20日、岩手県奥州市、群馬県渋川市、山梨県中央市、茨城県土浦市、宮崎県延岡市の5つの市が新たに誕生し、大合併前に3200を超えていた全国の市町村数は2000を切り1998となるそうだ。
国がもくろんでいた自治体数1000にはまだ遠いが、よくぞここまで減ったものだ。市町村数の内訳は、市が763、町が1006、村が229となる。おそらく一番減ったのが、村だろう。
ただし、市の中に村という地名を残すケースもわりとある。和歌山県の龍神村が田辺市龍神村になったように。
逆に、市に合併したのだからと、村を町にするケースもあるようだ。福島県都路村が、田村市都路町がよい例である。
これらの例から、町、村などに対する意識の差を感じる。関西は、わりと「村」であることを自慢する傾向があるのに対し、東北は「村」に遅れた田舎的イメージを持つのかもしれない。もっとも、市になりたい気持ちはどこでも強そうだ。多少権限も強まるようだし、大きいことはいいことだ、的感覚もあるのだろう。
そういえば奈良県明日香村は、「村」を残したいからと合併を拒否した。全国的にも反対運動が広がっていた。実は私も、20年も前に明日香村を取材した時、「人口的には町に昇格することもできるが、あえて村にとどまるのだ」と村の担当者が言っていたのを思い出す。
明日香村のブランドイメージを欲しくて合併を推進した周辺の市町は、明日香村の離脱で、合併協議会そのものを瓦解させてしまっている…(^o^)。