無意識日記
宇多田光 word:i_
 



高速道路の比喩を眺めてみたい。自虐的ともいえる同曲の詞。ロジックとして光は、"一部だけをみると総ての車が1ッの目的地を目指して一本道を走っている様に見えるが、勿論1台々々は別の事を考えている"んだから「もしアナタが髪型や声のクセがよく似た2人を見つけたとしても、偶々"途中の道が同じになった"ってだけで目指すべき表現の意図は全然違う所にあるのよ」という事を云いたかった訳である。別に当時の諍いを蒸し返す気はないが、この比喩をどれだけのファンが受け止めていたのか私はよく知らない。得も云われぬ知的な擽りを内包した痛快な一節である。

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には道や乗り物の比喩が散見される。思いつくまま挙げると、タクシーに乗るトラベ,高速道路のParody,ミラーのCOLORS,虹色バス,等々。ルートという点では海路や深河もか。コレらは皆進むべき方向性への確信と不安についての記述だ。未来への比喩といえば解り易い。つまり前回触れた"まんまる"のイメージとは必ずしも合致しない。空間的な"道"を時間的に捉える記述で代表的なのは、然し、シンコレの表紙詩だ。進むべき"path"を行けばいつかは"home"に辿り着くという構造と整合するには世界が円環的であるか或いは世界総てを"home"に塗り尽くすか。乗るは地球、てなスケール感だな。

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