脳腫瘍の夫と共に

2010年4月グリオーマと診断された夫との手探りの日々…

だいすきっていいたくて

2012-02-27 20:30:38 | 日記 2


お正月に、
「お父さんの気持ちだよ」と言って
娘にプレゼントした絵本。

「だいすき」という言葉がなかなかいえなかった子どもが
やっと「だいすき」と言えたとき
パパとママが抱きしめてくれた場面・・・

私も
「だ~いすきっ」と言って思い切り娘を抱きしめる

「お父さんもこうやってむぎゅ~ってしてくれたよね」
「お父さんも○○ちゃんがだいすきだったんだよ」

娘はいつも照れくさそうに頷きながら
何度でも「読んで」といってくれる
そのたび
なんどでも
むぎゅ~っと抱きしめて
お父さんの話をしている

自分の思いを語れなかった最後の日々の夫の思い
自分の思いを言葉にできない娘の思い・・・

なにもしてあげられなくてごめんね
わかってあげられなくてごめんね・・・

娘VS母

2012-02-26 21:08:47 | 日記 2
昨日に引き続き神経過敏の娘。
私が泣くのではないかと顔色を伺っている。
泣くまいと必死で微笑む私。
これはもう、娘VS母の真剣勝負である(笑)


今日もお参りを拒む娘をケアホームに預け
私一人で告別式~最後までお参りさせていただいた。
夫の時以来の親戚の方々にもお礼を言って…


夫と私を可愛がって下さったおばさんとの別れは
とても淋しかったけれど
娘の前で泣くわけにはいかない。

私の気持ちを見透かしているかのような娘の視線に
平静を装いつつ…

言葉にできないたくさんの娘の思いを
どうしたら受けとめてやれるのか……胸が痛む。

娘の心

2012-02-25 23:06:57 | 日記 2
今日は親戚のおばさんのお通夜だった。
夫にとっては大恩人のおじさん(故人)の奥様。
夫が元気だったら、飛んで行ってお手伝いをさせていただいただろう。
でも、私は昨夜少しご挨拶に伺って今夜もお参りしてきただけ……

娘が、昨日「お葬式」という言葉に過剰反応して不安定になってしまったのだ。
思えば、夫がいなくなってから初めての身近な方のお葬式。
祭壇を見るのも、そこに身をおくのもつらいのは私も同じ。

自分の思いを言葉にできない娘がどんな思いを抱えているのかとずっと心配していたが…

夫がどんなに娘を大切に思っていたか
どんなに愛していたか
折に触れて伝えてきたけれど……

グリーフケアの情報は数々あるけれど、
ハンディのある子どものグリーフケアに関する情報は皆無。
今の私には、そばにいて微笑みかけることしかできない。
夫の傍らで寄り添うことしかできなかった無力な私は、
今も娘に寄り添うことしかできない。

でも、
夫には最期まで寄り添うことができたけれど、
いつか娘には寄り添うことができなくなる日がくる。
そのときの娘の気持ちを思うと
胸が張り裂けそうになる。