やりすごす

一番つらい季節を
ただただ
やりすごすしかない毎日


3.11のニュースは
再発して再入院した頃の記憶に重なる

「前を向いてがんばっている人たち」のニュースが流れるのは
まだまだ悲しみや苦しみの中にいる人たちが多いからではないだろうか・・・
大切な人を失って
そんなに簡単に「前を向ける」とは思えない
言葉にできない悲しみや苦しみの中でもがいている人たちも
きっと多いのではないかと思う・・・


桜の季節は
2年続けて
夫の病気に向き合った記憶につながる
2年続けて
自宅にいることができず
その季節が私の中では
なかったかのような感覚・・・

だから
あれから
6度目の季節を迎えても
わたしには
この季節を見ることができない

この6年は
早かったとか、遅かったとかという感覚ではなく

わたしの時計は
あのときで止まっているのだ、と感じる

あの時で
止まったままのわたしの上を
時間だけが流れていく
わたしは
ただ
まいにちを
やり過ごしているだけ・・・