後期高齢者1と2と3と

後期高齢者に組み込まれて運転免許試験も認知症検査付き
せめてgooブログで脳トレに励むことに・・・

もう一つの生命

2012年03月02日 | Weblog

2月22日:

主が居なくなって一週間が経った。

広くなった部屋に立ち、二人で交わした会話の一言一言を追いかけて、独り言を声にして
話しかける・・・「おはよう  寒いね」 「ぜんぶ食べて呉れてありがとうね」 「ポカリ飲む?」
(ポカリ→ポカリスエット) 

……まだ辛さが付きまとってシャンと出来ずにいる。

そんな弱い気持ちでいると、単なる偶然も何やら因縁めいて見えてくることがある。

妻は、好きだった父親を天国に送る際に、「これ貰っていくね」と背丈10センチ程の松の盆栽を
形見代わりに持ってきていた。 厚木→豊橋→新城→豊川と転々と移り住んだ23年間も
何の手入れもしなかったが枯れることなく、妻と共にあった。

それが、
昨年末の入退院を繰り返すようになった頃から、根本部分の葉が枯れてきた。
でも、それが終焉の兆しなどとは思ってもみなかったし、葉が枯れるのは自然のサイクルだと
気にしなかった。

今日、ガランとした部屋からその松を眺めると、生命の証を示す緑は一葉として無かった。

松には父親の祈りがこもっていたかのようだ。
自分と同じ病を発症した娘を守り、寄り添い共に生きたように思えてならない。

      

  枯れた松は土に還るまで静かに置くことにします・・・・・・

 

 

 

コメント
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