カメレオンの独り言

当分は漫ろ言の漫ろ歩き、頭に浮かんだ事柄を挿絵と写真と下手な文で綴ります。色々と間違い多いですがご容赦を。

カメレオンの独り言-1259 『映画 レディ・エージェント 第三帝国を滅ぼした女たち』

2014年10月25日 | 日記








 『レディ・エージェント』 10月25日







時折、テレビの前でボ~としてるときがある。滅多に観ないから映る画面の綺麗さに今更のように感心してる。映像の魔法だね。

タレントたちが連れもって街ん中を散策し、綺麗なお店に入って美味しそうなものを出されてきゃっきゃっと騒いでる。出てる奴等が、皆、テカテカだよ。

金持ちの家をお邪魔して、その豪華さに驚きの声を上げている。映るところ映る人が、皆、幸せ一杯、喜び満開、夢一杯で馬鹿らしい。






苦しみごとなど微塵もない。たしかに太陽が燦燦と輝いて眩しいだけの世界だね。こんなのから外れた人々から観れば羨望の的なのかねえ? 

世の中の生活基準は、ここまで達して当たり前のように錯覚しても仕方ないね。

こんな番組、毎度のように見せ付けられて育った子たちに、こんなのが当たり前なんて思うなと云っても、同じように出来ない不遇を呪うだけだろうね。






映像は、レンズを通すと鮮やかさが際立つからね、おまけに強力な照明も使用して、実際に見たら何でもないものでも綺麗この上なく映える。

大手の民放の映像に厭くときがある。創りすぎて綺麗過ぎるんだね。所有する映像機器も優れたものを使用してるんだろうかね? 

其処へいくとUHFの地方局のなんか、何処を撮っても、やぼいし、もっさりしてるよ。肉眼で見る実際に近いと思うよ。






司会やゲストで出てくる奴等も、そこらに生息してる人たちって匂いがプンプンだよ。顔色悪い奴は、やっぱり顔色が悪い、これが本当なんだよ。



















綺麗に写すことが悪いんじゃないんだけどね。あまりにも現実離れが甚だしく感じるときがあるよ。煽ってるように感じるんだね。

コマーシャルでもそうだよ。ウソばっかしだよ。ふつう、洗剤持って踊ったりするか? 「売りたいんだよ」 CMの場合は、目的がはっきりしてるけどね。

まあ、どうでもいいことで字数を稼いでだね、なんとか、半分までは来たね。






映画の題名は、なかなか浮かんで来ないけど、昔は、レジスタンスやスパイなどが、ドイツ占領下のフランスなどで暗躍して、ナチス・ドイツの親衛隊や

秘密警察のゲシュタボの脅威に曝される物語が多かったね。ホントに怖かったよ。捕まったら、最期、拷問が待っている。男も女もないからね。

挙句は殺される。そういう手合の映画に、最近、とんとお目にかからんね。






此の前、ツタヤで借りたDVDの中に『レディ・エージェント』ってのがあった。期待してた2本がハズレだったので、なんとはなしに観てみた。

ネットの映画紹介では、評判がいいほうだったよ。女伊達らにたいしたもんだね、実話だから、尚更、大したもんだよ。

可愛かったソフィー・マルソーも中年の女性になってる。ライフル銃の腕が達者で、貨車の操作場に現れるドイツの部隊を相手に狙撃のシーンから始まる。






出だしで、ああ、これは観れるねって解るんだね。久ぶりにハラハラドキドキを味わったよ。そして、悲しい思いにさせられるよ。

ナチスと戦った特殊部隊のリーダー、ルイーズを、ソフィー・マルソーが渾身の演技で魅せる戦争アクション。

実在した女工作員が遂行した衝撃のミッションのすべてを映画化。



















夫をナチスに殺された女スナイパーのルイーズは、英国特殊作戦執行部から極秘の任務を言い渡される。

それは連合軍のノルマンディー上陸を成功に導くための決死の作戦だった。

爆弾の専門家ガエル、殺人罪で服役中のジャンヌ、天才的スパイのマリア、ナチス将校の元愛人スージー。

















ルイーズは美女5人で編成された部隊を率いて、独軍の陸軍病院にいる英兵の工作員を救い出すミッションを開始するなんて、紹介されてる。

史上最大の作戦ノルマンディー上陸作戦が表側の戦争なら、彼女たちの戦いは裏側の戦争だね。

上陸作戦てのは、拠点を奪還し後続機動(戦車や車両)部隊の揚陸を容易にさせるため、港を含む周辺が目的地に選ばれるらしい。






大型船が埠頭に横付けして揚陸し易いから尤もだね。フランスを占領するナチス・ドイツは、ドーヴァー海峡を挟んでイギリスとフランスが最も近く

大きな港があるカレーが連合軍の上陸拠点と睨んでいた。そのためカレーには、機動部隊も含めて迎撃の態勢が強固に敷かれていた。

ドイツ親衛隊のハインドリッヒ大佐は、唯一、極秘撮影されたイギリス港湾に浮く何基もの巨大なブロックの謎と、






ノルマンディ海岸で地質学者が調査を行なっていた事実とが、憶測を呼び、上陸地点をノルマンディだと上層に進言する。

しかし、憶測で機動部隊の移動ができるかと受け付けられない。ハインドリッヒ大佐は、自論を裏付ける証拠を是が非でも手に入れねばならない。

行方の解らない地質学者は、味方の爆撃で重傷を負い、ドイツ人になりすましてドイツ軍の病院に入院していたんだね。灯台下暗しだね。



















連合軍の戦時諜報組織SOEも、地質学者の救出は、上陸作戦を内密裡に進行させる上で絶対に成功させねばならないんだね。

この戦時諜報組織SOEは、イギリス首相チャーチル自らが創設したらしいね。ルイーズの兄も、この組織に所属していて地質学者救出作戦の指揮をとる。

かくして兄のピエール、ルイーズら女性5名は、夜間の飛行でフランスへ。パラシュートで落下し作戦を実行する。



















救出作戦決行日と地質学者の身元が割れて逮捕された日が重なるんだね。ハインドリッヒ大佐が病院の一室で彼を尋問、警備も厳しくなる。しかし、

地質学者の救出作戦は、彼女ら、それぞれの任務を遂行して計画通りに成功する。しかし、逃走する車中で、学者は拷問に耐え切れず秘密を自白したことが解る。

地質学者を迎えの飛行機に乗せ、彼女たちは、ハインドリッヒ大佐暗殺の作戦変更のため当地に残ることになる。彼女たちの落胆は大きかった。






ハインドリッヒ大佐は、病院から逃走した車の行き先が飛行場の代替地であると予測、迎えの飛行機が着陸の可能な平地の箇所を調べさせる。

案の定、逃走車両を見つけたドイツ軍は、車両付近に居た者を銃撃、「殺すなっ、脚を撃てっ」暗がりの中、一人の男が脚を撃たれて倒れる。

ルイーズたち女性は、車両から離れた場所に居て難を逃れるんだね。銃声で事態を悟ったルイーズが駆けつける。






兄のピエールは、一度、ナチスに捕らえられ拷問を受けた経験がある。そのことをルイーズに聞かれてもピエールは、語ろうとしなかった。

そのピエールが脚を撃たれて、また、ナチスに捕えられた。連行されるピエールの恐怖はいかばかりかね。草陰から射殺しようとルイーズは銃を構えるが撃てない。

タイル張りの拷問室に両手錠で吊るされた素っ裸のピエール。壁際には、ペンチや鋸やらメスやらと台に並べて置かれている。嫌やねえ~。






人間って、本当は、優しい生きものなのか、えげつない冷酷な生きものなのか、どっちやねんやろねえ? 戦争だからって、こんなの平気で出来るもんかねえ?

オレなんか、拷問室の雰囲気だけで気い狂うわ。拷問係りの奴って、サドッ気が旺盛な奴なんだろうね。

平和時の社会で、変態や鬼畜やらの事件を引き起こす手合が、軍権持つと動物園の野獣が檻から解放されたのと同じだろうね。






こういう手合が居る軍隊に鉢合わせしたら地獄だろうね。オレは、昔から、こういう場面を観ると、そいつの人間性を凄く考えてしまうの。

人が苦しみ、のた打てば打つほど興奮してエスカレートする。なんやねんやろねえ~。可哀想とか憐れとか同情心って無いの?

拷問器具を使わずに、どついたり蹴ったりしてるとほっとするよ。「アホかっ、痛いわ」 痛いけど、西部劇の酒場の喧嘩と一緒やないの、救いがあるわ。





















此の映画では、爆弾の専門家ガエルって娘が捕えられる。着ているものを剥がされて素っ裸にされそうになるんだけど、ハインドリッヒ大佐が「もういい」って止める。

ガエルは、恐怖で失禁するんだね。拷問に耐えて口を割らないピエールを目の前にして、ガエルが椅子に腰掛けさせられて羽交い絞めにされる。

もうひとりの男が、ヤットコ持って来て押さえつけられたガエルの手の指の爪を挟み抜く。ガエルの絶叫。ガエルは、自白するんだね。仕方がないよ。






でも、自白は、仲間の身を危険に曝すんだね。ガエルは、熱心なキリスト教徒で自殺はできない。出撃前に配られた自殺用の青酸カリも捨てて無い。

久ぶりに、此の時代に活動した工作員等の物語だったけど、昔と変わらず、弱い癖して観てしまうんだね。

恐怖を克服して母国のために身を挺する人たちの勇気に頭が下がるんだね。オレは、此の人たちのような行動は不向きだね。表側の戦争で死にたいよ。






盗撮の巨大なブロックは、ノルマンディ上陸後、砂浜から沖合いに沈めて人工港湾施設を築くための潜函(ケーソン=コンクリート製の箱)だったんだね。

ハインドリッヒ大佐の予想通り、連合軍は、1944年6月6日ノルマンディ海岸に上陸、8月25日パリを解放した。

「史上最大の作戦」を成功に導いた5人の女性工作員は、ルイーズを除いて、皆、死んだ。死んだ4人の女性たちは。勇んで行ったんじゃないんだね。



















兄のピエールは、目の前で拷問を受ける妹(ルイーズ)の命と引き換えに全てを自白する。

そして、僅かの隙にメスで首を切り裂いて自殺する。その後、仲間たちに救出されたルイーズは、ドイツ軍服に身を包みハインドリッヒ大佐暗殺に向う。

全ての情報を把握したハインドリッヒ大佐は、休暇でパリに居るノルマンディ防衛軍司令官ロンメル将軍に列車で注進に向う。なんとしても止めねばならない。


















途中、下車したホームは、ドイツ軍が警備して物々しい。ルイーズは、これまで活躍甚だしいマリアとともにホームへ入り堂々と検問を通過する。

もう、後が無い、失敗は許されない、突然、マリアは「そのまま構わず行ってっ」ときびすを返し、列車の脇で別れを惜しむアベックの兵隊に向って発砲する。

マリアは、警備のドイツ兵の注意を引き付けるべく決死の行動をとった。連行されるマリア、動揺しつつも突き進むルイーズ。



















汽車の煙に曇ったホームの先端にハインドリッヒ大佐が居る。「ハインドリッヒ大佐」 凛としたルイーズの声に振り向く、ルイーズは消音ピストルを発射する。

脇腹を撃たれて蹲(うづくま)り驚きの表情を浮かべるハインドリッヒ大佐に、慟哭の消音ピストルが火を噴く。

ノルマンディ上陸作戦決行の数日前の影の戦争だね。ルイーズは、98歳の長寿を全うして2004年に亡くなった。




























 『ソフィー・マルソー』























最新の画像もっと見る

コメントを投稿