脳腫瘍の夫と共に

2010年4月グリオーマと診断された夫との手探りの日々…

ねえ・・・・

2018-04-30 23:20:19 | 日記 2
ねえ、父さん、

あなたがいなくなって
7回目の夏を迎えようとしています

わたしの気持ちは
なにひとつ変わらないままです

変わりたいとも思わないし
変われるとも思っていません

この世界で一番大切な人を失って
どうして
前を向くことなどできるのでしょうか

もちろん
日々の暮らしは「それなりに」やり過ごしています
働かないと暮らしが成り立ちませんから
毎日、仕事には行っていますし
仕事時間は
そこに全力投球してしまうので
疲れもひとしおですが・・・

年齢的な衰えもあり
大変なことも増えてきましたが
娘と息子たちのことを思うと
まだまだがんばるしかないようです

あなたが再発して
名古屋の病院に入院して4日目
あの大震災が起きました

来る日も
来る日も
テレビでは
あの映像ばかりでしたが
急激に症状が進んだあなたには
テレビに映る映像の意味を理解することは
難しくなっていましたね

テレビ番組が普段の番組に戻るころには
あなたは
もうすっかり
テレビを見ることさえしなくなっていました

あの
大震災の記憶は
そのまま
あなたの病状の悪化の記憶です

そして
あの大震災で
大切な人を失くして
悲しんでおられる方たちの想いは
いまでも
わたしの哀しみです

何年たっても
この哀しみが薄らぐことなど
決してないのだと思います



わたしのねがいは
ただひとつ

あなたに
もう一度会えるなら
一日も早く
その日を迎えたい


それでも
娘と息子の生活が心配で
この心配が
解決できることなど
決してないとわかっているから
あなたのところに行くこともできずにいます


ねえ、父さん
早く迎えに来てください