おやじのつぶやき

おやじの日々の暮らしぶりや世の中の見聞きしたことへの思い

4月4日。清明。季節感のずれが激しい今日この頃。「花に嵐」、・・・ツバメ・雁・虹にまつわるお話。清明節・シーミー。。

2024-04-04 18:34:51 | 世間世界

 今日、4月4日は、「清明」。春分のあと、14日目。

清明(せいめい)とは万物が清らかで生き生きとした様子を表した「清浄明潔」という言葉を訳した季語です。花が咲き、蝶が舞い、空は青く澄み渡り、爽やかな風が吹く頃です。

こよみ便覧』には三月節に「万物発して清浄明潔なれば、此芽は何の草としれるなり」と記されている。様々な花が咲き乱れ、お花見シーズンになる。(「Wkipedia」より)

とありますが、今年の東京地方。やっと桜(ソメイヨシノ)の開花宣言。31日は28℃まで気温が上昇した、というのですから、異常気象というべきか。

昨日から曇り、のち雨。肌寒い。そして今日。サクラも曇天の下で、満開に。

近所の団地。このあいだの31日・日曜日は2分咲きくらい。それでも親子連れ、年寄りがお花見を。

久々の好天で足が向いたのでしょうか、久々の方ともお会いでき、・・・。

少子化が危機的な状況の日本、それでもけっこう子ども達の姿も。昔はもっともっといたのでしょうね。

去年は、もうすでに散っていましたが、今年は入学式の頃にもサクラがまだ咲いていて、満開の下で記念写真が撮れるかな?

しかし、確実に温暖化は進行しています。某高校の入学式の写真を15年くらい遡ると、歴然としています。

その高校は、サクラの種類も早咲きから遅咲きまで植えてあって、何もソメイヨシノだけがサクラではない、と。

今年は、サクラの木の下で新入生揃っての記念写真が叶えられそうです。枝垂れ桜、八重桜、・・・。

とはいうものの、サクラは咲き始めると、すぐに満開。今年のソメイヨシノ、はたしてどうか。昨日、今朝がたの雨で散り始めています。

「花に嵐」の譬えのように、しばらく寒気がやってくるようで、不安定な天気が続きそうです。

勧 酒  干武陵
  勧 君 金 屈 巵
  満 酌 不 須 辞
  花 発 多 風 雨
  人 生 足 別 離
書き下し文
  君に勧む 金屈巵(きんくつし)
  満酌 辞するを須(もち)いず
  花発(ひら)いて風雨多し
  人生 別離足る

井伏鱒二の訳
  この盃を受けてくれ
  どうぞなみなみ注がしておくれ
  花に嵐のたとえもあるぞ
  さよならだけが人生だ
 
 「花に嵐」は、「好事魔多し」ということでしょうが、漢詩の全体では、あるいは井伏の訳の方が分かりやすくて、むしろ「会うは別れの始め」とか、せっかくの逢瀬もいつかは必ず別れが訪れる。
 ま、いつか訪れる別れを見据えつつも、「人生意気に感ず」で、友人とのひとときを、その時々を精一杯楽しんでいくことが大切だ、くらいの意味合いでしょうか。
 「さよならだけが人生だから、この出会いのひとときを大いに楽しもう」

七十二侯では、

初侯 4月4日〜4月8日頃

玄鳥至 つばめきたる

ツバメが海を渡って、日本にやってくる頃。本格的な春と農耕シーズンを迎える時期です。

※「若いツバメ」は、年上の女性の愛人となっている若い男をさす俗語。

明治時代の婦人運動・女性解放運動の先駆者 平塚雷鳥と、年下の青年画家 奥村博史の恋に由来する。
平塚が年下の男と恋に落ちたことで、平塚を慕う人々の間で大騒ぎとなり、奥村は身を引くことにした。
その時、奥村から平塚に宛てた手紙の中で、「若い燕は池の平和のために飛び去っていく」と書いたことから流行語となり、女性から見て年下の愛人を「若いツバメ」いうようになった。(「語源由来辞典」より)

次侯 4月9日〜4月13日頃

鴻雁帰 こうがんかえる

ツバメとは反対に、冬の間を日本で過ごした雁が北のシベリアへと帰っていく頃です。

※「雁書」というのは、便り、手紙のこと。中国前漢の蘇武が、匈奴に捕らえられた時、自分の生存を知らせる手紙を雁の足に結んで放ったという故事からきている。そこで、中国では、「雁」は、遠隔の地の消息を伝える通信の使者と考えられている。

末侯 4月14日〜4月19日頃

虹始見 にじはじめてあらわる

春が深くなるにつれ、空気が潤ってくるので、この時期からきれいな虹を見ることができます。

※日本では、虹の色は一般的に外側から順に「赤・橙・黃・緑・青・藍 ・紫」と識別していますが、世界共通の認識ではありません。アメリカでは6色、ドイツでは5色と識別されているようです。アジア諸国、ヨーロッパ諸国の中でも虹の色に違いがあるようです。

(「ウェザーニュース」より)

付け足し

以下「ウェザーニュース」より。

「清明」は「清浄明潔(せいじょうめいけつ)」という言葉の略となっています。
「こよみ便覧」(江戸時代に書かれた暦の解説書)の清明の説明部分で登場しており、この時期は、草木を始めとした全ての物が活き活きとしており、清らかで美しいということを伝えています。

中国には清明節(せいめいせつ)という祝日があります。毎年4月の4日前後で、ご先祖様にご加護と平安を祈る日とされています。
清明節は、家族そろって祖先の墓に足を運び、お供えをしたり、お墓の掃除をするという習慣があります。日本でいうお盆のようなものですね。ちなみに、お墓を清めるという意味合いから、別名「掃墓節(そうぼせつ)」とも言われているそうです。

清明祭は、中国のみならず沖縄でも実施されています。「せいめいさい」ではなく「シーミー」と呼ばれ、二十四節気「清明」の期間に行うところがほとんどだそうです。目的は中国と同じくご先祖様の供養。

ただ、シーミーにはちょっと変わった点が。掃除などを済ませた後、お墓の前にレジャーシートを敷いて、お重に入ったごちそうを食べるという習慣があります。「え、お墓の前で?狭くないの…?」なんて思いますが、沖縄のお墓の前は、清明祭のためにきちんとスペースが設けられているようです。家族とワイワイ楽しみながら食事ができるということで、ご先祖様自身も楽しみにしている行事の一つかもしれませんね。

「春を迎えて郊外を散策する日」ということで、清明節は、掃墓節の他に「踏青節(とうせいせつ)」とも言われています。
暖かくなった清明の時期にはまさにピッタリです。

次の24節気は「穀雨」(4月19日)。


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