無意識日記
宇多田光 word:i_
 




ダボス会議で「Fly Me To The Moon (…in other words)」を歌ってから今日でちょうど22年、ヒカルがInstagramに三日月のピアス?の落とし物写真を掲載した。

https://www.instagram.com/p/C2wiyLOMK7d/

前回の投稿が「ロンドンの歩道にオリオン大星雲落ちてた」だったから、そちらからの流れもいいのよね。相変わらず、持ってるなぁ。

「22年前の今日」というのは、恣意的な日付のみならず、「見える星座がほぼ同じ」という普遍的な共通点もある。同じ星の下、19歳のヒカルは「Fly Me To The Moon (…in other words)」を歌い、41歳のヒカルは月の絵文字を呟く。なんとも小気味良い2024年初めての月末だ。

ヒカルの歌では月の登場は太陽ほどではない。寧ろ『東京NIGHTS』では『月などいらない』とまで歌っている…なんて話は今までも散々してきた通り。それを考えると『誰にも言わない』は月との和解だったのかなと思えなくもなく。『Can You Keep A Secret?』で『振り切れなくなる影』と歌っているのも、まるでどこまで歩いても月がついてくるのに怯えている様子に似ているなと思ってはいたんだけど、『誰にも言わない』では『One way street 照らす月と歩いた』と歌っていて、月がどこまでもついてくるならじゃあ一緒に行こうか、みたいな大人の余裕を感じるよね。つくづく、『誰にも言わない』も『SCIENCE FICTION』に入って欲しかったな…。

アルバムの方に入らないのなら、ツアーの『SCIENCE FICTION 』の方に期待したくなる。

前回、6年前の『Laughter In The Dark 2018』では『Kiss & Cry』に『Can You Keep A Secret?』が差し挟まれていた。素晴らしいサプライズだったと思うが、音楽的にはかなり無理矢理で、何よりこの2曲を結び付ける直接的なアピール性に欠けていた。

だが、今ならもっとわかりやすいアピールでこの手法を援用できるだろう。単純に、アンサーソングを繋げばいい。『Can You Keep A Secret?』に対して『誰にも言わない』、『Movin’ on without you』に対して『キレイな人(Find Love)』を、という風に。

だが、今挙げた4曲のうち1曲しかベスト盤に収録されてないからな…やるなら今回のツアーではなくて、次回以降になるかなぁ…。どちらかといえば今回は、ベスト盤に伴うツアーなのだから、宇多田ヒカルを初めて観ますな人たちの方にフォーカスした選曲や編曲になりそうで。あまり玄人好みな捻った事をせず、ストレートに名曲を披露するような、ね。ヒカルパイセンも『まわり道には色気が無いじゃん』って歌ってますし…って、嗚呼!やっぱり『誰にも言わない』が収録されてて欲しかったんじゃん私はっ!(他にもそんな曲だらけだけども)

…それでふと思い出したんだけども。“one way street”ってまずは「一方通行」って意味なんだけど、他にも「見聞きした事をよそでしゃべらない人」という意味もあるそうな…という話をこの日記でしたかしてないか記憶があやふやなので、念の為にここにこうして書いときますね。つまり、『One way street』≒「誰にも言わない人」ってことなのね。そんな隠された意味もある歌詞なのでした。ちゃんちゃん。


追伸:タイトルに書いた”on the road”には「コンサート・ツアー中」って意味も、あるのよさ。なので、「三日月がこれから旅に出るよ」ってとこですね。

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「君が心をくれたから」第4話、冒頭付近でPiano Style Ver.がちらっと流れ、歌の方は第3話までと同じく終盤にがっつり流れた。新しい音源領域の披露はなかったものの、ドラマが進むにつれこちらも歌のありように馴染んできてるかな。なるほどこれが視聴習慣というものか。そりゃあドラマ主題歌はヒットしやすいわね(今更)。

そのドラマの内容はというと、少しお話の進みが遅いかなという印象。嗅覚を失うまで第4話丸々使ったんやな。このペースだと『何色でもない花』リリース日の2月12日放送の第6話がどんな展開になるやら。

その2月12日、日付が変わると同時にリリースで大丈夫なのかしら? ヒカルの歌が直接ネタバレになるとは思わないけど、そこまで引っ張ったのなら「ドラマ第6話終了と同時に配信開始」でもいいような気がする。視聴者の中には主題歌をフルコーラスで聴けたおかげでドラマの視聴継続を辞めてしまう人が…在るとしてもうちのタイムライン上だけかな!? 逆に、フルコーラスで聴く事でドラマの内容が気になってくるというのもあるかもしれないわよね。こんな歌詞がマッチするドラマなんてあるの!?っていう興味。例えば『Gold  〜また逢う日まで〜』の『プラチナもダイヤモンドもアンドロメダも勝負にならぬ』って歌詞を先に聴いたら、「手に入らないチケットやダイヤの指輪をプレゼントするより星空の夜景を見せるより更に胸キュンなやり口ってどんなのがあるんだ!?」と思わせられるかもしれない…とかいう例には無理があるものの(折れた)、ヒカルの歌はそれくらいの強さを持っているというのは間違いのないところ。

あとは、次の新曲(タイトル未定)との兼ね合いだよね。こんな短期間に矢継ぎ早に新曲が発表されるだなんて…オリジナル・アルバム発売前は結構あるか。『Fantôme』なんか直前に『二時間だけのバカンス』と『道』を発表して畳み掛けたもんねぇ。ミリオンセラーへの強力な後押しになった。今回の『SCIENCE FICTION』も、新曲2曲がどれだけ話題になるかで売れ行きも変わるだろうかな。どうかな。


いろいろ細かい事書いてるけど、発表になった『何色でもない花』のジャケ写が全部持っていってる感が今はいちばん強いやね。写ってる人も綺麗だし、ひとつの写真、ひとつの絵としてまず美しい。歴代屈指のジャケットになるわ。これ、EPとかでフィジカルリリースしてくんないかなぁ。このジャケットを部屋に飾りながらレコードに針を落として『何色でもない花』を堪能したいな。なんとも、勿体無い事であるわ。せめて、『SCIENCE FICTION』の限定版にでも、この写真が同封されてる事を祈りますですよ。

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昨年の国内映画興行成績が発表された。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240130/k10014340641000.html

「第1位から第4位までは総てアニメ作品」で「キングダム 運命の炎」が第5位ってことは、え? 昨年の実写映画興収No.1なんすかキングダム? えらいええとこのタイアップとってたんやねぇヒカルパイセン。『Gold 〜また逢う日まで〜』もそれだけ沢山聴かれてたって事か。有り難い話です。ならば案外『SCIENCE FICTION』で『Gold〜』が初CD化なの、結構なセールスポイントになるんかな。どうなんだろな。ジャンル的にかなり畑違いな事を考えると、若い人にはこれで宇多田ヒカルを初めて聴いたというケースもあったかもしれない。そういう方がいらしたら是非「 #あなたの宇多田ヒカルはどこから 」タグを使って呟いてみて欲しいものですが。思ってたより有名な曲になってるのかもね『Gold〜』って。


今日は他のニュースもあったぞ。

「日本レコード協会2023年12月度ストリーミング認定で、宇多田ヒカルの「道」がゴールド認定されました。
https://www.riaj.or.jp/f/data/cert/st.html
月次認定作品:2023年 12月
邦楽 ゴールド  道  宇多田 ヒカル」
https://x.com/tomineen/status/1752151185858179196?s=46

例によってストリーミングのゴールド認定は「5000万回再生」だ。同曲収録のアルバム『Fantôme』は2016年当時フィジカルとダウンロード合算で100万枚を超える大ヒット作になってしまった為、かなりの人がストリーミングでは聴かずに来ている中でのこの達成はなかなかにカッコいい。『Fantôme』はどの曲も素晴らしいが、「一曲だけ削った時に最もアルバム全体の印象が変わってしまう曲」はこの『道』になるだろうね。それくらい、このアルバムの、いやさ第二期宇多田ヒカルの「顔」となった楽曲だから、こたびのゴールド認定はとてもめでたいのだ。

故に『道』は当然のように初のベスト・アルバム『SCIENCE FICTION』にも収録されている。そりゃそうだよね外せないわよねこれは。今確認したら「Amazon Music Unlimited」初年度年間3位だったぞ。ほぼ2018年の集計だから発売から1年以上経ってからのランクイン。ロングヒットだったんだなぁ。というか定番曲になってたってことかな。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000903.000004612.html

っとと。そういえばまだ『SCIENCE FICTION』のランニング・オーダー、曲順は発表になってないわよね? 恐らくCDだと2枚組なので、1枚目はリレコーディング曲からスタート、そしてそのあとにリミックスが並ぶと仮定すると、2枚目の1曲目はこの『道』になるんじゃないかなぁ? 幕開けとか始まりとか、似合うよねこの曲は。ああでも、トレイラーのバック・グラウンド・ミュージックだった『One Last Kiss』も有力候補か。これは意見が割れそうだね。そもそもどうやって曲順が決まってるかもわかんないしな。

なお、最後の曲だけはわたくし、『BADモード』だと思ってるぜよ。だってこの曲、最後の歌詞が

『エンドロールの最後の最後まで
観たがる君の横顔が
正直言うと
僕の一番楽しみなとこ
楽しみなこと』

なんだもの。これで締め括って欲しいんですよ。

…え? 前に言ってた『Gold〜』の『また逢う日まで』はどうなんだって?? 2023年実写映画興収No.1作品のエンディング・テーマ曲がシメってのもエポックメイキングで魅力的だわね、うん。でもやっぱりあれは、このフレーズはコンサートのラストだよ! お家でCD聴いててああこれでラストだなと思えるのはお別れの言葉より『エンドロールの最後の最後』の方だと思うよ。

…だなんてあれこれ言ってますけど果たしてどうなりますやら、ですね。もしSCv1同様時系列順だったら……ああでもそれでも2枚目の1曲目は『道』になるか。ラスト曲は新曲3曲になりそうだけれども。一体全体『SCIENCE FICTION』の曲順はどんな設計図に基づいて描かれているのか、正式発表を待ちたい所ですね。

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リリースまで残り2週間を切ったこのタイミングで『何色でもない花』の配信ジャケットが公開になった。綺麗。もう何なの。語彙が無いよ。

撮影地は帯広という。北海道か。ちょうど昨日引用したメッセを開いて圭子さんが札幌で育ったからとヒカルが小さい頃何度か足を運んだことがあるというエピソードを読んでいたので、あぁ今回ツアーで北海道の公演が無いけれど、追加公演かフェス出演かないのかなと思っていたところだった。札幌と帯広だと随分距離があるけどね、北海道に行ったことのない身としては同じ北海道なのだ。…雑だな!

そういえば、一昨年のNetflixドラマ『First Love 初恋』も舞台の半分は札幌だったか。あのドラマは高校時代と現代を行き来しながら─つまり、『First Love』が大ヒットした1999年の札幌と『初恋』がリリースされた2018年の東京を行ったり来たりしながらストーリーが進んでいったのだっけ。あら、今やってる「君が心をくれたから」もそうだわねぇ過去と現在を頻繁に行き来する構成。…場所は長崎だけども。

こういうのが似合うのも、ヒカルに歴史が出来たからだろうかな。リスナーとしても昨年の『40代はいろいろ♫』で歌われた『First (Live 2023)』を聴きながら、同じ歌を同じ人が約25年の月日を経て歌うのを感慨深く味わっていた。

今度の『SCIENCE FICTION TOUR 2024』は、その集大成というか、15歳でリリースした曲から41歳でリリースした曲までを41歳のヒカルがまとめてまるごと歌う訳で、何が昔と変わらず、何が昔と変わったかをじっくりと堪能する機会となるだろう。…チケットが当たればだけど。そのうち映像商品出してくれると思うけどね。その前に生配信と映画館ライブビューイングに期待したいが。

その「比較の仕方」だが。ライブ・バージョンを聴いて脳内のオリジナル・トラックと較べるという、いつもやってる聴き方がひとつ。もうひとつは、この間『光(Re-recording)』の話で出た、直接歌声を突き合わせる方法がひとつ。とはいえ、ライブでそれを大々的にやってしまうと「生歌じゃないじゃないか」と斜めからの反応を得てしまいそうなので、演出の一環としてちょこっと見せる、という程度になるのかな。

そうなってくると期待したいのが、インターミッション、幕間休憩の企画である。2004年の『ヒカルの5』では『サングラス』のスタジオ・ライブ映像が披露されたし、『Laughter In The Dark Tour 2018』では又吉直樹との喜劇映像が上映された。今回も、開場時間が早いことだし、何らかの幕間企画が差し挟まれると予想出来る。

ならばここは、過去映像を振り返るタイムにするのがシンプルでいいかもしれないね。未公開のメイキングとかどうだろうか。ちとウケる客層が限られるか。既出の映像であっても、観客が「懐かしい!」と喜んで貰えるならOKだろうかな。ただ流すだけでは芸が無いので、そこをどう演出するかが見ものになる。でも本編で生歌として聴きたい曲を使うわけにもいかないし、アイデアがベタな割に案外難しい企画になるな…。

それに、笑いを取りたい根性がどうしてもヒカルにはあるからね。その又吉劇場もそうだし、デビューライブのゲストはミュージシャンではなくお笑いグループのネプチューンだった。だったら今回もどこかで笑いを取りに来たいと思っているのかな。『何色でもない花』のジャケ写の美しさとのギャップが凄まじいが、美女だって面白い事が好きなのだ。どんな企画が採用されるかはわからないが、きっと楽しい幕間になるだろうさ。

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ツアーとなるとどうしてもこっちとヒカルの間で価値観の齟齬みたいなものが顕在化しちゃうのよね。昔からの悩み。

何の話かといえば。あたしゃヒカルがその日調子悪かったら率先してコンサートを中止して休養に当てて欲しいと思うのよ。当然自分が観に行った公演であってもね。地球の裏側(リオデジャネイロとかね。行ったことないけども。)まで遠征に行ってたとしても。それで喉を潰す結果になるのなら歌わないで欲しい。この星の宝であるその喉を酷使するなどもってのほかだと。喉ってのは一晩の無理が何年も祟りかねない。筋肉だからね、スポーツ選手の怪我と変わらんのですよ。ニュースでも時々報じられてるよね、選手が怪我してそのシーズンを棒に振るとか引退に追い込まれるとか。歌手も自らの肉体を駆使してパフォーマンスする点では同じなので、兎に角今後のキャリアのためにも、引くべきラインを安全側に大きく倒して欲しいところなのです。

ところがヒカルさんが公演を休む(中止・延期する)のを蛇蝎の如く厭っているのは昔からのファンならご存知でしょう。

https://www.sonymusic.co.jp/Music/Info/utadahikaru/from-hikki/index_97.html

この時のメッセを読んで「いやいや、うちらなんか具合悪かったらもっと気軽に仕事休むんやで…そこまで悔いなくても…」とこちらが申し訳なくなってしまった人は数知れず。確かにこの時は公演直前というタイミングの悪さもあったし、代えのきかないスーパースターならではの責任の途轍もない重さってのもあっただろうけど、いや急に体調悪くなることだってそりゃあるよね…そういう時はゆっくり休んでよ…とこちらは思うんだよ。

『UTADA UNITED 2006』の時も、手術寸前になるまで喉を痛めながらも総ての公演を歌い切った。確かに、どれだけ危うかろうと結果が総てであって、この時のヒカルは見事に「賭けに勝った」のだし、以降のコンサートはしっかり「ツアー全体でのペース配分を守る」コツを掴んだ為、今やヒカルの不調を憂いる機会はほほない。素晴らしいプロフェッショナリズムなんだけど…やっぱりそれでも、今でも「具合が悪くなったら躊躇わずに休んで欲しい」と思ってしまう。そう言われることがヒカルのやる気を削ぐかもしれないというリスクを重々承知の上であっても。

何故ヒカルさんはそこまでステージを休もうとしないのか?と考えた時に浮かぶのは、やっぱり歌手・藤圭子の存在よね。どんな時でも、旦那とケンカしてる最中だろうが何だろうが時間になったら必ず舞台に立って歌い始める母の後ろ姿が原風景として強烈に焼き付いてるんじゃなかろうか。つまり、ヒカルにとって歌手とは「何があろうと舞台に立って歌う者」なのだろう、と。

更にヒカルのモスト・フェイバリット・シンガーであるフレディ・マーキュリーがクイーンに遺した最後の名曲(と言い切ってしまう)のタイトルが“The Show Must Go On”だからね。「ショーを止めちゃダメだ」。フレディが亡くなったのはヒカルが8歳の時だから、これまた魂に刻み込まれてる言葉なのかもしれない。

となると、ヒカルが何があってもステージに立とうとするのはもうアイデンティティそのものなので、その気迫と気概に水を差す気にもならないのさ。ジレンマ。

だが現実においては、「そこまでいかなければいい」のだ。健康に安全に、ツアーを滞りなく乗り切ってくれればそれで何の問題も無いのよ。齟齬やジレンマに全く辿り着かなければ何の問題も起こらない。現実はそんな都合よく行かない、と言いたくなるのもわかるけど、そこは貪欲にいきたいわ。プレミアム・チケットのもたらす収益総て注ぎ込んででもヒカルの健康と安全をケアして貰いたいものですわ。兎に角今、ここから9月1日まで、何をいちばんに祈りたいかといえばヒカルパイセンの健康と安全なのでした。…って、あれ?これって別にツアー時に限らずいつもそうか…そうですね…毎度SNS更新された時に最初に口をついて出るの「元気そうなのを知れてよかった」だもんな。何も特別なことは、なかったわ。ツアーがあろうがなかろうが、毎日無事で穏やかな一日を過ごしてくれている事を、相も変わらず祈っていますよ。

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今日は正午から全国ツアー『SCIENCE FICTION』のチケット抽選申込応募受付が開始される。私はというと

「期間中、申込内容の変更・取消が何度でも可能か?」

の一点のみ確認したら初日は終了。一ヶ月あるからね、のんびり検討しますよ。


さて本日はドラマ「君が心をくれたから」第4回の放送だけど、同番組のサントラについて一昨日公式からこんな呟きがあった。

「ドラマ第3話で使用された
「何色でもない花 Piano Style Ver.」も収録されるとのこと。ぜひチェックしてみてください。」
https://x.com/hikki_staff/status/1751060221861212498?s=46

おーきたきた。無事にサントラに『何色でもない花』のインストが収録されるようだ。名称は「Piano Style Ver.」か。

今の所トレイラーで聴ける『何色でもない花』のバックトラックはピアノの音色が主体なのだが、その音色が妙に独特で、手で弾いてはいそうなものの恐らくシンセサイザー(21世紀にこの単語使うと最早アナクロ感が凄いね)の鍵盤楽器なのだろうかな。アップライトやグランドピアノのの音色ではない気がするので、そういった正統的なピアノで録音されてそうな「Piano Style Ver.」とは是非音色の聴き比べをしてみたいところ。

「君が心をくれたから」のBGMはテーマメロディがハッキリしていて私好みなのでサントラ全体にも期待をしている。そしてこれまた恐らく、サントラ全体が主題歌たる『何色でもない花』を念頭に置いた音作りなのかどうかも気になるところだ。

もし仮に、サントラが主題歌を聴いた上で作られているとすると、そのサウンド作り、特に楽器の選び方に関しては共通するものがあるかなと思われる。裏を返せは、現行ドラマ内で鳴っている楽器は『何色でもない花』のフルコーラスのどこかで使われているんじゃなかろうか。

そのつもりで耳を傾けてみると、聞こえてくるのはまず一も二もなくピアノでこれはもう既にトレイラー部分でフィーチャーされているので確定だ。次に耳に残るのは室内管弦楽、弦楽四重奏プラス木管楽器あたりか。弦楽隊は宇多田ヒカルの場合ツアーに12人規模(…何人だっけ?(汗))を連れ回しているくらいなので今や常連の楽器隊だ。なので今回注目したいのは管楽器、オーボエやクラリネットの方だか。

宇多田ヒカルで管楽器といえば金管楽器、『荒野の狼』で聴ける華やかな喇叭隊なんかも思い浮かぶが今回は木管楽器の模様。過去の楽曲でいうとこちらは真っ先に『WINGS』のフルートが思い浮かぶ。あれもまた、ピアノによるイントロダクションが印象的な楽曲だった。『何色でもない花』が『WINGS』を彷彿とさせる曲調になるなら同曲大好き人間としては素直に嬉しい。

『Making Love』で

『私を慈しむように
遠い過去の夏の日の
ピアノがまだ鳴ってるのに
もう起きなきゃ』

と歌ってるのを聴いて、「ヒカルにとってピアノという楽器は記憶に根差したものなのだな」と感じたけれど、今回の『何色でもない花』もそのピアノを中心として豊かな楽想を奏でてくれているに違いない。願わくばそのピアノの調べが皆さんの将来の「遠い過去の夏の日の思い出」と、なっていますように。

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さて、現時点で触れようがないのが、

・新曲(タイトル未定)

これだよね。ある程度予想はしていたとはいえ、それでも『何色でもない花』に続いてもう一曲新曲が聴けるとは僥倖も僥倖。感涙に咽ぶ他ない。だけど今の所何も予想は思いつかない。ひたすら嬉しいだけだね。

この曲、単純に言って『Gold 〜また逢う日まで〜』とも『何色でもない花』とも違う曲調になるんだろうね。フルコーラスでの奇天烈な展開で目を白黒させられた『Gold〜』、そして既にトレイラーで聴けるものとは全然別な曲調がドラマ「君が心をくれたから」の毎回の次回予告の裏で薄ら聞こえてきている『何色でもない花』。こんな独創的な曲構成を持っている(or 持っていそうな)2曲と似た曲を作れったって早々は作れそうにない、けれども。こうなったら逆に全く何も予想できない脳味噌白紙の状態で新たに新曲が聴けるんだと開き直ろうかな。予想好きな無意識日記の普段の芸風に反するがね。やれやれw


でだ。ここで気になってる点がひとつあって。

・『Gold 〜また逢う日まで〜』
・『何色でもない花』
・新曲(タイトル未定)

この3曲が、初のCD化になるわけでしょ。というか、初のアルバム収録になるのでしょ。だったら訊きたい、この3曲は、次の宇多田ヒカルのオリジナル・アルバムにも入るの?と。

これとよく似た例を長いファンは知っている。『COLORS』だ。同曲のシングル盤発売日は2003年1月29日。そのあとオリジナル・アルバムのリリースを挟まずに翌2004年3月には『Utada Hikaru Single Collection Vol.1』の最後のトラックとしてこの『COLORS』は収録された。これが初のアルバム収録。そのタイミングと収まりの良さからもう『COLORS』はここが終の住処でいいんじゃないかとか思っていたのに蓋を開けてみたらこの子は、2006年6月発売、つまり3年以上経過した4枚目のオリジナル・アルバム『ULTRA BLUE』のど真ん中に居座っていたのだ。まるで、「後から私の周りに次々と新曲たちが集まってきたのよ」とでも言わんばかりの態度のデカさでね…。いやま、態度がデカいとかは単なる妄想なんだけど(笑)、あんまりにもシレッと鎮座していたもんだから「これでいいのかヒカルさん」とついつい思ってしまったわ。何しろ、間に、日本語アルバムでないとはいえ2004年9月日本発売の『エキゾドス』挟んでるからね? 宇多田とUTADA両方聴いてた身にとっては「随分前の曲が新曲みたいな顔して堂々と出来たてホヤホヤのニューアルバムに居てくれてるな!」という気持ちもなくはなかったのですよ。けれどいざアルバムを通して聴いてみたら「参りました。あなたはそこに居ないといけないです。」ってなったんだわさ。確かに、アルバムの出発点ここだったわ。『COLORS』だったわ。「画集」がコンセプトであるアルバムの中心に御坐すのが「色」。納得するしかなかったわ。

…と、いうように。アーティストの創造性には継続性というか、「この曲を作ったから次の曲がある」的にお互いの繋がりの中でコンセプトが浮かび上がってくる傾向があるので、今回の(『Gold』を含む)新曲3曲も、一度ベスト・アルバムに収録されたからといって次のオリジナル・アルバムに入らないとは限らない。これらの曲がアルバム全体のバランスをとってくれることもあるだろう。実際、『ULTRA BLUE』を『COLORS』抜きで聴いたら物足りないもんね。(まーそれはどの曲にも言える事だけどさ)

一方、全く逆の例もあって、それが『Utada Hikaru Single Collection Vol.2』のDisc2の5曲。『嵐の女神』『Show Me Love (Not A Dream)』『Goodbye Happiness』『Hymne à l'amour 〜愛のアンセム』『Can’t Wait ‘Til Christmas』だ。シングル・コレクションは当然オリジナル・アルバムではないが、今回『SCIENCE FICTION』が「宇多田ヒカル初のベスト・アルバム」と紹介されている事からもわかる通りベスト・アルバムでもない。なんとも微妙な立ち位置のアルバムの2枚目に、真っ新な新曲が5曲収録されていて、それでいてその後のオリジナル・アルバムには収録されていない。

『COLORS』の場合はそもそもシングル・コレクションのリリース・プランが無い頃のシングル盤リリースだった。一方SCV2D2の5曲はシングル・コレクションのリリースに合わせて制作されたものだったという違いはある。だけどともあれ、結果としてではあるが、非オリジナル・アルバムに初収録された楽曲が後のオリジナル・アルバムにも入った例と、入らなかった例、両方が観測されている訳だ。

今回の『SCIENCE FICTION』の3曲がどちらに転ぶかは、まだ全然わからない。しかし恐らく、その全容が明らかになり、そこに託された現在進行形のアーティスト/コンポーザー/クリエイターである宇多田ヒカルの創造性が今どこらへんに在るのかが明解になっていくにつれ、新曲たちのポスト『SCIENCE FICTION』時代に於ける処遇が決まっていくんだろうな。それを見極める為には、まず音源をしっかりチェックした上で、やはりリアルタイムなライブ・パフォーマンスを通じて言語化できない領域のセンスとクリエイティビティを、本人から直接受け取りたいんだぜ。週が明けたらさぁコンサートへの抽選応募受付が始まるぞ。もちろん私は、ゆっくりのんびり後からついていきますですよっと。

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そういえばそうか、全国ツアー『SCIENCE FICTION』の日程って、パリオリンピックと丸かぶりなのね。『SCIENCE FICTION』が7月13日から9月1日までの約50日間、オリンピックが7月26日から8月11日までの16日間とパラリンピックが8月23日から9月8日までの16日間。なんかちょうど8月中旬がぽっかり空くところまで似てるんだな。

Hikkiファンにスポーツ好きは取り立てて多いということはなさそうだけど、テレビで取り上げる番組を視聴するという意味では観る人は多そうねオリンピック。あたしは相変わらず卓球競技を観るので手一杯になるだろうけど、伴っていろんなニュースも目に入るので、同じく関心のある層に分類されそうだな。

今回ヒカルがツアーで回る施設の中でオリンピックに関連が深いものといえば代々木第一体育館があるわね。何しろ元々ここは1964年の東京オリンピックを開催する為に建てられた施設。競泳が行われたことからも分かる通り別名「代々木オリンピックプール」だもんね。2020年の東京オリンピックとパラリンピックでも使われてましたな。

斯様に、日本でアリーナ&ホールツアーを催行するとなるとスポーツ関連施設にお世話になりがちだ。プロスポーツの動員数全体と演奏会全体の観客数の比較とかはしたことがないけど、今回は会場に選ばれなかったもののコンサートの聖地として名高い日本武道館だってその名の通り柔道や剣道などの武道会場なんだしな。そんな中、音楽の演奏会専用・優先の会場が最近増えつつあるのは、喜ばしいことですわ。


それで昨夜、ヒカルさんがInstagramを更新しておりまして。

https://www.instagram.com/p/C2hiW9mMr-p/

もうどうみても『SCIENCE FICTION』のアートワークにしかみえないけど、どうやら偶然撮れたものらしく。もってるなぁヒカルパイセン。

んで『last night in Hammersmith』って書かれてて。おぉ、じゃあ誰かのコンサートだったのかな?と思って1/24の日程をみてみたらイギリスのコメディアンの人のショウの日だったので、果たしてそれを観たかは不明だ。

今はそのハマースミスのコンサート会場は「イベンティム・アポロ」という名前だが、半世紀前は「ハマースミス・オデオン」という名で世界的に有名なコンサート会場だった。Wikipediaにも書いてある通り、かのヒカル大好きフレディ・マーキュリー(Animatoに出てくるF.Mercuryさんですね)を擁する英国のロックバンド、クイーンがクリスマスコンサートを開いた会場としても名高い為、きっとヒカルは今でもハマースミスって呼んでると思うんだよね。渋谷公会堂がCCレモンホールになってた頃も構わず渋公って呼んでたのと似たようなもんで。

なので一昨日の晩とやらもコンサートを観に行ってたのかなと思ったけど、そうじゃなかったのかなぁ? …いやもしかして、この夏のツアーでヒカルさん、「舞台に立つ方」として関わったりします!? わかんないけど、いつか立てたらいいねぇ。


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「ツアーと連動するベストアルバムに収録される再録曲は、ライブ向けのアレンジになっているだろう」と予想する中で、その再録曲に『traveling』が含まれている事にほくそ笑まずにはいられない。単に好きな曲だからなんですけどね。

既述通り、『traveling』はその発売以来、宇多田ヒカル名義のフルコンサートで歌われなかった事はない。2004年『ヒカルの5』、2006年『UTADA UNITED 2006』、2010年『WILD LIFE』、2018年『Laughter In The Dark Tour 2018』と4回連続で登場しているのだ。そしてそれぞれ、

・2曲目(光とLettersの間)@ヒカルの5
・4曲目(Openingを1曲目としてThis Is LoveとMovin’ on without youの間)@UTADA UNITED 2006
・3曲目(Openingを1曲目としてGoodbye Happinessとテイク5の間)@WILD LIFE
・3曲目(道とCOLORSの間)@Laughter In The Dark Tour 2018

という風に、「コンサートの最序盤でアップテンポ且つダンサブルなナンバーに引き続いて更に場内を盛り上げる為に歌われるポジション」に必ず配されている楽曲なのだ。勿論真の皆勤賞は『Automatic』と『First Love』の2曲なのでそれらには及ばないものの、この『traveling』は、斯様にして「宇多田ヒカルのコンサートの顔」と言っても過言ではないほどの確固たるポジションを築いている。

その曲がリレコーディングされる。寧ろこれを不安に思う人も多いかもしれないね。ライブの定番曲であるからこそ、いつもと同じサウンドでいて欲しい。そう願われることも多かろうて。でも、このタイミングで新録しておいてライブではオリジナルバージョンで、なんてことは流石にないだろう。あー新しいのも聴いてみたいけど、コンサートでは慣れ親しんだサウンドを浴びたい!でないと安心してノれないじゃん!そんな風に思うのもよくわかる。

そうだわねぇ、私の予想だとねぇ、『traveling』はリレコーディングしても、アレンジ自体はあんまり変えてこない気がするのよね。というのも、この曲、骨格がシンプルで弄りようがないというか、だからこそリミックスは奔放に遊びまくれるんだけど、ライブ向けとなったら、実地に爆音で鳴らすんだし、原点回帰な骨格勝負が相応しい気がしていてな。

なので、アレンジよりも時間軸方向の変更─曲構成なんかを変えてくるんじゃないかな? 例えばイントロ。オリジナルは何の前触れもなく0:00からリズムインしてくるので、この曲はライブでは前曲のエンディングからそのまま突入していくことが多かったりする。なので、今回新録するなら新しくイントロを追加するとか、そういうのが有り得るのではないかなと。Bahiatronic Mixみたいに、アカペラのコーラスから入るとかいいかもね。

他には…ライブでの『traveling』って、楽曲終盤『みんな躍り出す時間だ』の後に、ご当地名を歌うじゃないですか。『よこはまアリ〜ィナ〜〜♪』とか『とりぎんぶんかかいか〜〜ん♪』とか。たまに尺に苦労してるけど(笑)、あそこをスタジオで録ったらどんな歌詞を入れるのか、気になるわ。『traveling』のリレコーディングって、そういう所を弄ってくるんじゃあ、ないかな。


…だなんて、妄想に妄想を積み重ねてかなり明後日な方向に走り抜けてしまってる気がするけれど、新しい作品がリリースされるんだから期待に胸膨らませるのは当然というか、いやそこは膨らませるより先に寄せて目立っとけよとか言いたくなるけれど(笑)、ほぼ100%の確率で『traveling』は歌ってくれるだろうから、そこはもう少しの不安もありませんぜっ。

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そういやツッコみあぐねてたけど、インスタストーリーのぬりかべは一体何だったんだ。ツアーで答え合わせするとか、ないよね?? 或いは新曲へのヒント?

そうね、ベスト盤に新曲2曲が収録されるってんで注目はそちらに集まりがちなんだが、あたしゃ『Gold〜』の初CD化も見逃せないと思ってる。昨夏は私らこの曲一色だったからね。2023年の夏といえば黄金色(こがねいろ)一色ですよ。ノベルティも小判だったしな。あれはほんにいいアイデアだった…。

しかし市場全体としてみた場合、宇多田ヒカルの新曲としてはイマイチインパクトに欠けたというのが、遠くから見た時の評価になっているのではないかな。だから今回ベスト盤に収録されるとなっても特に話題にならないというか売る方もそこまでのセールスポイントにはしてないというか。

だが私は、今年この曲の評価が爆上がりすると踏んでいる。というのも、『Gold〜』が抜群にライブ映えする楽曲だからだ。仮にこの曲をのべ約20万人がナマで体験するとなると、口コミやSNSへの投稿などで途端に「第二期宇多田ヒカルの代表曲のひとつ」に登り詰めるんじゃなかろうか。

ライブ映えする、というのはこの曲の出自に依る。映画に合わせるために前半をバラードにしてはいるが、元々は、後半部にみられるようにダンサブルなナンバーだった。それを更に強調したのがTaku’s〜Remixで、あのトラックを聴けばこの曲のライブ映えっぷりは妄想であってもよく伝わるのではないかな。

恐らくだが、『Gold〜』がライブで演奏されるとなればそれはきっとアンコールのラスト曲として、になるだろう。…だってねぇ、サブタイトルと最後の歌詞が『また逢う日まで』ですよ!? このフレーズをライブで歌うならそりゃ最後の最後でしょうて。

それに、最高潮のボルテージになってから『一番いいとこが始まる』とか面白いし、もっと単純に、ライブで『おとといきやがれ!』って言うのめっちゃ楽しそうじゃないですか(笑)。いやこの曲が盛り上がらないはずないよね。

なので私は、今年の9月1日を過ぎる頃には、『Gold〜また逢う日まで〜』の再生回数が地味に伸び始めるのではないかなと、そんな予想を立てている訳です。

が、この予想には結構難儀な難点がありまして。

そうなのよ、実際に『Gold〜』がライブに選曲されるとは限らない!のよね。ほんとね、そこよね。

ベストアルバム『SCIENCE FICTION』に収録される予定の楽曲数は26曲。もうプレイリストを作った人ならおわかりかと思うが、再録やリミックスでやや違いは生まれるだろうけど合計だと余裕で2時間越え。MCや衣装替えのある実際のコンサートでこれ全曲歌ったら3時間越えよね。もしかしたらその為に通常より開演時間が早いのかな?と訝らなくもないのだけど、メドレーなどを組み込まない限りやっぱり22曲くらいが限界かなと思うので、ベスト盤からは3、4曲は漏れるだろう。サプライズで非収録曲を披露しようもんなら更に削られる。そんな時に、市場的なインパクトが弱かった『Gold〜』はどうしたって外されがちになりそうでな。いちばんの危惧はそこなのでした。


え、何をグダグダとそんな先の事を心配してるんだって? 『外野はうるさいちょっと黙っててください!』ですか、、、ごもっとも! そんな余計な心配をしてる暇があったら楽しい予定をいっぱい入れましょうねこの夏は!

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もう一昨日の話だけど、「君が心をくれたから」第3話もしっかり観たよ。あたしこれ観るの苦痛じゃないわ。楽しいというには物語が悲しすぎるけど、楽しんで1時間過ごしてますですよ。

今回は少し早めに「何色でもない花』が流れたなと思ったら、最終盤で今度はそのインスト・バージョンが流れたぞ。うぅむ、小出しながら新しいネタがここで来たか。ついつい嬉しくなってしまって番組のサントラを検索してみたけれど、未だ収録楽曲は記載されていないなどこにも? 全26曲約76分収録らしいけど…。単なる偶然だが曲数が『SCIENCE FICTION』と同じだね。

商品番号がESCLだから、おや、これはエピックソニーなんでないの? だったらこの『何色でもない花』のインスト・バージョン、滞りなくサントラに収録されているかもしれないわね。2月21日発売という事なので要チェックや。本曲の方は2月12日発売だから先行するし、なんなら『Gold〜』EPみたいに『何色でもない花(Instrumental)』が一緒に配信されるもしれないけれど、この劇中で流れたインストはそれとはまた別の音源だからね。

主旋律が楽器によって奏でられていると、聞こえてくる楽想の中でメロディーの役割と歌唱力の役割を労せずして分離して認識する事が出来るので、それがまず嬉しい。どんなメロディーも、ヒカルが歌うと底上げされちゃうからね。

ヒカルの歌唱力の威力をより味わうには、少し捻っているけれど控えめな存在感のメロディーの曲を選ぶといい。『ヒカルの5』のインターミッションで披露された『サングラス』なんかは、それにあたる。英語曲だと、そうね、『Let Me Give You My Love』なんかも、いいかもしれない。

果たして『何色でもない花』はどうなんだろうなとインスト・バージョンに耳を傾けながら思いを馳せた。ヒカルの歌唱力が際立つ曲になっているのか、それとも聴き手にメロディーを深く刻印するタイプなのか。その素直なメロディー運びは『Stay Gold』や『君に夢中』のようでもあるし、垣間見える素朴さは確かに『人魚』も彷彿とさせる。それでいて切ない歌い方が歌の描く景色の彩りを決めてくれる様子は『残り香』のようでもあり。

毎度言っている通り、新しい曲の曲調を表現する際に過去曲を3曲以上持ち出してこないといけなくなった時、それは新曲が今までの焼き直しではない新たに独自な個性を開拓した証となる。「自立とは、ちょっとずつたくさん依存する事」というのと同じ考え方だね。とすると、『何色でもない花』も、2月12日を過ぎればオリジナルな楽曲として、『何色でもない花』風の一曲として、認知されるようになるだろう。だからそれまでの僅かな間、この曲を部分的にしか知らない間にしか味わえないもどかしさやよそよそしさを、今のうちに存分に堪能しておきたい。新曲にリアルタイムで出会える醍醐味の、ひとつだねこれはね。あとで出来ることは後回しにして、今は今にしか出来ないことを、していようさね。

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「再録曲3曲はライブ向けのアレンジになっているだろう」というのがメインの予想ではあるけれど、それとは違う予想も書いとくか。どちらかというと「それはないかな」とも思いつつ。


『光』がリレコーディングされると聞いて最初に浮かんだのは、オリジナルを歌って録った頃と今とのヒカルの年齢の違いである。『Simple And Clean』と並べて聴くとわかりやすくなるけれど、『光』の歌詞は、恐らく年若い女の子が『家族にも紹介するよ』と意気込んでいるのに対して歳をとった男性が『未来はずっと先だよ僕にもわからない』とややはぐらかすような物言いをする、そんな対比を描いた内容である。『Simple And Clean』の方ではもっと直接的に「だからって僕が君のお父さんに会わなくちゃいけないわけじゃないだろ?」とかなんとか言っているのだけど。

これは、(この歌のオリジナルのリリースから半年後に判明する事だが)当時19歳のヒカルと34歳の紀里谷和明氏が結婚したその状況を虚実綯い交ぜに表現した歌詞なのだと思われる。毎度のことながら、現実というのは虚構と並列して歌詞の題材の一つとして扱われている為どこまでが真実かとかはわからない。まぁそれについては今回はおくとして、この歌のオリジナルを歌った当初のヒカル自身は当然「年若い女の子」の方であったのだが、再録する今回はもう「歳をとった男性」の方に…近いというか追い抜いちゃってるのよね。だから今この歌の歌詞を歌う場合、年齢に関しては二番の歌詞の方がより現実に近く、性別に関してはノンバイナリとしてはどちらにも共感できる立場といったところか。

それなら、とひとつアイデアが出る…というか拝借できるなという感じなのだけど、昨年英国のロックバンド、デフ・レパードがセルフ・リメイク・アルバム(過去曲の再録盤ですね)を制作した際、1984年リリースの“Too Late For Love”という曲で、当時のボーカルと今のボーカルを共演させるという方法をとっていたのを思い出しまして。

なら、ヒカルも『光』を再録するなら、当時の(録音時の)18歳のヒカルの歌声で年若い女の子のパートである一番の歌詞を歌わせ、現在40~41歳であるヒカルが歳をとった男性のパートである二番の歌詞を担当すれば、時を超えた「本人との共演」が実現するなぁ、、、それちょっと聴いてみたいかも?だなんてことを、妄想してしまった次第でございまして。

まー多分、それはないだろうけどね。でも、当時と今では発声からして違うし、一つのトラックで時を隔てた歌声がハーモニーを奏でるのに耳を傾けるのは興味深い体験になるだろうとは思うよね。だけど、ひとつの楽曲の中で、ではないにせよ、ベスト・アルバム『SCIENCE FICTION』では、そういったヒカルの歌声の変遷を25年分一気に振り返れる構成になっているだろうから、もう聴く前の今から感慨が止まらないわ。願わくば、再録曲と新曲の組み合わせが新しい未来を指し示してくれていますように。

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ついつい大前提として仮定したくなるのが、

「全国ツアー『SCIENCE FICTION』のセットリストはベスト・アルバム『SCIENCE FICTION 』の選曲をベースにしている」

という条件だ。これは如何にもありそうな事で。何しろ同じ名前なのだし。でなければ勿体無いというか肩透かしというか期待外れというか。兎に角、何らかの形で連動してくるだろう。

それを裏付ける上で注目したいのが、『BADモード』の曲数の多さよね。もう一度出典作品一覧を掲載しよう。

2曲が『First Love』から
2曲が『Distance』から
4曲が『DEEP RIVER』から
1曲が『ULTRA BLUE』から
3曲が『HEART STATION』から
1曲が『Single Collection Vol.2 Disc2』から
3曲が『Fantôme』から
2曲が『初恋』から
5曲が『BADモード』から

ご覧の通り、『BADモード』が5曲で突出している。それに続くのは4曲の『DEEP RIVER』だが、こちらは再録曲『traveling (Re-Recording)』と『光 (Re-Recording)』の2曲を抱えているのが効いている。全26曲の枠を9つのアルバムと新曲枠で満遍なく分け合えば平均2.6曲になるのだから、その約倍となる『BADモード』からの楽曲数はやはり目立つ。

これは、

「まず、ツアーのセットリストはベスト・アルバムの選曲が基本になる」
「ちょっと待って、アルバム『BADモード』の曲は、他のアルバムの曲と違って、まだ、一曲しか観客の前で歌ったことがないぞ?」
「だったら、他のアルバムよりも、セットリストに沢山『BADモード』の曲を配さなければならないな?」
「そうなると、ベスト・アルバムの選曲でも、『BADモード』の曲が増えるね!」

というロジックで、叶えられたことなのではないだろうか? だとすればやはり、最初の仮定、

「ツアーのセットリストはベスト・アルバムの選曲が基本になる」

の条件が、真実味を帯びてくる。とても、有り得そうなのだ。


その中で再録してくる3曲は、「必ず歌う曲」として浮上してくる。どうしたって、印象的だもんね。その中で更に注目したいのが、『Addicted To You』だ。

他の2曲、『traveling』と『光』は、共に2002年にアルバム『DEEP RIVER』に収録されて以来の宇多田ヒカル名義のフルコンサート、即ち2004年の『ヒカルの5』、2006年の『UTADA UNITED 2006』、2010年の『WILD LIFE』、そして2018年の『Laughter In The Dark Tour 2018』に到るまで、総ての公演で歌われている目下「宇多田ヒカルのライブ曲の中でも定番中の定番』な2曲なのだ。一方、『Addicted To You』は、2010年の『WILD LIFE』と2018年の『Laughter In The Dark』では歌われていない為、もし今回セットリストに加わるのなら2006年の『UTADA UNITED 2006』以来18年振りということになる。これは、際立っているわよね。

なので、『Addicted To You』に関しては、他の2曲よりも更に尚ライブに向けて作られたモチベーションが強いのではないかと勘繰りたくなっている。18年もナマで歌っていなかった歌を今!というのだからね。てことはさ、「16歳の時にリリースした歌を40歳の時に歌う」というのは、、、あぁ、もしかしたらまだ絶賛録音中かもしれないのか。この時期にギリギリまで歌を録音してるの、ヒカルの定番だったからね昔は。41歳の可能性もある……いやでもまぁ、取り敢えずもう録ってあると仮定して、16歳の歌を40歳が歌うのなら、『First Love (Live 2023)』がそうであったように、当時より大人びてより落ち着いた曲調と歌唱になるだろう、と見立ててみたくなるところを、これが「ライブに向けて」というモチベーションで録り直されたと仮定すると、寧ろ16歳の時より更に激しい歌唱と曲調になっているだろう!と、現時点の私は予想したいのだ。

いやね、宇多田ヒカルさん、35歳の時にリリースした2018年のアルバム『初恋』では、全体的にそれまでよりテンポを抑えた落ち着いた曲調になっていて、続くライブツアー『Laughter In The Dark Tour 2018』でも、黒のロングドレスなんて着ちゃってお淑やかな面が強調されるようになっていて、嗚呼これが年齢を重ねるということなのかこれはこれでいいものだなとか思っていたのに、続く2022年の、39歳でリリースしたアルバム『BADモード』は、”Bangers you can cry to”(「踊れて泣ける名曲たち」、みたいな意味)とまで形容される程にダンサブルで元気でアグレッシブですらある曲調にシフトしていた。元気いっぱいの人妻だった21歳の頃の『EXODUS』が引き合いに出される程に、ね。

この大きな流れに沿うのなら、『SCIENCE FICTION』は、更にダンサブルでアグレッシブな側面が強調されるプロジェクトになっていくのではという期待が芽生える。その中で、新録の『Addicted To You』は、その変化の振り幅の大きさとアンチエイジングなサウンドで切込隊長的な役割を担っていくのではと妄想を膨らませているところなのですが、はてさて如何でしょうかね?


……って、こんだけ語っておいて『Addicted To You』がバラード・バージョンになってたら笑えるんだけど……、…いや待てそれはそれで聴いてみたいぞコラッ!?(笑)

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話の流れから予測できる話な気がするけども、恐らく再録3曲は

「ライブ向けアレンジ」

になってると、私は予想する訳です。

ただ、問題は、3曲あることだよね。これ、3曲が3曲とも同じ理由で再録されたとは限らないからね。ひとつひとつが全く別の理由だったりするかもしれない。

例えば、『光』。オリジナルのキーだとキツイからキーを下げたバージョンをここで聴かせておきたい、なんてこともあるかもしれない。

例えば、『traveling』。現代の基準に照らし合わせると歌詞が危なっかしいのでそこを変更したいのかもしれない。

例えば、『Addicted To You』。オリジナルのミックスが2つあるから、25年越しに決定版のミックスを披露したくなってるかもしれない。

まぁその場合は2024 Mixって表記になるだろとツッコまれそうだけど、あたしの見立てでは他の曲の2024 Mixはサウンドのマイナーチェンジがメインで、大胆にアレンジを変えてくるものではない気がしているので、そこで表記を差別化するのはアリだろう。

…という風に、理由は幾らでも思いつく。ただ、「なぜこの3曲なのか」というのは、依然引っ掛かる。他の曲はしなくてよかったのかっていう。

単純に、再録する為の時間が3曲分で精一杯だった、というのも如何にもありそうだ。ベスト盤収録の新曲2曲を仕上げて、残り24曲のリマスタリングとリミックスをチェックしつつ、ツアーのプリプロダクション〜リハーサルをこなさないといけないんだもの。ツアーデイトがあるから日程は絶対に遅らせられないし、ヒカルさん、バンドメンバーに渡すライブ用の楽譜を曲数分書いて渡すとこからするからね? そら時間は幾らあっても足りないよね。

こういった(余計な)事も考慮に入れると、再録曲の真価をどう測るかってかなり難しい気がします。もっと言えば、コンサートで披露されたのを目撃して初めて、再録の意義が完成するかもしれない。ベスト盤とツアーが連動する面白さのひとつになりそうですわ。

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このあと9時から君ここ第3話の放送が、あるよ!( ^ω^ )



先週、次の3曲の再録曲

Addicted To You (Re-Recording)
traveling (Re-Recording)
光 (Re-Recording)

のスタイルを予想するのに、『40代はいろいろ♫』の時のライブ音源が参考になりそう、と書いた。そこら辺の所をもうちょい細かく見てみよう。

『40代はいろいろ』のサウンドの特徴は、それが音数の少ないシンプルなバンド・サウンドだった所。これは恐らく、ライブの模様が、新技術「360 Reality Audio Live」によって、世界初となったリアルタイム立体音響ライブ配信をされたからだと思われる。立体音響の特性を前面に出す為に、音数を絞って各楽器の定位を明確にし、残響を工夫して空間的な音響が際立つようにした。そう感じている。

勿論、せっかく40代になったのだからと少しリラックスした大人っぽいバージョンにしよう、という意向もあっただろう。それと立体音響との併せ技といったところだろうか。


で、だ。ここで、

「『SCIENCE FICTION』ツアーは、立体音響ライブ配信されるのか?」

という疑問が湧き上がる。

直近のツアーである(6年も前だけどね)『Laughter In The Dark Tour 2018』では、立体音響以前に、コンサートの生配信自体がそもそもなかった。その前の2010年『WILD LIFE』では、USTREAMでの生配信と、全国の映画館での生中継があった。つまり、宇多田ヒカルがツアーをするからといって、必ず配信があるとは限らないし、ないとも限らないのだ。まだまだ今年はその点未定なままなのである。

しかし、SONYからすれば、ここで宇多田ヒカルのコンサートで立体音響リアルタイム配信の実績を作れれば、大きいだろう。やりたがる気がするんだけど、どうかなぁ。特にKアリーナなんか、新しい会場だからね、格好のロケーションだよね。最終日だし。

『40代はいろいろ』の時は、スタジオライブだし出音の数も少ないしで、相対的にはやりやすかっただろうけれど、今年のヒカルのフルサイズ・ツアーは、従前通りであれば10人以上が一斉に音を出す場面が頻繁にみられるだろう。ならば難易度が極端に跳ね上がる。現実には難しいだろうというのも、とてもよくわかる。

しかし、このツアーの名前は『SCIENCE FICTION』ですよ? ここでSFちっくな壮大な仕掛けを仕込まなくていつやるの? まさにそういう、近未来的な企画が連動してこそのSFなのでは? ということで、ここはかなり過大な願望込みで、「SFツアーはリアルタイム立体音響配信がある!」と断言しておきたいところです。

ならば、同じ『SCIENCE FICTION』の名を持つベスト・アルバムの方にも、リアルタイム立体音響配信と関連づけられる何かが設られていないと居心地がよろしくない。今後も何度となく強調すると思うけど、アルバムタイトルとツアータイトルが全く同じになったのは宇多田ヒカル四半世紀の歴史上初めての事だからね、今までよりツアーと最近作との繋がり具合が強くなっているんではないかと思うのですよ。

であれば、3曲の再録曲は、『(2024 Mix)』の楽曲群と同じく、いやそれ以上に、立体音響への配慮の大きいサウンドをもち、『40代はいろいろ♫』の『(Live 2023 )』の楽曲たち以上にライブ向けの、バンド向けのアレンジになっているのではないかな?と予想したくなるのです。そこらへんの話からまた次回、かな。世界のどこかでまたヒカルパイセンがファンと記念写真を撮ってでもいない限り、ね!(笑)


(…あ、なんか前回の日記で引用した投稿、写真が2枚から3枚に増えてるぞ! まだの人は要チェックや!)
https://x.com/annyi0827/status/1748903149078036749?s=46

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