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リタイアーのよもやま話

多くの人は、見たいと欲する現実しか見ていない

2016-10-05 20:40:01 | 読書

ネットにあった話である。

 

塩野七生氏は、その著書「ローマ人物語」

で、カエサルの言葉として、紹介している。

 

人間ならば誰にでも、現実のすべてが見える
わけではない。 多くの人は、見たいと欲す
る現実しか見ていない*1

 

である。

調べてみると、この文章に対応する原典

がないそうだ。

 

ただ、典拠と想定される文章は次のようで

あるそうだ。

 

fere libenter homines id, quod volunt,
 credunt.

ほとんどの場合、人間たちは、自分が望ん
でいることを喜んで信じる*3

 

ところで、
塩野氏の文章とカエサルの文章の違いを

どう評価していいのかは、素人としては、
意見を呈しがたい。

しかし、塩野氏の文章について、このよう
な分析をする人がいるのは、彼女の才能
に圧倒されるわたしには、驚きで学問的
な深みの意味において感謝を評したい。

この二つの文章のニュアンスの違いを
わたしはどう評価していいかは分からな

いが、素人として、どちらの文章も活か

して、人間の理解を深める一助としたい。

余談だが

今、ローマ人物語の23巻を半分ほど、読
み終えている。


そのなかに、次のような文章があった。

カエサルの言葉である。

 「上に立てば立つほど、言行の自由は
制限されざるを得ない」

このような言葉を舛添氏に捧げたいものだ。

舛添氏は、自分が望んでいることを喜んで
信じる。

そして、それが、庶民の感覚と如何に、ず
れているか、理解できなかった。