このところ、純文学系では、女性作家が元気なようです。日本文芸家協会が編纂した『2009文学』でも、掲載された短編小説の3分の2が女性作家でした。
最近読んだ、鹿島田さんも元気な作家の一人です。「黄金の猿」三部作を中心に何編かまとめられています。
私小説的な要素を感じさせる中で、肉体と精神の微妙なずれの中で感じる心身の疎外感。その中で、マグマのように蓄えられた性的な怨念、こだわり、諦観」みたいなものが、押さえきれずににじみ出てくる、というような印象を受けました。
特に性的なコンプレックス(本来の用い方での)が、表象化されているところに、とても面白く、一気に読み終えました。
1976年生まれ。略歴に「17歳、正教会信徒となる」とあるように、宗教体験に基づく作風が感じられます。(高橋たか子さんなどクリスチャンの女性作家も多いですが)
川上弘美さんが一頃の独特のキレが失われて少し作風が変化して(センセイの鞄以来)ちょっと残念な中で、今後、期待できそうな作家の一人になりそうです。
最近読んだ、鹿島田さんも元気な作家の一人です。「黄金の猿」三部作を中心に何編かまとめられています。
私小説的な要素を感じさせる中で、肉体と精神の微妙なずれの中で感じる心身の疎外感。その中で、マグマのように蓄えられた性的な怨念、こだわり、諦観」みたいなものが、押さえきれずににじみ出てくる、というような印象を受けました。
特に性的なコンプレックス(本来の用い方での)が、表象化されているところに、とても面白く、一気に読み終えました。
1976年生まれ。略歴に「17歳、正教会信徒となる」とあるように、宗教体験に基づく作風が感じられます。(高橋たか子さんなどクリスチャンの女性作家も多いですが)
川上弘美さんが一頃の独特のキレが失われて少し作風が変化して(センセイの鞄以来)ちょっと残念な中で、今後、期待できそうな作家の一人になりそうです。