毎日少しずつ寒さ・・・・きびしくなっていきますね・・・・。
12月に入り、朝晩の空気も変わってきています。
住宅新築の現場・・・・奈良・高取町で建築途中の(仮称)借景を楽しむ和モダンの玄関共有二世帯住宅の現場。
建物基礎の鉄筋の入ったコンクリートを固めるための「型枠」を外し終わった状態。
基礎のカタチが見えます・・・・・そのきれいな基礎が現れた状態。
工事の仕方というよりイロイロな現場を見ていると「仕上がり具合」でその工事業者さんや職人さんの
仕事に対する熱意や技術・・・・イロイロな意味での「スペック」が見えてきますね。
それは「普段」の状態を見ていても・・・・「なんとなく」はわかりますよ。
そして「資質」も・・・・。
とりあえず「仕事」をこなせばよいという考え方ではなくて、「価格」以上のものを・・・という気持ちと
信頼に答えるという姿勢や想いの部分・・・・。
現場が「綺麗」に保たれている事の「意味」・・・・。
経験された「住まい手さん」なら分かりますよね・・・・その「意味」が・・・・。
今回はご縁があって奈良・吉野の株式会社・南工務店さんへ工事を依頼しましたが、
その部分・・・・大丈夫です。
どうせ「隠れる部分だから」とか「関係ない部分だから」ではなくて、
基礎そのもの・・・・清掃もしっかり「職人さん」が汚れが残らないように・・・・。
工事を行い現場で動く実際の職人さんの資質は「現場」でしか分からないものですが、
見えない部分にもしっかりと気配りができて、「考える事」ができる職人さんがいてくれる現場には
安心がついてきます・・・・・・。
建物の工事価格以上の質が少しずつ・・・そういう部分でも変わってきますよ。
実際に現場で動く職人さんの質が、つくりだす「建物」にも反映されていきますからね・・・・・。
今週末には「上棟」・・・・・棟上げとなりますよ。
そこでも「気持ち」は見えてきますからね・・・・・。
住まいづくりをしていると・・・イロイロな相談事をメールでいただく事も、
丁寧な封書でいただく事もあります。
相談からのアプローチはイロイロあるかとは思いますが、
無料の相談会もお役に立つかと思いますよ・・・・・。
さて・・・そんな相談事で多い内容・・・・なのですが、ハウスメーカーや工務店との違いが
よくわからないのですが、何がどうなってどのように違うのですかという相談事・・・・・。
分かりやすく伝えるとするならば、立場が全く違うんです。
書籍「関西の建築家とつくる家」でも紹介されていましたが、設計事務所・建築家は、
住まい手さん・クライアント・・・・施主・・・・つまりは「あなた」から仕事を依頼されたら
まずはなんの制約もないところから、あなたの価値観と共存しながら共に考え住まいを
検討していくところから決めることができます。
まれに「作品だけをつくりたい」という建築家も居ますが、そういう価値観を持った
住まい手さんとつくる場合がほとんどですね・・・・。
世の中のほとんどは例外ばかりでですよねだれ一人として同じ人間がいないように、
それぞれ事情も環境も個性も違うはず。
電化製品や車という目的単機能品を持つのと
家を持つのは全く違う事だと思うのです。
そんなことを感じている人の相談を受けられる唯一の存在が設計事務所・建築家なんです。
もちろん「人間としての本質」が建築家にもありますので、合う・合わないはあるかとは思いますけどね。
それに対し、ハウスメーカーや工務店は一定の規格の中で、
一番売りたいものをあなたに提案してきます。
いくら住宅メーカーが「自由設計できます」と唱っても、それは施工者優先の規格の中での自由さです。
まぁ・・・・・実際にそういう場面はこれまでいくつも見てきましたし、
新築中や新築工事が終わってから「メール」で新規相談として「お問い合わせ」をいただき、
ご相談にのらせていただいているケースもあります・・・・・。
ハウスメーカーは、マーケティングによる平均家族像の夢を具体化したものだから、
どうしても似たり寄ったりの住宅商品になる。
でも、その方が選択肢が少ない分、色々悩まずに済み、
展示場で見たものがそのまま出来上がるので、適している人もいます。
そういう家づくりを求める「住まい手さん」の価値観ですから、
それは否定しません。
設計事務所・建築家の存在役割を知らないで「計画する事」・「建てる事」はとても損していると思うのです。
また、具体的な仕事でも、大きな違いがありますね。
ハウスメーカーにも工務店にも一級建築士・二級建築士・木造建築士などの免許保持者はいますし、
ペーパードライバーのような建築士もいますし、本質の部分の仕事をしている人もいます。
でも、その専門家は「第三者」の立場ではありません。
施工(工事)をする会社から給料をもらっている制約ある立場なので、建て前上は「監理」があってもそれでは
施工(工事)会社を厳しく監視する事は出来ないのです。
その点、設計事務所・建築家・・・本質の部分で仕事をしている設計事務所の役割は
「第三者」の立場として家造りを見守り、あなたの意向を代理者として施工(工事)者と交渉するコトが出来きて、
「独創的で変わった家」や「お金持ちの家」だけをデザインするのが設計事務所ではないのです。
多くの人は、設計事務所というと、その設計料がモッタイナイといって、まずカット。
「設計」はハウスメーカーや工務店が無料でしてくれるって思っている。
工務店もハウスメーカーも「設計事務所に頼まなくても我社の設計も負けない・・」と押してくる。
施工(工事)者から見れば、設計事務所は目の上のたんこぶのような煩わしい存在なんです。
設計事務所がいなければ、施工者は細かな指示のある設計図書なしで
造る事もできるし、いつもと同じように・・・でつくりだし、
現場で組んでみて収まらないところはどうにでも処理できるし、
どんな仕上がりでも素人くらいはごまかせる。(言葉が汚くてすみません)
でも、設計事務所・建築家が「第三者としている」と、それが出来なくなる。
書面上の話しだけではなくて、実際の存在としてです・・・・。
何度も書きますけど、設計事務所に払う「設計料」って「設計図の製作費」じゃないんです。
設計事務所の業務の1つは、
住まい手さん・クライアントさん・・・つまりはあなたに成り代わり複雑な法規への解決策を考え、
工務店の見積もりを査定し、施工(工事)者がきちんと品質を担保しながら造っているかを確認すること。
そしてあなたは、工事の最初から最後までの期間を通して、
専門家のもとで「別の意味での安心」が得られるのです。
それでも、設計事務所に払う「設計料」がモッタイナイというのなら、そういう選択も一つの価値観。
住まいづくりでは「家」だけとか「庭」だけを考えるのではなくて、
その後の事もある程度は同時期に考えておきたいですよね・・・・・・。
空間を構成する「要素」になりますし、その「スペース」の使い方でも
居心地や使いやすさ・・・・・見える様子など、
沢山の事が変わってきますからね・・・・・。
家具屋さんでお話しを聞いたりする事もあるのですが、
全体のバランスを考えてコーディネートできればいいのですが、
家具単体で考えてしまう事や、その場で考えて「サイズ」の不具合などとのバランスを
どちら側も考えることは出来ない事のようでした・・・・・・。
せっかくの空間が家具で「居心地が悪くなる」こともあるという事です・・・実際に。
だからしっかりと「建築計画」の際にも「家具の事」を考えながら進めたいですね。
せめて「サイズ」や「形状」・・・・使い方等は・・・・。
サイズの件ですが、例えば・・・・椅子。
一般に出回っている椅子は大体ですが座面が高く(45cm前後)、
背の低い人や女性が座ると踵が床に届かずに、
なんとなく爪先だちのような格好になってしまうことがあり、
座り心地が全体的に悪くなってしまう場合がありますよ・・・・・。
椅子を考えるとき、できるだけ「見た目」も大事ですが実際に使うのですから
座面の高さ、やや低目に女性が座り易い少し低めのものを探すなど、
工夫するだけで、奥様の時間が心地よくなったりしますよ・・・・・ダイニングでの時間。
この高さだと男性が座るときでも、足を少し前に伸ばせば十分に座れます。
その辺りは「スペース」との関係も考慮が必要ですが、
リラックスタイムを何処で過ごすのか・・・・にもよりますよね。
椅子と身体との「接触する面積」によっても実は・・・居心地や落ち着きって異なるんですよ。
そんな思いをした事はありませんか・・・・・。
「飲食店」・・・・例えば・・・回転率を上げたいお店とそうではないお店・・・・・。
業種にもよりますがね。
同じcafeでも「椅子」の違い・・・・駅前店と郊外展などで「椅子」も違ったり。
そういう工夫をしながらの「計画」。