6月の終わりごろ、面白いアート展に行った。
アーティストは伊宝田隆子さん。
展覧会のハガキをもらった時、「?」なんじゃこのタイトルはと思った!
何となく鬱陶しい雨の日、気分をかえに行ってみた。人形町へ・・・
明治座へ行く時の人形町駅と違い、A5から地上へ出ると、まるで違う景色。
サラリーマンの街だ。
地図を頼りに歩き出すと、案外早く見つけ出した。
そのビル全体がアート関係で占められ、一階がギャラリーになっている。
1時からの映写を待つ間、置かれている資料をみると、1時間の間殆ど簡単に
いえば「寝ている姿勢から垂直に立つ」動作を映し出すだけ。
?人間が立つ一連の動作に1時間?
それをじっと観ていられるだろうか?疑問だ。
やっと、始まった。
オランダの市立美術館の開館前の1時間、彼女が尊敬してやまないアメリカの
画家バーネット・ニューマンの絵の前で行われた。
床に寝ている状態から垂直に立ち上がるまでをスローモーションで行い、それ
を同行したカメラマンが撮っている。
美術館側は開館に向け準備している様子が反響する音から感じ取れる。
画面はあくまでも彼女の動きのみ!
1時間弱かけるので、パントマイムよりゆっくりな動作。
何というか、段々その動きに魅せられるというか、飽きずにみてしまった。
体幹が鍛えられてなければ出来ない動作。
何年も前に観た舞踏家田中泯の舞台を思い出した。
たしか、身体を表現した舞台だったが・・・
赤いツーピースの衣装を身に着けているのだが、それが素材といいデザイン
といい機能性が素晴らしいと感じた。
雨の中面白そうと思って来たかいがあった。
若きアーティスト、次は何をうちだしてくるかな?注目したい。