goo blog サービス終了のお知らせ 

おやじのつぶやき

おやじの日々の暮らしぶりや世の中の見聞きしたことへの思い

4月4日。清明。「花に嵐」が続いたあと、快晴。井伏鱒二。ツバメ・雁・虹にまつわるお話。清明節・シーミー。。

2025-04-04 20:45:45 | 二十四節気

 今日、4月4日は、「清明」。春分のあと、15日目。

我が家のささやかな花壇。

モッコウバラにはがたくさんのつぼみが。待ち遠しかった春を待ちわびたように咲き始めます。

ビオラ・パンジー。

        スプリングスノーフレーク・ナデシコ・アリッサム

清明(せいめい)とは万物が清らかで生き生きとした様子を表した「清浄明潔」という言葉を訳した語です。花が咲き、蝶が舞い、空は青く澄み渡り、爽やかな風が吹く頃です。

こよみ便覧』には三月節に「万物発して清浄明潔なれば、此芽は何の草としれるなり」と記されている。様々な花が咲き乱れ、お花見シーズンになる。(「Wkipedia」より)

とありますが、今年の東京地方。4月1日から冬に逆戻り。冷たい雨の日が続きました。

そして、今日。昨日までとは打って変わって快晴。

まだ春休み。にもかかわらず、子どもたちの姿や元気な声はありません。学童か保育園に行っているのでしょう。歩いている人は、年寄りばかり。

我が家のネコも外を眺めていてもつまらないのか、

                                                                                        すぐ退散。

ところで、今年の入学式。満開を過ぎた(はずの)サクラは咲き残っているでしょうか?

確実に温暖化は進行しています。某高校の入学式の写真を15年くらい遡ると、歴然としています。

サクラは咲き始めると、すぐに満開。今年のソメイヨシノ、はたしてどうか。3日間続いた冷たい雨と風で・・・。

まさに「花に嵐」の譬えのようだった3日間。

勧 酒  干武陵
  勧 君 金 屈 巵
  満 酌 不 須 辞
  花 発 多 風 雨
  人 生 足 別 離
書き下し文
  君に勧む 金屈巵(きんくつし)
  満酌 辞するを須(もち)いず
  花発(ひら)いて風雨多し
  人生 別離足る

井伏鱒二の訳
  この盃を受けてくれ
  どうぞなみなみ注がしておくれ
  花に嵐のたとえもあるぞ
  さよならだけが人生だ
 
 「花に嵐」は、「好事魔多し」ということでしょうが、漢詩の全体では、あるいは井伏の訳の方が分かりやすくて、むしろ「会うは別れの始め」とか、せっかくの逢瀬もいつかは必ず別れが訪れる。
 ま、いつか訪れる別れを見据えつつも、「人生意気に感ず」で、友人とのひとときを、その時々を精一杯楽しんでいくことが大切だ、くらいの意味合いでしょうか。
 「さよならだけが人生だから、この出会いのひとときを大いに楽しもう」

七十二侯では、(「暦生活」HP参照)

・初侯 4月4日〜4月8日頃

玄鳥至 つばめきたる

ツバメが海を渡って、日本にやってくる頃。本格的な春と農耕シーズンを迎える時期です。

※「若いツバメ」は、年上の女性の愛人となっている若い男をさす俗語。

明治時代の婦人運動・女性解放運動の先駆者 平塚雷鳥と、年下の青年画家 奥村博史の恋に由来する。
平塚が年下の男と恋に落ちたことで、平塚を慕う人々の間で大騒ぎとなり、奥村は身を引くことにした。
その時、奥村から平塚に宛てた手紙の中で、「若い燕は池の平和のために飛び去っていく」と書いたことから流行語となり、女性から見て年下の愛人を「若いツバメ」いうようになった。(「語源由来辞典」より)

・次侯 4月9日〜4月13日頃

鴻雁帰 こうがんかえる

ツバメとは反対に、冬の間を日本で過ごした雁が北のシベリアへと帰っていく頃です。

※「雁書」というのは、便り、手紙のこと。中国前漢の蘇武が、匈奴に捕らえられた時、自分の生存を知らせる手紙を雁の足に結んで放ったという故事からきている。そこで、中国では、「雁」は、遠隔の地の消息を伝える通信の使者と考えられている。

・末侯 4月14日〜4月19日頃

虹始見 にじはじめてあらわる

春が深くなるにつれ、空気が潤ってくるので、この時期からきれいな虹を見ることができます。

※日本では、虹の色は一般的に外側から順に「赤・橙・黃・緑・青・藍 ・紫」と識別していますが、世界共通の認識ではありません。アメリカでは6色、ドイツでは5色と識別されているようです。アジア諸国、ヨーロッパ諸国の中でも虹の色に違いがあるようです。

(「ウェザーニュース」より)

付け足し

以下「ウェザーニュース」より。

「清明」は「清浄明潔(せいじょうめいけつ)」という言葉の略となっています。
「こよみ便覧」(江戸時代に書かれた暦の解説書)の清明の説明部分で登場しており、この時期は、草木を始めとした全ての物が活き活きとしており、清らかで美しいということを伝えています。

中国には清明節(せいめいせつ)という祝日があります。毎年4月の4日前後で、ご先祖様にご加護と平安を祈る日とされています。
清明節は、家族そろって祖先の墓に足を運び、お供えをしたり、お墓の掃除をするという習慣があります。日本でいうお盆のようなものですね。ちなみに、お墓を清めるという意味合いから、別名「掃墓節(そうぼせつ)」とも言われているそうです。

清明祭は、中国のみならず沖縄でも実施されています。「せいめいさい」ではなく「シーミー」と呼ばれ、二十四節気「清明」の期間に行うところがほとんどだそうです。目的は中国と同じくご先祖様の供養。

ただ、シーミーにはちょっと変わった点が。掃除などを済ませた後、お墓の前にレジャーシートを敷いて、お重に入ったごちそうを食べるという習慣があります。「え、お墓の前で?狭くないの…?」なんて思いますが、沖縄のお墓の前は、清明祭のためにきちんとスペースが設けられているようです。家族とワイワイ楽しみながら食事ができるということで、ご先祖様自身も楽しみにしている行事の一つかもしれませんね。

「春を迎えて郊外を散策する日」ということで、清明節は、掃墓節の他に「踏青節(とうせいせつ)」とも言われています。
暖かくなった清明の時期にはまさにピッタリです。

それでは、小生も出かけましょうか!

次の24節気は「穀雨」(4月20日)。


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 神川橋~平塚駅。その7。平塚... | トップ | 隅田公園。4月4日・午後。枝... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

二十四節気」カテゴリの最新記事