LOTUS BLUE DIARY

インテリアとリビングと手作りのお話

高山祭 その3

2011-04-16 14:44:54 | Weblog
高山祭は、正式には春の「山王祭」と、秋の「八幡祭」の二つを指します。

市内安川通りの南側・上町(かみちょう)の氏神が山王様
北側・下町(しもちょう)は八幡様となります。

私の実家は、上町にあたるので春の山王祭です。

八軒町通りには、ズラリと祭提灯が下がります。



祭に合わせてリニューアルオープンした「真工藝」。

家では祭り料理が出されました。

こちらは「茶津」と云って、決まって祭の時に出される料理です。



「茶津」とは、祝い料理を盛る木の皿、
もしくは木の皿に盛る料理そのもののことを云うのだそうです。

高山祭の「茶津」は、赤飯、ごぼうと桜エビのてんぷら、ぎせい豆腐の煮たもの、
赤巻(かまぼこ)、わらびと姫筍の煮たもの、これらをワンプレートに盛ったものです。

「茶津」と、筍のお味噌汁、茄子と新キャベツの漬物、
菜の花のからし醤油あえがお昼ご飯でした。



夕食は、「櫻鱒」の焼き物と刺身、ほたるいかとウドとつくしの酢のもの、
じゅんさいとほたてとよもぎ団子のお吸い物、などでした。

「櫻鱒」は、祭料理の魚とされています。

実はこの「櫻鱒」は、祭に合わせ弟が3日前に、
神通川で釣ってきたものです。

母が、刺身をおろしてくれました。

となりにある「ピーナッツ」は、
必ず「櫻鱒」と一緒に食べるのが決まりになっています。



桜の季節が旬だから「櫻鱒」というのか、
色が桜の様だからそう呼ぶのでしょうか。
ご馳走の「櫻鱒」を家族みんなと、お招きした親戚とで頂きました。

震災の影響で、祭りに訪れた観光客の数は例年に比べて
80%ほど減少だったと聞いてはいますが、
地元民として、恒例の行事を迎えられたことを、
今年はより強く感じています。

高山祭 その2

2011-04-16 12:56:49 | Weblog
高山祭の歴史は古く、
祭礼に屋台が曳かれるようになったのは、十八世紀末です。

春の高山祭の十二台の屋台のうち、
お旅所前広場に集結した4台以外の
9台の屋台は、14日に神明町通りに、
15日には上一之町通りに曳き揃えられます。

屋台の歴史と共に、祭装束も見ものです。



屋台組の衣裳は、12組それぞれに違います。

時代絵巻さながらの「御巡幸」(祭行列)は、
神輿、闘鶏楽、警固、それぞれの装束をまとって町を練り歩きます。



高山の男性は祭りには、背に家紋の入った「裃」(かみしも)を身につけます。

「獅子舞」は、家を一軒一軒回ります。



ガチガチと歯を鳴らし、玄関まで入っていきます。



「獅子舞」の後に続くのが「闘鶏楽」。
男の子供が主体で、「カンカコカン」と鐘を鳴らしながら歩きます。



行列の中に甥っ子を発見。
6年生の麟児くんです。



ちょっとテレてます。

眼鏡をかけているのは岳人くん。
いとこの子供です。



行列の最後「笛」は、女の子の連。



岳人の妹、里奈ちゃんです。



子供たちは、祭の何カ月も前から
神社に集まって、「笛」と「カンカコカン」(闘鶏楽)の練習をしていました。

高山の子供たちは、祭の前と当日には大忙しなのです。
当然、祭の二日間市内の小中学校はお休みです。

主役の子供たち、氏子の方々、
総勢で数百名による行列と、
12の屋台組の曳き手、屋台囃子、からくりの綱方の方々、
多くの人によって伝統が受け継がれています。


高山祭 その1

2011-04-16 09:54:45 | Weblog
4月14日、15日は、春の高山祭でした。

11日から五日間、東京と甲府に出張していた私は
午後から行われる屋台からくりを見るのに間に合うように
15日正午頃、高山に着くように戻ってきました。

お旅所前広場には屋台が集まっていました。



四台の屋台のうち、右の三台がからくりのある屋台です。



春の高山祭の屋台は全部で12台あります。
屋台囃子を奏でながら行列の先頭となるのがこちらの「神楽台」です。



こちらは「三番叟」です。



浦島の曲にのって、童が踊りながら
玉手箱を開けて顔を伏せると、翁に早変わりします。

こちらは「龍神台」。



クライマックスでは、壺から出てきた竜神が
紙吹雪を撒き散らしながら、クルクルと回って怒り舞います。

こちらは「石橋台」(しゃっきょうたい)です。



あでやかな石橋人形が踊るうちに、打ち掛けがめくれ
獅子頭が現れて、激しく「枕獅子」を舞うのが見どころです。

屋台には、背面に「見送り」と云う垂幕が掛っています。

私は、以前から「石橋台」の「見送り」の不思議な文様が気になっています。



地模様の「五羽の鶴」の上に、なにやらミステリアスな謎の八個の物体が浮遊しています。

「あれは何だろう?」と、いろんな人に聞いたのですが
「おそらく、陣笠だろう。」とか
「架空の貝か何かの生物じゃないだろうか。」ということなのですが、
私には「UFO」のように思えます。

江戸時代に、この土地には宇宙からのお客様が
UFOに乗ってやって来ていたのに違いないと信じたい気持ちです。

屋台の装飾は、「動く陽明門」といわれるほどに絢爛豪華です。
12台それぞれに趣向が凝らされ、町内が競うように職人に造らせたものです。

春の屋台12台と、秋の屋台11台、合わせて23台は
国の重要有形文化財に、
春と秋の高山祭は、重要無形文化財に指定されています。

今年は、十数年ぶりに春の高山祭を見ることができた私です。