『ボヴァリー夫人とパン屋』 2016年1月9日
『ボヴァリー夫人とパン屋』 舞台となるフランス、ノルマンディーの田舎の風景が綺麗だね。望遠レンズでボケて見える背景のよう彩りを思わせるよ。
「ボヴァリー夫人』ってのは、フランスの官能小説の題名なんだね。そんなの知らないから、ほんわかしたような映画と思って観たんだけど
ほんわかとはしてんだけど、映画でも同名のボヴァリー夫人が夫の眼を盗んで、若い男と大胆して、其の上、昔の男も出てきて拒絶してんのに危なっかしい。
『ボヴァリー夫人とパン屋』
いい歳したパン屋のおっさんが一目惚れして、愛読する小説「ボヴァリー夫人』の顛末を、其の夫人に被せて気を揉んで男たちの間で独り妄想してる。
夫の優しさに気づいて目が覚めて出直そうとした、矢先、パン屋のおっさんが作ったパンを喉に詰めて夫人は窒息死しちゃうんだね。
自分のために人が介在するのか、人のために自分が介在しただけなのか結果で解る事の成り行きってのがある。そんな運命を感じさせる女性だったね。
もうちと夢のある綺麗な筋立てで描いて欲しいね、背景の美しさが虚しくなるよ。大人の映画は書きにくい、「おまえも大人やろ?」 そうだけど。
7/11(土)公開 『ボヴァリー夫人とパン屋』 予告篇
『ジェマ・アータートン』
『ジェマ・アータートン』
『ジェマ・アータートン』
ジェマ・ボヴァリーを演じるジェマ・アータートンって女優さんは、美人ってんじゃないんだけど肉感的な色っぽい女性だね。
一目惚れするパン屋のおっさんが夫人を見詰る目つきはなんかコワイよ。亭主が眼の先に居ても変わらない、もうちと芸をせいよ。すぐにバレるで。
オレなんか、長い間、若い彼女と付き合ってるけど、そんな目つきでは、とてもよう見んで。歳らしい遠慮ってもんがあるよ。
『ボヴァリー夫人とパン屋 原題 GEMMA BOVERY』 2014年 フランス映画
映画を観ていて、愚かな自分を見るような気持ちになったよ。こうして二人して木漏れ日の下、肩を並べて歩いてりゃいいのさ。