575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

塩尻峠(塩嶺峠)      遅足

2011年10月30日 | Weblog
旧中仙道が塩尻から岡谷に入る峠が塩尻峠。
地元では塩嶺峠といいます。
峠は分水嶺になっており、岡谷側は天竜川が太平洋へ。
塩尻側は信濃川となって日本海へ。

写真は峠の展望台から諏訪湖を見下ろしたものです。
左が八ヶ岳、右に北岳。
写真には写っていませんが、富士山も見えていました。

  みづうみに突出て豊の稲田哉   高浜虚子

虚子の句に詠まれた稲田はみな街になってしまったようです。
この周囲一帯が塩嶺御野立公園です。
御野立とは、明治天皇がお立ちになった峠という意味もあるようです。
ここは、また小鳥の森としても有名で、日本の音風景百選にもなっています。
毎年5月から6月の毎週日曜日、小鳥バスが運行され、
東京などからも、バード・ウオッチングを楽しみに人が訪れるそうです。
このイベント、まだ戦後間もない昭和29年に始まったもので、
小鳥バスは、季語にもなっていたとか。

  おのかしし朝光にたつ木々ありて
       奥処はふかしもろとりのこゑ   中西悟堂

目的は紅葉見物でしたが・・・
今年はあまり綺麗には紅葉していませんでした。
峠からの景色は一見の価値がありますよ。      遅足 


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相聞の三十一文字や秋灯   亜子

2011年10月30日 | Weblog
☆能登・うまい句。でも、もしかしたら、おさまりすぎ?
☆値遇
☆静苛・「十」という数字を上手に詠んであるので感心しました。
☆狗子
☆郁子・大人の句ですね。
☆晴代・春に始まった恋。秋になっても続いています。
    灯の下で文を読んでいる。家族に知られないように。

作者・あこがれの世界を詠みました。

遅足の感想・こんな風にアコガレの世界が詠めるのは良いですね。
      生き方の問題かな・・・
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我が秋思昭和九年のほの暗さ    朱露

2011年10月30日 | Weblog
    昭和九年八月二十日に生まれたらしい。
    ゴミ箱を「兵隊乞食」があさっている。
    ボロボロの軍服を着た男を見て逃げた。
    昭和二十年八月へ日本はひたすら急ぐ。

               



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