人生いろは坂

人生は山あり谷あり、そんなしんどい人生だから面白い。あの坂を登りきったら新しい景色が見えてくる。

ブラッドダイヤモンド

2007-09-15 17:07:59 | Weblog
 最近になって、アフリカをテーマにした映画がたくさん目に付く
ようになった。私がレンタルショップで最初に借りたのは「ホテル
ルアンダ」という映画であった。フツ族とツチ族という同じ国内に
住む黒人同士の間で発生した悲惨な事件であった。背景に何があった
のか、依然、謎のままである。

 アフリカの国内ではこのような内紛が耐えない。その一例を描いた
のが、この「ブラッドダイヤモンド」という映画である。舞台は
西アフリカにあるシェラレオネという小さな国である。
 反政府軍による容赦ない村々の襲撃。彼らの手によって無惨にも
村民は次々に殺されていく。政府側の候補者には投票できないようにと
手を切り落とされていく大人達。
 更には、拉致されて兵士(殺人マシーン)に育て上げられていく
少年達。武器を購入するための資金源であるダイヤモンドを掘り出す
ために強制連行されていく屈強な男たち。
 家族は離散し、生き残ったものは難民として強制収容に送られていく。
そして、そこからはいつ帰れるという当てもない難民生活が続く。

 かつてアフリカからは黒人が奴隷として輸出され、その後は象牙、
金、石油、ダイヤモンド等と先進国が必要とするものが次々に収奪
されていった。そうしたものを売ったお金が、大量の武器となって
自国民を殺し傷つける武器に変わっていった。

 ダイヤモンドの表向きの輸出はゼロであっても、その裏では大量の
ダイヤモンドが密売業者の手によって運び出されている。近年、国際
条約によってダイヤモンドの密売は厳しく取り締まられている。
しかし、需要がある限り密売はなくならないと言うのが、この映画の
私達に向けられた重い言葉であった。

 石油が必要だから石油を巡る国際紛争が起きるのである。それならば
石油をさして必要としないような世界を作れば良いではないか。少なく
とも私達のそう遠くない先祖までは石油も石炭も天然ガスも使って
いなかった。
 そして、資源があれば資源を有する者が優位な立場を占めるように
なる。日本のように何もないから資源を巡る国内紛争もなく、平和だと
言えるのではないだろうか。満たされているばかりが幸せな事ではない。

 さて、前回の「ダーウインの悪夢」と言い、「ブラッドダイヤモンド」
と言い、重い映画であった。しかし、これはアフリカの現実でもある。
アフリカ諸国に多くの問題を持ち込んでいるのは、私達自身である事を
もう一度考え直して見たいものである。

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