昨日の発表だが、登山、ハイキング、アウトドア系の情報誌を出版している山と渓谷社が、IT関連の出版事業などを手掛けるインプレスホールディングスの完全子会社となった。
月刊誌「山と渓谷」は、以前は日本一のアウトドア関係雑誌であったこともあるのだが、今や落日であったことは、業界人なら知っているから、あまり意外感はない。だいたい買収金額が4500万円なんだから、よほど赤字を抱えていたのではないか。
アウトドアの記事を書きたいライターは多いから、そうした人の中では憧れの舞台だったと思う。写真や編集の分野でも人気だったはずだ。売り込みも多いらしい。
実は、私も以前この会社の仕事をしたことがある。
しかし、とにかく原稿料が安いことで有名で、私なんぞ、ようやく振り込まれた額を見て、「何かの間違いではないか」と編集長に電話を入れたことがあるほど(笑)。同じことをカメラマンも言っていた。
そうなると、もう仕事はできないよなあ。書きたいだけでは仕事はできない。プロとしては。
IT企業に買収されたから、原稿料が上がるとは思えないけど、今後はどうなるのかなあ。インプレスは、ネット向け情報配信サービスに、蓄積したコンテンツを利用したいそうだが、ちゃんとまっとうな使用料支払ってくれること、期待しますよ。