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575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

「猫のいる風景」

2021年02月13日 | Weblog


こしのゆみこ 1951年愛知県幡豆郡幡豆町の生まれ。幡豆町は市町村統合により現在の西尾市。実家は三河湾に浮かぶ兎島が望める風光明媚な地で「越野商店」というよろず屋を営んでいました。

「夏氷 皿百枚 越野商店」<こしのゆみこ>

ゆみこの父は「漁藍」という俳号を持つ俳人。ゆみこは父より俳句を学びます。1989年「海程」に入会し金子兜太に師事。海程は1960年代に俳壇で起こっていた伝統回帰の流れに対し、自由な表現を目指す前衛俳句の中心的な存在の同人誌でした。造形俳句の実践的な場として日本の俳壇に大きな影響を与えたといわれています。しかし、2018年に終刊。現在は2018年月創刊の「海原」に継続されています。

「金魚より 小さいわたしの いる日記」<こしのゆみこ>

ゆみこの第一句集は「コイツァンの猫」ふらんす堂刊。あとがきによれば「コイツァン」とはゆみこが訪れたイタリアの海辺の町。散歩しながらのぞく路地にはいつも猫がいた。と記されています。陶芸家でもあるゆみこは、コイッアンで見かけた猫の陶器を制作し句集の装画としています。シンプルな装丁。ページをめくるとあらわれる斬新な世界に惹きこまれていきます。

「砂糖菓子の 溶ける快楽 平泳ぎ」<こしのゆみこ>

ゆみこの第一句集「コイツァンの猫」の上梓と同時期に猫の陶芸作品を集めた「陶猫展コイッァンの猫」は銀座のギャラリーで開催されています。俳句が添えられたモノクロの写真と陶器の猫が展示。ゆみこの制作する猫たちは無表情に近く仏像のようなおだやかさを感じます。

「青ばかり 使う日子猫 抱きにけり」<こしのゆみこ>

1994年、ゆみこは俳句結社「豆の木」を結成。1996年には、有季定型、無季、口語、自由律を信条とする現代俳句協会の新人賞を受賞しています。

「紅葉かつ散る 空色にぬる おもちゃ箱」<こしのゆみこ>

こしのゆみこ。現在70歳。宗主である金子兜太は「芽吹きのはじまった枯れ木の中でぼんやりと、なんとなくにこにこと、そこにいるのである」とゆみこの不思議な魅力を述べています。ゆみこは独自の世界で猫たちと暮らしている感。


写真と文<殿>
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