげさまで親子共々楽しく遊ぶ事ができました
御礼遅くなってしまい申し訳ありません
本当にありがとうございました
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こんにちは (80-cafe)
2009-09-13 18:17:55
コメントありがとうございます。

実際には、取説にはボードやカードの指示まで詳しく解説してあります。ただ、製造元だったタカトクはもうすでにありませんし、そこは遊びながらルールを作られればよいと思います。タカトク亡き後に20年以上が経過してのち、再び遊ばれるというのは、なんだかロマンがありますね。
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はじめまして (リヒト)
2010-09-04 13:06:37
昔、遊んでいた覚えがあって、大好きだったのですが、すっかり記憶の片隅でした。
急にタイトルを思い出して検索してみてたどり着きました。
電子ゲームが元だったとか、会社が倒産されていたとか始めて知る情報ばかりでした。
凄く遊んでみたくなります><。
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こんばんは (80-cafe)
2010-09-04 23:58:51
コメントありがとうございます。

 このゲームのメーカー、タカトクトイスというのはタイムボカンや超時空要塞マクロスのスポンサーもしていて有名な会社なのですが、そのようなことを知らなくても、かわいらしいパッケージにひかれて遊んだ方も多いのでしょうね。Drスランプが流行っていた時期のため、箱絵のイラストが鳥山氏の描くペンギン村っぽい世界をかもし出していて楽しげです。

 記憶の片隅に残っていた思い出との出会いは、いつも楽しげでそしていつも儚いものですね。
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ウチにまだあります。 (ショウジショウイチ)
2015-06-12 21:13:40
懐かしい。
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こんばんは (80-cafe)
2015-06-13 00:20:25
懐かしんでもらえて、幸いです。
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Unknown (Ron)
2019-05-02 09:47:25
35年位前に小学生の自分が書いた日記にこのボードゲームの名前が書いてあって、検索してこのサイトに辿り着きました。細かいルールとか忘れてしまいましたが、懐かしくて悶絶しました。。。
一緒に遊んだ同級生が20代の初めに若くして二人も命を落としてしまったので、小学生の頃が懐かしくて仕方ありません。
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Unknown (80-cafe)
2019-05-03 01:31:33
この記事が思い出を喚起するきっかけになったのならば、嬉しいことです。
後ろ向きという考え方もあるかと思いますが、過ごして来た時間も大切な自分の一部であり、昔を思い出すことは、心の活性化という点でも意味を持つようです。
個人的には、懐かしい場所や景色のところに行くと、気持ちが若返るような気がします。
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