80年代Cafe

80年代を中心に、70年代後半~90年代位の懐かしいもの置いてます。
あなたにとって80年代はどんな時代でしたか。

THEC64Mini コモドール64ミニ・Retro Games Ltd.

2019-04-22 19:54:47 | レトロPC(MSX等)

 THEC64Miniは、Retro Games Ltd.より2018年に発売されたミニゲーム機、復刻タイプのミニパソコン。主に欧州で79,99€(約一万円)くらいで売られています。欧州以外では、北米でも売られており、これは元ネタとなったコモドール64がヒットした地域ということだと思います。日本では、同じ時期に家電メーカーが参加して鳴り物入りで発売されたMSXがホビーパソコンの位置を占めており、コモドール64が普及する余地はありませんでした。


 日本では正式販売されてないのですが、代理店みたいに名乗っているところはあって、昨年(2018年)の夏に注文して10月の予定が大幅にずれて2019年1月末にようやく届いた。日本語のマニュアルやベーシックの教本が付くという話だったのですが、どうやらそれも無い模様。届かない覚悟もしていたので、何はともあれ届いて良かった。現時点ではアマゾンなどでも安く扱っており、入手はし易くなっています。

THEC64 Mini – 2018 promo (American English)

 コモドール64ということからか64種のゲームを収録。他のミニ復刻機と比べても格段に多い。ただし、日本ではあまり馴染みのないものが多いと思います。逆にいうと、日本では経験しにくい貴重なゲームが多いということでもあり、レトロ洋ゲー好きにはたまらないものがあるのではないでしょうか。


 コモドール社は、当時日本ではVIC-1001というパソコンを発売しており、その廉価版をマックスマシーンというホビーパソコンとして売っていた。この元ネタであるコモドール64もそれらの系統のようです。コモドール64は世界で売れに売れ、単一機種としては最も販売台数の多いパーソナルコンピュータということらしいが、前述の様に日本ではアスキーとマイクロソフト、松下電器、ソニーが仕掛けたMSXが強かったため、あまり注目されずに終わってしまった。


 外箱の中には中箱が入っている。


 本体とジョイスティック。印象としては、想像しているよりそうとう小さい。


 外見のキーボードなどはダミー。背面にHDMI経由で720pのHD出力端子、電源用のマイクロUSBポート、側面にUSBキーボードまたはUSB ジョイスティック用の2つのUSBポートと電源スイッチが備わる。


 付属物は5言語のマニュアルと1、2メートルのHDMIケーブル&1、2メートルのUSB電源ケーブル(USB電源ハブはなし)。前述の様に日本語マニュアルやベーシック教本が付かないため、プログラムを実際に組んで遊ぶというのは、結構難易度高いのではないでしょうか。世界で一番売れたコンピュータのため、現在でもプログラムマニュアルを手に入れる事自体は可能そうですが。当時の代表的なゲームは内臓されていますので、雰囲気を味わうことはこれだけでも十分出来ると思います。


 2016年11月に発売されたニンテンドークラッシックミニ、ニンテンドークラッシックミニスーパーファミコンがこのような復刻ミニゲーム機の火付け役だった。セガのメガドライブミニが控えているけれど、このミニゲーム機ブームもそろそろ落ち着いてきたように思う。


 2017年にハル研究所より発売されたPasocomMini MZ-80C。このTHEC64MiniもUSBキーボードを繋いでプログラムを組めるようになっているため、どちらかというとこちらの方に近い。単に懐かしいゲームを収録したゲーム機というだけの作りではない。


 こちらは、RaspberryPi用のミニチュアケース X68000 for RaspberryPi 2/3。RaspberryPiにはレトロパイというエミュレータのようなソフトが用意されており、その中にX68000も含まれている。つまり、これとRaspberryPiを用意すれば、自分でPasocomMini X68000が作れるということになる。復刻ミニゲーム機の次には、このようなミニパソコンの復刻が来る様な気がする。


 個人的には、PC-8801mkIISR以降、FM-77AV、X1turbo、X68000のミニが欲しい。最近だと電波新聞社の電子工作マガジンで、ベーシックマガジンが復活したりしている。電子工作マガジン編集部によれば、再び別冊での定期刊行を目指しているらしい。プチコンやイチゴジャム等で、ベーシックでのプログラム作成が話題となったため、このような形での復刻ができたみたい。そのようなことも踏まえて、ゲームまで収録したこれらのレトロパソコンが出たら、かなりの話題になり盛り上がることでしょう。

参考:Wiki コモドール64、マックスマシーン、THEC64Mini(英語)、THEC64Miniの公式ページ(英語)、電子工作マガジン/電波新聞社

アタリ フラッシュバック8 ATARI Flashback8・AtGames

2019-03-17 22:04:37 | レトロゲーム機1995-

 アタリ フラッシュバック8は、アタリ2600のゲームを収録した専用コンソール機。もともとは2004年から2011年まではアタリ社、それ以降はアタリからのライセンスの下でAtGames社が製造、販売を行っている。


 ということでこちらは駿河屋さんから購入。駿河屋さん大変便利で、しかもオークションやAmazonよりも安いこともあるため大変重宝しているのですが、ここのところの運賃の値上げの影響を受けて送料が上がったり、通販手数料という謎の金額を取るようになった。以前のようには、気楽には買いにくくなったのはちょっと残念。


 日本でいうところのファミコンミニとか、スーファミミニみたいなゲーム機ですが、それらより歴史はずっと古く2004年から少しずつ異なるバージョンのものを販売し続けており、現時点ではフラッシュバック9まで来ている。米国では元々レトロゲームをテレビに繋いで遊べるようにしたプラグイン型のゲーム機が人気で、その延長線上にある。


 こちらが、そのAtari 2600の往年のゲームを収録したプラグイン型TVゲームATARI 10in1 テレビゲームズ。プラグイン型TVゲームというと、日本ではエポック社などの子供向けのイメージが強いですが、米国では往年のレトロゲームを収録して復刻したタイプのものに人気があった。


 米ATARI社は、1972年にノーラン・ブッシュネル氏が創設した、世界初のビデオゲーム会社。ATARI社のアタリという言葉は囲碁の用語から、会社の社紋は富士山を図案化したものだというのは有名な話で、ブッシュネル氏はかなりの日本びいきだった様。1970年代にビデオゲーム史上初のヒットゲーム機ポンを発表して好評を博し、家庭用ポンやブレイクアウトで家庭用TVゲーム機にも進出、70年代後半にカセット式のTVゲーム機ATARI VCS(Video Computer System)を発売し、大ヒット商品となった。また80年代後半には、ナムコとも提携を結んでガントレットやマーブルマッドネス等が、ナムコ直営のゲームセンターに置かれていた。(一時期、アタリのアーケード部門会社の筆頭株主だった)


 大体1万円前後で売られているものですが、元々アタリ2600がヒットしていない日本では好きな人のみが買うハードなので中古は少なめ。オークションにもそれほど出ていません。一台欲しいとずっと思っていたのですが、丁度良いタイミングで半値ほどの中古が見つかったためようやく購入。


 開封時。本体、ACアダプター、アタリ2600のものを模したジョイスティックが2本、薄い説明書とシンプルな構成。


 本体のイメージもアタリ2600のものを模している。英語版Wikiを見るとアタリ7800の外観を模したバージョンもあるみたい。いかにも外国製という雰囲気を醸し出すアタリマークがイカす。


 ジョイスティックもアタリ2600風。アタリのコントローラーの端子は、アタリ規格ジョイスティックとしてMSXを始めとする他のコンシューマー、ホビーパソコンにも使用されて事実上の標準規格に。


 ACアダプターは、小型の今時のもの。これ並行輸入版か日本版かわかりませんが、日本の電圧に対応しているんでしょうか。


 収録するゲーム数はフラッシュバックのバージョンにより異なりますが、この8では105種類を内臓している。上述の10種内臓のプラグイン機とは雲泥の差。そこは10年以上の時間差があり、今の時代だとこれが標準的なのでしょう。このフラッシュバックシリーズは、外観はどれもほとんど変わりませんので、違いはこの内臓ゲームに寄る。そのため集めようというほどではなくて、ひとつで十分ですよ。わかって下さいよということになる。ただ、このファミコンよりも古い時代のゲームの数々は、今となってはなかなか遊べないため、そういう意味では十分魅力的だと思います。

参考:Wiki ATARI、ノーラン・ブッシュネル、Atari 2600、Atari Flashback(英語)の項、謎のゲーム魔境2/ゾルゲ市蔵・キルタイムコミュニケーション

ナムコミュージアム カセットピンズコレクション(全10種セット)・バンダイナムコ

2019-03-09 01:24:59 | 玩具・雑貨

 ナムコミュージアム カセットピンズコレクションは、2018年12月に発売されたバンダイのガシャポン用のピンズコレクション。1回300円で10種類出ているため、コンプリートセットでは約3,000円ということになる。個人的にガチャはしないため、イオンなどガチャを出来る場所を探して好みのものが出るまで回す事を考えると、セット販売でまとめて買った方が時間と手間の節約になる。


 なので自分としては珍しくYahoo!ショップよりの購入。これまでYahoo!ショップは利用したことがありませんでしたが、色々なショップを検討して宅配便ではなくゆうパケットで送ってくれるという対応をしてくれるところを選んだ。


 80年代に発売されたナムコのファミコン用ソフト、ナムコットのデザインを再現したピンバッチ(ピンズ)になります。ポイントのひとつとしてパッケージ(箱)までも再現しているという点。版権の関係でファミリーコンピュータの文字が入っていないということを除けば、ほぼ完璧に再現している。


 裏面はこのような感じ。ゴールドカートリッジは本体がゴールド、それ以外のカートリッジではブラックで塗装されているなど細かい。


 全10種を一気に見せます。横型の紙箱のもの、縦型のプラスチックケースのものまできちんと再現している。本物と並べるとより良さげな感じ。レトロゲームコレクションなどを持っている人が、コレクションケースに入れて飾ったりするのにも良さそう。


 箱付きのファミコンソフトはもう今から買おうと思っても値が張りますし、特に人気のあるナムコットを揃えようなどと思ったら幾らかかるかわからない。


 そういった意味では、これは気軽に揃えることができて眺める楽しみもあるということでありかなと思います。


 実に30年以上の時間を経て、こういうものが発売されるとは思っていなかったので、意外な驚きもありますね。


 発売時には、Twitterでもちょっとした話題となっていました。この再現度の高さを見るとその理由もわかります。ということでナムコミュージアム カセットピンズコレクションでした。

PC88ゲームの世界・同人/Y.ROMI氏

2019-03-06 22:00:55 | 映画・DVD・CD

 PC88ゲームの世界とは、Y.ROMI氏という方が中心となって纏められた同人ソフト。NECのパソコンPC-88のゲームを網羅したデータベースになります。かなり前の2000年頃に発売されて、品切れとなりプレミア価格で流通していた作品ですが、BEEP通販でBEEP専売品として再販されていたため購入。


 WEB上でPC88ゲームライブラリーとして公開されているもののいわば完全版。ネット上で見られるものをわざわざ買うまでもないかとも思ったが、ネット上に公開されているものはいつまでもあるわけでもないし、そもそもPC-88のゲームデータベースなんてこれから先も作られる可能性は低いだろうということで、手に入れておきたかった。


 ネット上で公開されているのは、一部であり検索機能にも制限がかかっている。ゲームライブラリーではタイトルによる検索と年代別による検索しか選べないが、PC88ゲームの世界ではこれにメーカー別の検索が加わる。データベースはそれほど詳しいゲームの解説はないが、PC88ゲームの世界の方では、レビューPC-88の歴史という項目が加わり、年代ごとのPC8801とゲームの動向、AVG、RPGなど当時の代表的なゲームレビュー、その他裏技やらクイズ、ゲーム音楽、インタビューなど盛りだくさんの内容となっている。いわば別物といってもよいくらい追加要素が多い。2000年頃には、WEB上にレトロパソコンの紹介記事もたくさんあったが、無料ホームページのサービス終了に伴って随分減ってしまった。このCD-ROM内には、ボリューム的にはチャレアベに匹敵するほどの情報と熱量が込められている。


 ザナドゥと人気を2分したハイドライド2。このように特に人気が高かった作品、有名な作品には検索機能とは別に解説が付いている。これがかなり詳しくて読み物としても読み応えがある。当時は作品の解説や攻略情報は、パソコンゲーム誌に頼るしかなかった。パソコンゲーム人気も高まったことからか、次々と雑誌が創刊されて書店の売り場も花盛りといった感じだった。個人的には、この1985年頃が一番熱中した。


 のちにファミコンで一斉を風靡するハドソンのAVGデゼニランド。この頃はアドベンチャーゲームは高価なパソコンでないと遊べなかったので、なんとかして遊んでみたい特別なゲームであった。


 もちろんファルコムのドラゴンスレイヤー、ザナドゥシリーズや、ソーサリアン、イース等、有名どころはきちんと押さえられている。


 中でも個人的にツボだったのが、ログインやポプコムに紹介されたムーンストーンの画面が収録されていたこと。ムーンストーンとは、日本初(と言われる)のRPGザ・ブラックオニキスの第三弾で、散々待たされ期待もされたのだが、遂に発売されることなく終わった幻の作品。当時のログインやポプコムで製作過程の記事が紹介されており、ゲーム画面も掲載されていた。これがまた見れただけでも満足。


 ということで同人ソフトPC88ゲームの世界でした。PC88、X1、FM-7などのレトロ8ビットパソコンゲームが好きなら買って損はない内容。今、入手できるものの中ではチャレアベ並に詳しい資料のひとつだと思います。古いパソコンゲームの情報は、なかなか入手できませんので、そういった意味でも貴重なものと言えるのではないでしょうか。

参考:PC88ゲームの世界・同人/Y.ROMI氏

超ファミコン/超超ファミコン・太田出版&ファミコンクエスト・三才ブックス

2019-03-04 22:07:08 | 書籍・漫画

 超ファミコンは、2013年に太田出版より発売されたファミコン本。超超ファミコンは、2014年に発売された、その続編。著者は、多根 清史氏、阿部 広樹氏、箭本 進一氏と、おなじみ超クソゲーの面々。 超クソゲーの筆者によるファミコン本ということで、癖のある内容を想像していたのだけれど、意外と普通のファミコン本になっていた。


 超クソゲーはシリーズ化されて、太田出版より何冊も発売されている人気のシリーズだが、わりと毒があるというか、ちょっと斜め上から斜に見たような文体が特徴。好き嫌いは分かれると思う。個人的には嫌いではない。


 この本の特徴は、結構分厚いこと。モノクロだが、びっしりと詰まったたくさんのレビューが読める。ファミコンの記念本ということもあってか、クソゲー本でのような毒はひかえめで、わりと素直なファミコンゲームの思い出が語られている。


 超超ファミコン。前作に比べると若干薄めだが、堀井雄二氏へのインタビュー、押切蓮介氏(ピコピコ少年)とのレトロゲーム巡りなど、企画に力が入っている。


 ゲームや据置機が売れない時代となっていますが、ここだけ妙に熱いプレイステーション、セガ・サターンが発売された当時のままのようなノリがある。この熱だけでも、買いかなと思います。


 ゲームの紹介は、他の超クソゲーや超アーケードなどと一緒のお馴染みのレイアウト。


 写真が小さく、モノクロなのが惜しいところですが、その分レビューはお腹一杯読める。


 高橋名人の映画、GAME KINGの裏話(名人のスターソルジャーは無敵モードだった)、堀井雄二氏のインタビュー、ナムコのファミコンの裏話、飯野賢治の特集、押切蓮介氏とのレトロゲーム散策など、企画も楽しい。


 がっつりとファミコンの思い出話を読みたい人にお勧めします。


 ファミコンクエストは、2015年に三才ブックスより発売されたファミコン本。最近、ファミコンミニやスーパーファミコンミニの影響からかファミコン本ラッシュですが、こちらはそのレトロゲーム本バブルとは関係ない少し古めの一冊。Amazonのこんな商品も買われています欄にいつも出てくるため、ちょっと気になる本だった。


 ファミコンで発売された話題のソフトを年代別に並べて紹介していくことで、ファミコンブームの歴史をわかりやすく見せてくれるという構成になっている。


 紹介されているソフトの本数が少ないため、ちょっと地味な感じのファミコン本になっている。ただ、月刊ゲームラボの特別編集でゲームラボの記者の方が書いているため、内容は本格的。ファミコンにまつわる数々のトピックスも詳しく楽しい。


 突出した特長はないけれど、良くできたほんわかしたファミコン本になっていると思います。


 月刊ゲームラボは、2018年の5月までで休刊になってしまいました。個人的には、ゲームラボ誌は読んだことはなく読者ではなかったのだけれど、1985年から94年にリニューアルを経て、ここまで続いてきたことに賞賛を送りたい。特にゲームラボの読者だった方に、真面目に書かれたファミコン本としてお勧め。