脳腫瘍の夫と共に

2010年4月グリオーマと診断された夫との手探りの日々…

退院しました

2020-08-27 20:32:25 | 日記 2
無事、治療が終了し、退院してきました。
当初の予定通り、ESD(内視鏡下粘膜下層剥離術)により摘除することができました。
「今後のことは、病理診断の結果をみて相談しましょう」とのこと。
「え、摘除できたら治癒じゃなかったの?」とも思いましたが・・・
退院証明書の「転帰」の欄には
「治癒」でも、「治癒に近い状態」でもなく、「その他」にチェックが入っていました。


入院中、リハビリを兼ねて院内を歩きました。
夫と通った脳外科の前を通ると
夫と一緒に座った丸テーブルがそのままありました。
「あの日、ここで電話をかけたんだ」と夫が言った場所です。
突然、入院・手術を告げられて
どんなに驚いたことでしょう。
それでも、「弟がいるから・・・」と
私に、東京から戻らなくてもいい、と言ったのです。
そのテーブルから、弟に連絡して
さまざまな書類にサインをしてもらって
たった一人で、手術に臨みました。
術後の頭痛には「がまんできるよ」と答えていたと
後日開示してもらったカルテに記載されていました。
わたしは
今回、その夫の言葉をずっと胸の中で抱きしめていました。
たった一人で
痛みや不安と闘った夫のように
わたしも
術後の痛みは「がまんできるから大丈夫」と答えました。
そう答えるとき
夫が一緒にいてくれる気がしました。


しばらくは
胃潰瘍の治療に準じ
食事に気を付けて過ごします。