人生いろは坂

人生は山あり谷あり、そんなしんどい人生だから面白い。あの坂を登りきったら新しい景色が見えてくる。

森を育てよう

2008-09-13 14:55:20 | Weblog
 ここ岡山県や香川県では深刻な水不足に直面している。比較的
降水量が多いと言われておりながら西日本地方は昔から干ばつに
よる被害がしばしば起きている。

 日本は降雨量が多くても地形が急峻であるため大半の水は短時間
の内に海へ流れ出てしまう。そのために干ばつに備えて昔から溜め池
をたくさん作ってきた。その溜め池も田圃が少なくなるに連れ、一部
は埋め立てられ、一部は手入れもされず放棄されている。

 その上、生活には欠かすことの出来なかった井戸の多くは上水道の
普及によって使用されなくなり、その機能を失ったものが少なくない。

 また、生活の向上や工業化が進むに連れて、水の使用量が格段に
増えた。これが水不足に拍車をかけている。私が住んでいる倉敷市も
その例外ではない。

 倉敷市は一級河川の高梁川流域に開けた土地である。広大な干拓に
よる田圃と海に面した水島コンビナートがある。これらに使用する
水は膨大なものである。

 化学工場は電気以外に大量の水を必要とする。海水も利用されて
いるが化学工場で使う蒸気はすべて高梁川から取水した工業用水を
使っている。この水がなくなれば工場の運転を止めなければならない。

 私が勤めていた頃にも何度か取水制限があった。しかし、その都度
台風や大雨によって救われた。しかし、今年の天気は異常だ。梅雨に
も夏場にも、そして秋口の今もまとまった雨が降らない。ダムの水は
減り続けている。先日も倉敷市の広報車が水道の節水を呼びかけて
いた。

 香川県の高松市内は高地県側にある早明浦ダムに依存していると
聞いている。毎日のように渇水がニュースになっている。今は発電用
の水を使用しているようだ。いかに発電用とは言え限界があろう。

 大きな河川にダムを作ることも限界に来ている。また、ダムは自然
を犠牲にして作っている。ダムのために失ったものは少なくない。
そうした犠牲まで払って作ったダムの貯水量にも限界が見えている。

 ダムの水の大半は降った雨が森林に蓄えられたものである。実は
ダムが水を蓄えているのではなく、その周辺にある山々の木々が
蓄えた水が少しずつ放出されダムの水位を維持している。

 従って、森が蓄えた水の放出量より使用量が上回ればダムの水位は
下がっていく。当然の理屈である。従って、水不足の解消には使用量
を制限することと、ダムの上流や周辺の保水力を高くするしか方法が
ない。

 私は小学生を対象とした地球温暖化防止学習の際には、森に木を
植えることに力点をおいて話している。森の木々はCO2を吸収する
だけでなく水を蓄える力を持っている。

 森の豊かさや緑は人の心にも潤いを与えてくれる。森は動物たち
へ豊かなめぐみを与えてくれる。それだけではない。森は遠く離れた
海の生き物たちも育ててくれる。

 幸い、日本は古くから植林が行われてきた。ただ、付加価値の高い
杉や檜ばかりを植えてきたので木の種類に偏りがある。杉や檜だけで
なく色んな種類の広葉樹の森が必要だ。

 どうやら期待していた台風も中国大陸の方へ向いているようだ。
今のところ当分雨は期待できそうにない。

 実はこの記事の下書きをして寝ていたら夜中にすごい雨が降った。
久々にまとまった雨であった。うれしくなって玄関の戸を開けて
みると庭に降った雨が川のようになって流れていた。

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