脳腫瘍の夫と共に

2010年4月グリオーマと診断された夫との手探りの日々…

感謝

2012-08-16 21:00:26 | 私の思い 2
今も毎晩娘に添い寝してくれる猫。
夫の娘への気持ちを引き継いでいるかのような振舞い。


お盆にはたくさんの方がお参りに来て下さった。
夫が元気だった頃と変わらないほどたくさんの方が来て下さった。
皆さんの心の中で夫が生きていることに感謝。


義姉が仏壇前でつぶやいてみえた言葉。
「○○ちゃん(私)が心配であんたはこの家から離れられんやろうね~」


そう?
本当にそうならいっぱい心配かけちゃうんだけど…


先にゆく人は残してゆく人を気遣い
残された者は一生をかけてその思いに応えてゆくしかないんだと思う。
一緒には歩けなかった道を
ひとりぼっちで……



一人じゃない
心の中には君がいる
だけどやっぱり君が恋しい

更なる糸?

2012-08-11 23:33:12 | 私の思い 2
今日は姪がお参りに来てくれた。
姉の末娘で
夫が一番かわいがっていた姪。


夫が病気になる前の年、
偶然、街で
姪が彼と歩いているところに出会ったと
大喜びで話してくれたことがあった。
そのとき、
夫は「○○(姪)をよろしく」と
まるで花嫁の父のような挨拶をしたそうな……


夫の闘病中、
姪はもう別れるとか
すったもんだしたらしいのだが
夫がなくなり
失意の姪を気遣う彼の優しさに
再び結婚へと話が進み
今春ゴールインした。


「お父さんは二人に一緒になって欲しかったんだよ、きっと」


我が娘のようにかわいがっていた姪の結婚式。
見たかっただろうな~


不思議な糸を感じる毎日である。

号泣

2012-08-11 22:36:29 | 私の思い 2
先日、友人に言われた言葉。



「私も○○君(友人のダンナ)がいなくなったら
生きていけんと思うから
あなたの気持ちはすごおくよくわかる気がするよ」
「涙が枯れるまで泣いたらええんよ、
泣いてあげるのはあなた一人なんやから」
「でもどっかにもう一人くらいいるかもしれんけどね~(笑)」
「でも、そんな思いをダンナにさせなかっただけ
よかったよね~」


本当に……


こんな思いは
夫にはさせたくなかった!
絶対に!



妙に納得して
号泣したのでした。

初盆

2012-08-11 22:07:59 | 私の思い 2
夫の命日は8月7日。
なので、昨年のお盆はまだ忌中で
今年が夫の初盆になるらしい。


本当は法要の前にしなければいけなかったのだろうが、
どうしても気力がなくてできなかった仏壇のお磨きをした。


夫が元気だった頃は
お正月とお盆の前には
必ずやってくれたこと。


仏壇の前に座りこんで
一つ一つ、丁寧に磨き、
磨き終わると
古くなったお線香を全部焚いて
家中に煙が充満していたことを思い出す。


夫は元気だった頃は
無宗教で
仏壇のことは家長の務めとしてやっている感じだったが
車椅子生活になってからは
毎日、何度となく仏壇の前に行っていた。
あの頃、
夫は何を考えていたのだろう……


私は
長男の嫁として
仏壇をお守りしてはいるが、
本当のところ、
どの宗教の教えも信じることができず、
そのことが
とても後ろめたい気持ちでいる。
夫が元気だった頃は
二人共同じ思いだったのに、
病気になってからの夫の宗教心の変化には
ついていけなかった。
そのことも、私にとっては
とても大きな懺悔の気持ちの原因になっている。


一番
心の奥深いところで
寄り添うことができなかった後悔と懺悔……


さまざまな宗派の告別式に参列すればするほど、
何が真実なのか
ますますわからなくて
混乱している……

絡まった糸

2012-08-09 22:26:36 | 私の思い 2
絡まった糸というのか
信仰のある人なら不思議なご縁というのか
夫が好きだった○○みゆきの歌詞を借りるなら
「縦の糸」「横の糸」と言うべきか
よく解らねど……


8月7日、
夫の命日


叔母(母の姉)危篤の知らせ。
仕事を終え、そのまま病院へ。
去年のこの日と同じように
モニターの数値を見ながら過ごすなんて……


でも、叔母が長く苦しい人生に幕をおろす
その瞬間に立ち会うことができた不思議な巡り合わせ。


94歳という高齢の叔母は
当然ながらその息子さんたちも高齢で
面倒を見る方も全員病気もちで
葬儀の段取りも大変そうだった。
そんな中で
叔母の孫(従兄の子ども)夫婦の上司が
夫が転職した当時、この地に出向しておられて夫の採用を決めて下さった方だったということが判明。
今日もお参りに来てくださり、
ご挨拶をした。
本当に不思議なつながりである。


この叔母は
家が近いこともあり、
私は幼い頃からかわいがっていただいたのだが、
叔母の勤め先(バス会社)で若い頃(当然私たちが知り合う前)
夫も義弟もかわいがっていただいたという
これまた不思議なつながりもあり、
今日はなぜだか
血のつながりはないのに
私の従兄たちと
夫の弟と
従兄の子供夫婦とその上司とが
知り合いであるという
よくわからない展開になった。


みんな
夫がつないでくれた
絡みあった糸で結ばれている。


そこに夫の意思があるのかはわからない。
でも、
夫のおかげでつながった糸なのだと思う。


夫と同じ日に叔母を看取るのはとてもつらかったけれど、
やっぱり
夫の願いを引き継いでいきたいと思う。


私は
来世も輪廻も
魂も信じることはできないけれど
私の心の中で夫の思いが生き続けていると言えるように
きちんと生きていかなければ……と思った。
斎場の都合で一日延びて
明日が告別式。
明日は母を入居施設から連れてきて
お別れをさせていただく。
今夜はたくさん泣いたけれど、
明日は母の面倒を見なければならないので
泣いてるヒマはないかな……?