今日3月11日は、東日本大震災から一年の日を迎えた。
もう1年なのか、まだ1年なのか・・・
追悼式に臨む遺族の代表は
「愛する人を想う気持ちがある限り悲しみは消えない」・・・が「涙を超えて強くなる」と誓うという。
そんなニュースの画面に自分の心境を重ねて、痛々しいほど代表者の心の内が伝わってくる。
もう26日なのか、まだ26日なのか・・・自分の思いは「まだ26日目」 で悲しみは消えない。
が、しかし、多くの方に支えて頂いた妻と同様に、自分も今、多くの方に励まされていることを
実感しており、今月末の四十九日目を区切りに一歩前に出ようと思っている。
朝7時、カーテンを開くと眩しいほどの光が射し込んできて、東を向いた仮祭壇の遺影を照らす。
「かあさん 山に行ってくるよッ」と、その場の思いつきで「本宮山」に行く気になった。
快晴。 まだ道に迷わず辿り着いたことがない「西蔵~本宮山」をスッキリ縦走してやろう・・・と
そんな思いがあったから何も考えず、ただひたすらに“踏み跡”を辿って
一時間も歩くと見晴のイイ「鉄塔」に着いた。 一息入れる。
足元の斜面は春の息吹が流れていて「山はいいなぁ~」 「ありがとう」とカード入れの中の写真に話しかける
この先アップダウンのきつい尾根を2時間歩いて、12時30分本宮山の頂上公園に着いた。
持参したカップラーメンにお湯を注いで昼食をとる・・・・ウマァ~イ
ただ困ったのが残った汁の始末・・・そこいらに捨てられないので、お湯を注いで
薄めてはまた薄めして全部飲んじゃった。
1時ちょうど、今来た道を引き返す。
途中「3・11 14:46」を迎えることになると時計を確認して早足で下る。
戻りは、踏み跡を探る心配もなくヒノキの尾根道を淡々と下る。
気が緩んだ分、抑えていた感情が蘇る。一人大きな声を出して呼びかけた。
「さようなら**子」 遠い旅だ 「迷わないで行けよ」 「転ぶなよ」
「ありがとう~」 「サヨウナラ」 ・・・・涙の乾くを一しきり待って西蔵の分岐に向かう。
山を下り終えた「登山道入り口」で14:46を迎えた。 脱帽して黙禱する。
追悼式で読まれる言葉の深さに万感の思いがよぎる。
「愛する人を想う気持ちがある限り悲しみは消えない」
「それでも私たちは涙を超えて強くなる」
妻との別れを重ねて黙禱が長くなる。
時計の針は戻せない。・・・・しかし
築いた「絆」の一語と共に歩んで行くことはできる
そう言い聞かせ、もう一度山に一礼して車に戻った。
いい一日をありがとう。
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