脳腫瘍の夫と共に

2010年4月グリオーマと診断された夫との手探りの日々…

新緑萌える

2012-04-29 06:10:50 | 日記 2
ここ数日で一気に季節がすすんだ。
山には新緑が芽吹いている。
芽吹いたばかりの木々はまだ白っぽい。
これが2、3日で薄い黄緑色へ変わり、
やがて緑がだんだんと濃くなってゆく。
緑萌える季節の到来。
娘萌緑(もえみ)の誕生日がもうすぐやってくる。
今年はどんな誕生日にしてあげたらいいか…思案中。

昨日は
久しぶりの快晴。
前日母のところから持ち帰ったたくさんの冬物を洗い
連休の来客用の布団を干し
伯母(母の姉)のお見舞いにいき
夫の友人の喫茶店に寄り…
久しぶりにバタバタと過ごすことができた。

今日は台所の大掃除予定。

昼間でも
夜でも
涙は唐突に、不意に溢れてくるけれど
それでも
この悲しみとは
ずっとずっと共に生きていけばいいと
思っている。



世の中はゴールデンウィークだけど
私は
3年ぶりの大掃除ウィーク!
今日もがんばろ!!

はじめての・・・

2012-04-25 21:08:08 | 日記 2
今日は地区内の方の告別式だった。
夫がいなくなってはじめての・・・
田舎だから
斎場も同じ・・・

田舎には独特のお付き合いがあり、
夫がいなくなって
私にはわからないことがたくさん。

まず、
なくなられた当日の夜
地区の人達が集まって
お手伝いをどうするか
ご当家のご希望を伺いながら決めなければならない。
お手伝いは男の人たちだけしかできないのだけれど
その相談に女の私が参加していいのかどうかもわからなかった。
あいにく
なくなられた日は仕事が遅くなり
娘も帰宅する日で・・・
そこからすでにつまづいてしまった。

昔からの家と家のお付き合いの程度により
籠盛や生花を持つのだけれど
その注文のタイミングもわからなくて
結局、ご当家の方に直接電話でお願いすることになってしまった。

初めての経験なのだからしかたがない・・・
これからも
こうして
いろんな「初めて」を経験しながら
少しずつ
「世帯主」になっていくしかないのだろう。

山の中の我が家では
どこに行くにも
車でしかいけないのだけれど
夫に頼りきってきた私には
知らないところへ
自分だけで運転して出かけることは
とてもハードルが高い。
それでも
娘のためにも
出来るようになっていくのだろうか・・・

毎日毎日が「初めて」の連続で
途方にくれながら

それでも
お付き合いを何よりも大切にしてきた夫の思いを
大切に受け継いでいきたいと思う毎日・・・

あなたみたいにはうまくできないけど
私を支えてね・・・




桜散る

2012-04-20 23:03:01 | 私の思い 2
「上を向いて歩こう、涙がこぼれないように」って
歌があったけれど
この頃
わたしにはあてはまらないなぁ…と思う…

気がつくとうつむいて歩いてる。
うつむいて歩いてるときは
自分の思いに蓋をして
自分を抑えこもうとしてるとき…
それがつらくなって
空を見上げると
抑えつけてた思いが涙になって溢れて
どうにも止まらなくて…



変わらない君への思い溢れきて散りゆく花ぞさらに愛しき

おまつり 4

2012-04-17 22:43:32 | 日記 2
山桜が咲いた
私の好きな墨絵のような風景


おまつりの日

当時、その地区はまだ携帯電話が圏外で(何という山の中(笑)!)
あちこちの家を飲み歩く夫を迎えに行くのに
居場所がわからず
探し回ったこともたびたびだった

夫は
昔からの(夫の父親の時代からの)お付き合いをとても大切にしていて
あちこちの家の人たちが待っていて下さることを
とてもとても喜んでいた

私は娘を連れて夜まで出歩くことはできず、
いつもは夫の送迎をするだけだったので
その地区のかたたちとはあまりお話をする機会もないままだった。
夫が発病する前の年、
娘のケアホームができて、
私もようやくおまつりの夜に出かけることができるようになり、
夫を迎えに行って
初めてある家に上がらせていただいた。
誰が誰なのかわからないほどたくさんの人がみえて
とてもにぎやかで
皆さんが歓迎してくださり、あれこれとお料理をすすめて下さった。

最初で最後の経験だった。


待っている人がいるから暖かい 山あいの家明かりまぶしく

おまつり3

2012-04-16 21:29:26 | 日記 2
おまつりのお手伝い

神社の地元の地区の人たちは
笛や太鼓、獅子舞と
熟練が必要な役を担われる。

なぜか飛び地の我がが
氏子で
神輿供奉(神輿を担ぐ役)や
花籠、お払い箱、神楽警護、神輿警護、社務所、お神酒係など
数々の役を担ってきた。
夫も毎年何らかの役をもらい
お手伝いに行っていた。

おまつりが終わると
あちこちの家でお酒が振る舞われ、
夫は何軒もの家をはしごして飲み歩いてきた。
毎年、夫へのお土産にと採れたてのわさびの三杯酢漬けを準備していて下さる家があり、
夫はそれを何より楽しみにしていた。

私達の仲人をして下さったおじさんの家もその地区にあり、
毎年、ご挨拶に寄っては
お酒をご馳走になり、
この日は一年の中でも
特別に大切な日だった。

去年は名古屋の病院にいて
とても行きたがっていた。



決めかねること多くあり空見上ぐ卯月の空はおぼろに霞む