人生いろは坂

人生は山あり谷あり、そんなしんどい人生だから面白い。あの坂を登りきったら新しい景色が見えてくる。

錦秋の有馬温泉

2009-11-20 21:07:27 | Weblog
 有馬温泉は日本有数の名湯だと言われている。古くは秀吉がこの地に
遊び、その妻ねねが愛した温泉だと言われている。

 こんなに近くにありながら、この地を訪れたのは先週の13日が
初めてであった。と言うのも、ある事情から、つき合いに行って
みましょうと言うことになって、この地を訪れたのだ。

 驚いたことに、山に囲まれた狭い盆地に良くもまあ、これだけの
建物を建てたものだと思うくらいに多くの旅館やホテルが所狭しと
建ち並んでいた。そして、今も新たに建設されていた。

 こうした建物の間を縫うように細い道路が何本もあり、両脇には
土産物店や民家が軒を連ねていた。

 有馬温泉には二種類の温泉が湧きだしていることでも有名だ。その
一つが金湯と呼ばれている鉄分で真っ赤になった温泉である。金湯とは
おおよそほど遠い、言ってみれば赤湯とも言うべき色をした温泉である。

 そして、もう一つは炭酸ガスを多量に含んだ銀湯という温泉である。
これも飲むと炭酸特有の舌を刺すような味がする温泉である。こうした
温泉の泉源と言われるものが町のあちこちにあって、こうした場所を
訪ねるだけでも楽しい。

 金湯と呼ばれる泉源付近の石垣や石畳は赤錆た鉄の色で染まっていた。
また、炭酸ガスを含んだ水は口に含むとラムネの炭酸が抜けたような
味がした。まさしく炭酸泉である。

 実は有馬温泉の近くの宝塚と言うところにも温泉がある。こちらの
温度はさほど高くはないようであるが、宝塚温泉と名が付いているし
街の中には炭酸煎餅なども売られている。この地域一帯に広く炭酸泉
は湧きだしているようである。

 さて、有馬温泉は非常に古くから親しまれた歴史のある温泉だと
言われているが、その地下泉源はどのようになっているのだろう。
近隣にそれらしき火山もなく、城崎温泉などからも遠く離れている。

 私達が訪れた日は天候が危ぶまれていた。しかし、着いた頃には
薄日さえ差すような天候に回復していた。しかし、一歩外に外に出ると
さすがに寒く、長くはじっとしておれないような気温であった。

 太閤橋を渡ると、そこは賑やかな温泉街であった。私達は荷物だけを
この日の宿泊先である兵衛向陽閣に預けて街へ出てみた。土産物店が
立ち並ぶ路地を歩き、特産品であるという有馬筆の店や竹細工の店に
立ち寄った。また、主要な泉源全てを見て歩いた。

 そして、観光案内所で聞いた瑞宝寺という名刹を訪ねた。ここは
紅葉でも有名なお寺であった。この日も平日だというのに大勢の人が
この地を訪れていた。境内一帯が紅葉の真っ盛りであった。かつて
太閤殿下もこの寺の紅葉を殊の外愛でたと伝えられている。

 さて、私達は翌日、六甲山をケーブルカーとバスを乗り継いで、娘
夫婦が住んでいる神戸に向かった。山一つ越えれば神戸である。

 この日はあいにく低気圧の影響もあって山には深い霧が立ちこめて
いた。半ば紅葉鑑賞はあきらめてケーブルカーに乗った。まるで雲の
中をゆくような感じであった。

 そして山頂を越えると展望は一気に開け、眼下には神戸港が間近に
見えた。そして神戸側をケーブルカーで下る頃になると雨上がりの
紅葉が朝日の中でキラキラととてもきれいだった。空は青く澄んでいた。
まさに六甲山は錦秋の頃であった。

 そして更に翌日は六甲山中にある神戸市立森林植物園に行った。
ここには世界中から集められたという色んな木々が植えられていた。
ここにも、この日大勢の観光客が訪れていた。池の周辺には様々な
色をした紅葉が今を盛りに美しい紅葉や黄葉を見せていた。

 孫の玄はドングリ拾いで一生懸命だった。最近はドングリだと見れば
ポケットに入れるのだと言っていた。この日もポケットはドングリで
はち切れんばかりであった。それにも関わらず、おしっこをするときに
トイレに何個かこぼれ落ちたと言って大泣きをした。ママが大急ぎで
代わりのドングリ拾いに走っていくような一幕もあった。

 こうして二日間、たっぷりと紅葉が進む有馬温泉や神戸の行く秋を
楽しんだ。
コメント
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