ザイルと焚火と焼酎と

ザイルを使う登山にちょっぴり憧れ、山中に泊まると焚火を囲み、下山後は焼酎でほのかに酩酊。いい加減なのんびり登山の日記です

熊倉沢左俣で滝の登攀や沢の下降のミニトレーニングを実践しました

2016年07月22日 | 沢登り/多摩川南秋川水系

2016/7/3  この春、僕が入会したYYDは沢登りと雪山がメインの山岳会です。でも、決して先鋭的ではなく、無理のないレベルで楽しむ、そんな雰囲気の会です。T口さんといろいろな話をしていると、YYDではこれまで沢の下降をしたことがないと言うので、沢の下降を計画してみました。それが熊倉沢左俣東沢遡行~西沢下降です。


▲タクシーで落合橋まで入り、林道を進みます。T口さんは熊倉沢が初めてですから、遡行開始点を自分で見つけてね、と言ってあります。案の定、遡行開始点を横目に林道をどんどん歩いて行きました。I城さんが気付いて、T口さんに声をかけました。
左俣に入った場所で沢登り装備を身に付けます。8:51ころ。


▲この時季、奥多摩ではこの白い花をときおり見かけます。花の名前はなかなか分からなかったのですが、いつだったかやっと分かりました。今回もすっかり忘れていて再度名前を必死になって探したのです。ギンバイソウ(銀梅草)です。写真はまだ蕾ですが、咲くと花弁は5枚で梅の花に見立てたようです。9:04ころ。


▲いよいよスタート。トップはT口さんです。この後、木橋から続いている仕事道に入りました。9:16ころ。


▲仕事道をそのまま進み、二俣手前で沢へ戻りました。写真はその二俣。まずは左の東沢を登ります。9:21ころ。


▲まずは小手調べの易しい2段の滝から。9:22ころ。


▲K田さんが小滝を登ろうとしています。9:24ころ。


▲すべてが小規模ですが、ナメもあります。9:27ころ。


▲ちょっと嫌らしそうな小滝が出て来ました。今日は短い沢ですし、ザイルワークの練習にもなりますから、積極的にザイルを出すようです。9:33ころ。


▲リードはT口さん、確保はI城さんです。T口さんが取り付いてみると、意外と難しいようです。9:37ころ。


▲この辺りから水流の中へ入ったと思いますが、この小滝の核心ですね。9:38ころ。


▲僕が2番目に登り、その次にI手さんが登ります。彼女は運動神経がいいのか、すいすいと登って来ました。9:48ころ。


▲すぐ上の滝をノーザイルで登っているI手さんを心配しながら見ているT口さん。エイト環をATCっぽく使っています。9:51ころ。


▲I手さんの次に登って来たI城さんがすぐ上の滝を登っています。9:53ころ。


▲再び小滝が出現。見た目はさほどでもなさそうですが、念のためにザイルを出すことにしました。すると、意外に手ごわいようです。リードしたのはK田さん。10:07ころ。


▲前回同様、僕、I手さんが続きます。10:13ころ。


▲左の山肌はミズの畑のようですね。10:22ころ。


▲次に出て来た小滝はザイルなしで越えて行きます。10:24ころ。


▲小さな沢ですからボサや倒木も多いです。沢は早くも源流の雰囲気。10:30ころ。


▲水はとっくに涸れてしまっています。10:55ころ。


▲まだ沢地形だけは辿っていますが、両サイドの尾根もすぐそば。11:03ころ。


▲「目の上の尾根が登山道かしら?」などと想像し始めています。11:17ころ。


▲とうとう沢地形から離れて、支尾根へ上がります。11:19ころ。


▲枯葉の下にギンリョウソウを発見! 11:23ころ。


▲いよいよ登山道間近! 11:26ころ。


▲登山道へ出て、3分ほど右へ歩くと熊倉山山頂でした。ここでひと休み。11:30ころ。


▲山頂で30分近く休憩し、今度は西沢の下降です。地形図で確認した地点から登山道を離れ、下へ下へ。11:58ころ。


▲水はまだ流れていないのですが、涸滝が出て来ました。太い木にザイルを巻き、懸垂下降します。12:19ころ。

この後だったでしょうか、この沢を登ってくるパーティーに会いました。T口さんが「水は出て来ます?」と聞いたのですが、「あんまり」との答え。その答えに違和感を覚えるのは僕だけではないと思います。


▲写真では分かりにくいのですが、けっこう急な下りなのです。枯葉で埋まった足元は底が見えないので気を付けなければなりません。でも、ここはさほど嫌な状態ではありませんでした。12:28ころ。


▲沢の下降では下方の状況がよくは把握できませんから、懸垂下降を多用することになります。この滝では40mザイルをフルに使用しました。12:38ころ。


▲小さくて見えないでしょうが、いまI手さんが懸垂下降中。写真中央ではK田さんとI城さんが待っています。その下のナメ滝はクライムダウンします。12:44ころ。


▲この滝あたりから水の流れがありますね。3mもない滝ですが、懸垂下降。僕が持って来ていた30mザイルをセットしました。13:03ころ。


▲上部で遭遇したパーティーの方が言っていた、水が「あんまり」ないとの答えの理由が中流域で分かりました。この写真の10分ほど前から沢の水が伏流して地上から消えたのです。13:24ころ。


▲ヒキガエル。水も出て来ました。13:26ころ。


▲やっぱり沢には水がなくっちゃ! 滝のクライムダウンも途中からドボ~ン! 13:35ころ。


▲この小さな隙間にも、最後はドボ~ン! 13:36ころ。


▲登ると易しい滝も、下りではけっこう気を遣います。K田さんがクライムダウン。13:41ころ。


▲沢登り2回目のI手さんには念のためのお助け紐連結で。13:43ころ。


▲東沢と西沢の合流点に戻って来ました。13:54ころ。


▲朝、沢装備を装着した場所で今度は装備解除します。14:02ころ。


▲木橋を渡って林道へ戻ります。14:27ころ。


▲今朝、タクシーで送ってもらった落合橋が見えて来ました。14:45ころ。


▲南郷バス停到着です。14:57ころ。

着替えを持って来ている人はここで着替えました。僕も上着だけを着替え、Tシャツに。パンツから全部着替えている人もいましたね。
I手さんは今日の暑さにちょっとやられたようでした。多分、暑い中での詰めが大変だったのでしょうね。

バスで武蔵五日市の五日市バス停で降りて、「音羽鮨」に向かったのですが、なんとなんと! 今日はお休み。その理由は秋川の多分何かの大きな催しなのでしょう、そこで出張料理を頼まれたのだそうです。スタッフは全員そちらへ行ってしまうのですから、仕方ありません。
別のお店を見つけなければなりません。そば屋さんに入ったのですが、料理は美味かったものの店の親父さんが何となく不機嫌そうな方で・・・・

最後にT口さんの沢の下降の印象をひと言。(会への山行報告より)
「降りられない滝は懸垂下降でおりながらの快適な沢下降でした。沢の中は涼しくて体力をさほど使う事もないですし、慣れない下降の足の運びに何度か足を滑らしましたが後半はだんだんとコツも分かってきました」